今夜でやっと、「これにて一件、落着」となると思って楽しみにしてたんです
がね、これじゃ木戸銭を返してもらわねば、帰るに帰れない!
おいおい、あそこで何だか凄んでいるね、え、木戸銭なんかもらったのかね。
そんなもの貰えるわけがありません。
そりゃ、私も分かってる、けど、ああして返せって大きな声で言っている以上
は、なんかあったんだろう。
あれが手なんじゃないですか、そのうちいくらか包んでくるとかん違いし、
ほっとけが疲れて帰っていきますよ。
そんな場面もありましたが、第五回目にあたります今夜、番外編となりました。
kaeru芭蕉の象潟到着の知らせが入りました。芭蕉がここで詠んだのが、中国
四大美女のひとり西施(せいし)の名を詠み込んだ一句です。
象潟や雨に西施がねぶの花 (きさかたやあめにせいしがねぶのはな)
■奥の細道の旅 (2/17着)
○現在地 象潟に到着しました。
○次の目的地 村上
○次の目的地までの距離 107.3km
○次の目的地までの歩数 143,451歩で達成です。
この句に対する長谷川さんの詞。
≪「松島は笑ふが如く、象潟はうらむがごとし」と(芭蕉『おくのそほ道』に)ある
とおりです。芭蕉の「象潟や」の句の西施は眉をひそめる愁わしげな表情が英
雄をも虜にしたと伝えられる中国春秋時代の傾国の美女。「象潟」は現実、雨
に濡れる合歓の花に西施の面影を重ねた「雨に西施がねぶの花」は心の世界
ですから古池型の句です。≫
さて、「長屋四大美女」を誰にするか、となると長屋の構成メンバーを特定し
なければなりません、必然的に女性の姿が現われてくることになり、当然、語り
もそれに相応しい、聞く人の如何にも御婦人が話せば、かく聞こえるに違いない
と思わせなければ、またまた木戸銭返せなどという声がこのブログの画面上に
「聞えて」こないとも限りません。
なによりもこの長屋に四人以上女性がいるのか?それさえ特定されていない
現在、なぜ四大だどという法外な数値が出てきてしまったのか、最小にして最
適な「ミス長屋」は誰か位のことに目途をつけてから西施の句に付き合えれば、
無用な逡巡もなく過ぎたものを。
明日の最終編へとどう流れ込めば破綻を繕うことができるなか、湘南の雪解
け水の如く静かに流れこめればと、長歩きをしつつ水の流れに目をむけてきま
した。
ところが、時折音をたて屋根よりの落雪、これはドカンとくる気配かな。