卍の城物語

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津軽観音巡礼第二十九番 沖舘観音堂

2009-03-20 22:29:58 | 神社・仏閣
津軽三十三観音霊場第二十九番札所の沖舘観音堂へ行く。

広船を後にし、沖舘の集落へ向かう。
頭上の高速道路を過ぎ去り、沖舘の集落へ。そしてまた高速道路を跨ぐと沖舘観音堂はある。

参道に入る右手前に池がある。池の守り神でも祀っているのか、小堂がある。
鬱蒼とした林の中に参道が続き、真っ直ぐ進むと、神明宮の社殿がある。
その手前の左側に観音堂はある。

沖舘観音堂の歴史
782~806年、坂上田村麻呂によって草創。
1007年、恵心僧都が刻まれた十一面観世音菩薩像を奉安。
1294年、荒廃していた観音堂を、僧の知慶が再建。
1478年、一道坊全賢が神明宮を勧進し、社殿が建築される。
1576年、津軽為信が再建。その後、観音画像を奉納。
明治の大悪法・神仏分離令によって観音堂は廃堂。本尊は弘前大行院に匿う。
大正14年、本尊は元に戻り、再建。
平成8年、改築、奉安。
現在に至る。

この地方一帯は、古くは南部氏の支配下にあり、津軽為信が南部氏を滅ぼし、津軽統一を果たすまで、大小の城が多くあったという。
大光寺城、田舎館城、浅瀬石城、新屋城、尾崎城、乳井城、三ッ目内城、沖舘城などなど・・・。
中でも大光寺城は戦略上の重要地で、為信は大光寺城攻略の為、沖舘観音に戦勝祈願する。
そして成就した為に、為信作の観音画像を奉納した。その絵は今でも見られるという。

沖舘を後にし、そして次は大光寺城があった、大光寺慈照閣に向かう。

最後に沖舘観音堂のご詠歌
~霧霞 くもりて見ゆる 沖館も 祈る心に 晴るる薄雲~

住所・平川市沖舘字宮崎266-3

※無人神社です