先週まで 「おらたち、いつでも夢を」 、明日から 「おらたち、熱いよね!」で、
その後は終わり。 終わりを前にして世間では「アマロス症候群」=「あまちゃん」
が終わったあとの喪失感による心的外傷後ストレス障害(別名PASD)が問題に
なっているとか、いないとか、まあ、いないんでしょうが。
それにしても大したもんです、あまちゃん人気! この人気の元はなに?
能年玲奈という女優の起用ですが、先日のNHK「朝イチ」に出演していたのを
観て、この人の「天然性」(自然ではなく)、赤ん坊の持っている天然の柔らかさ、
を感じました。自然というと広がりをもった感じがしますよね、天然というのは鰻
を「旦那、これは天然ものだよ」と店の親父が自慢げに言う塊の感じ。 自然の
神秘の前に、口を開けたり閉ざしたりして感銘する様、天然水は喉元から食道
を伝わって体内に広がっていく感銘。
仮に、丸テーブルを見ず知らずの五六人が囲んでいて能年さんが居る、kaeru
も座っているとします。多分そこにいる能年さん以外の人は緊張しないでしょう。
彼女は、ある程度の時間まで固くなっているんではないでしょうか。彼女はその
存在だけで、彼女を見ている者の心を和らげるという気がします。赤ん坊がすこ
し緊張していても周りの者は、ニコニコしているという感じです。
「朝イチ」で自宅に居る自分を「生ゴミ」みたいなものだと称していました、自宅
ではだらしなくしているという意味で。 これはどういう状態なのか、人は食べ終
わった残りものの前では緊張しません。食事にはいろいろ作法があるようで、食
事時はかなり気を使わなければならなくても、残り物に対しては、まして厨房に
下げられ生ゴミ化した一群の「残飯」の前では気を使わなくってすみます(その処
理に気が向く以外は)。
自宅の女優能年さんは自分の持っている「天然性」で緊張を解すことをやってい
るのです。ただこの「天然性」は赤ん坊の生来ものとは違い、女優修行という人工
化を経たもので、ある意味で磨きのかかった天然性、古代虫を内包した琥珀です。
これと同じ天然性は誰にでも内包されている筈です、人間である以上。
「あまちゃん」への関心は、自分内の「天然性」をどうやって活性化するか、への関心
ではないでしょうか。これからの1週間、kaeruがアマロス症候群に陥らず、その後を
見据えて我が身の天然性の活性化の道を見いだしてみたいと思います。
そのタイトルが「おらたちの夢、いまでも熱いよね!」です。