八「はじめたね」
九「だれがなに?」
八「いや、このブログだよ、オチが決まったのかね」
九「決まちゃや、いないだろ。苦し紛れの三回目、三界に家なし、帰るに帰る
家ない語り部、家なしっ子のはじまりだよ」
ってなことではじまりまして、
八「やーみなさん、御苦労さんです。お聞きのとおり九さんが来まして、みんな
揃いました、でご相談の件ですがこれから何かをと話出してまとまらないうちに
時間が来てしましましては当番として、拙いと思いまして、先月の当番の七さん
と先に相談させてもらいました。よろしいいでしょうか、はい、では七さんから」
九「ちょっとまて、いえね、七さんの話を止めるわけじゃないんだが、俺も一昨夜
から、このブログに出て八さんとしゃべって来てたわけ、やっと三人目になったん
で、よかったと思うんだが、俺の両隣りの御婦人がた、どなたなのかなーと思って、
これから七さんの話を聞こうと思うのだがそれが気になってならねーんだ」
八「そりゃ俺が悪かった、いや他のみんなはお互い紹介し合って……、いや顔見
知りの三ちゃんの神さんは改めての関係ではないから……、なんだい九さん、不
思議な顔をして、分かった、見慣れているといっても普段は素っぴんだから、三ちゃ
んの奥さんだよ、陽子さんだよ。なんだい、九さん口をあけて見惚れていちゃいけな
いよ、ちょっと御婦人は化粧をすると分からなくなるからといって、そうイ・ツ・マ・デ・モ
口をあけておくな!というの、陽子さんひと言なんか言ってやって口を締めさせてくだ
さい」
陽「いつもお世話になっています、三次郎の家内です、うちのに急が仕事が入ってし
まいし、参加できなくなったものですから、隠居さんの席を欠かすのも申し訳ありませ
んので、こうしてお世話になります、よろしくお願いします」
八「やっと口が塞がったな、分かっただろう九さん、声を聞けば姿が一致すとというも
のだ、いい、九さんは口をきかなくっても、うん話をするなら後にしてな。こちら側の方
は、五郎ちゃんのお母さんです。知ってる通り五郎ちゃんのところでは来月出産だ、
それで奥さんは里帰り、一昨日からこちらのお母さんが来ていて五郎ちゃんと赤ん坊
が来たらその子の世話もしてみたいって、しばらくこちらにそれでね、どうせなら皆さん
との付き合いはじめにと、うん出てもらうことに。五郎ちゃんもいっしょにと言ったんだが、
あいつお袋さんの前で飲むのをいやがったンじゃないかな、まあいいやな。それじゃ、
七さんはじめて、と思ったら手が上がったな。
一か、短くやってくれ、うんお前さんが話し出すと長いからな―、お母さん、こいつは
この長屋でただ一人の大学出、インテリなんでね、え、そうそうなんです。東京大学だ
というんです、なによく聞いたら東京の方の大学、ア!一だ、なに小便我慢できなくなっ
て、立って行った。わざわざ手あげて行くこともねーのに、あれ一が戻ってきたら二郎
かい、冷えるからねー。おっ二郎も戻っていきたな、それじゃ七さん、やってくれ」
と、はじまりましたのが、七さんの話。
七「えー、御来場のみなさん!」
九「おいおい、どうしたの、御来場ときたよ」
八「七はな、こう言いださないと本題に入れないと言うんだ、まあ黙って聞いてっいてくれ」
七「本日の主題はいかに大家さんの病気からの回復を寿ぐか、それを通じて世に言う店
子と大家の親密なる人間関係の密度を一層高め、加えて今日求められる災害に強い
地域づくりに寄与せんとするか、ここにあるものと思うものであります、それゆえ」
九「待った!止め!とめろ、つて言うの、ストップかけて!」
八「もう止まっているよ」
九「イヤこの話、正面にいて聞いていたら心臓が、ほれドキドキして、これ以上は身が持つ
か七さんの首を絞めるか、そんな気分になって来た、まいった。八ちゃん、なんとか話の
ポイントだけ聞かせてくれ」
八「それじゃ、俺の方から、ひと言。せっかく祝い事に七人で行くのだから七福神で行こう、
という趣向なんだ」
九「それだけかい」
八「これだけ」
九「それが七さんのお口のかかると、御来場からはじまって地域づくりにキーする、なんちゃら」
七「寄与する、です」
八「まー、その辺のところは別にして、どうだい、趣向としては」
九「悪くはないね、いや、いいんじゃないの。八ちゃんの頭では上出来だよ、なーみんな」
八「そうかい、みんなが良いというならこれで行こう、もとは七さんの知恵なんだ、頭が細か
いから何かと、難しく言い出したけれどね。それで役振りだが、紅一点の弁天さんは言うま
でもなく三ちゃんの奥さん、陽子さん。それに大黒さんはお母さんになってもらって、その後
だ。誰がなにをやるか、こちらで決めさせてもらって、うんもう時間もないから、いいかい。
それじゃあとの五人を順番で、恵比寿さんは一さん、二郎さんは毘沙門天、七さんに福禄
寿をあと俺が寿老人で九さんには布袋さんだ、それいいかい、悪いって言われても困るが。
うん、そうそう何をやるかだろう、それなんだが、こうしたらどうかと思うのだが……」
と言う部分は明日になるようです。