今、「しんぶん赤旗」が連載している「黙ってはいられない」の今日はノー
ベル賞の益川 敏英さんの「発言」です。
その書き出しに 「僕は、戦争体験をもつ最後の世代です」とあり、昨日紹
介しましたブロガー・繁野美和さんの話と重なりました。
まず、益川さんの「発言」から。
益川さんは、1940年生まれで、
≪幼いころ、家が陸軍の高射砲陣地の近くだったので≫焼夷弾の直撃を受
けたそうです。≪でも戦争体験が僕らで切れているのは幸せなことです。
(略)
僕はね、自分が死ぬよりも鉄砲を持って相手を殺す方が怖い。銃眼で相手
の表情まで見て引き金を引く。こんな残酷なことはない。イラクに行った兵士
が精神を病んだり、捕虜を虐待したり…。人間が人間でなくなる。≫
≪政治家には戦争は紙の上の “絵空事” でも国民にはたまらない。それを安
倍首相が憲法解釈を変えて戦争のできる国にするという。≫
≪日本は瀬戸際です。
歴史的には戦争がなくなる方向に動いています。~今回の閣議決定は逆行と
言えば単純だけど、アメリカに言われて兵を出すという安易な決断と言える。
でも安倍内閣をつぶしたらそんなことはさせずにすむ。憲法を変えたなら次の
首相もその憲法のもとで政治をせんならんけどね。9条を変えて戦争に行こうと
国民が判断したしたわけではないから。≫
次に、繁野さんの「ラジオ深夜便」での発言、繁野さんは1927年生まれ。
≪女学校二年生のときに戦争が始まり、四年生から京都の学校に行き、三月に
寮に入りましたが、その年の十二月から翌年八月の終戦まで工場での生活でし
た。(略)
クラス会などで同級生たちの生き方を聞くと、皆さん戦争の苦労を体験している
から強いです。戦争は絶対してはいけないということを身にしみているから、何が
何でも戦争は反対。≫
≪徴兵されない時代、言論統制をされない時代、これは非常に貴重なことだと思い
ます。絶対守らなくちゃいけないと思っています。そして、食べ物がないのも辛いけ
れど、本を読めない辛さをそのとき知りました。≫
「戦争を知らない子供たち」がレコードで出されたのが1970年でした。それから
40年余、「戦争を知らない政治家たち」(彼らは決して戦地に行かない)が、戦争へ
の道へ踏み出したのです。
今、戦争を知っている「最後の世代」の声が大切でしょう。
kaeru、1937年生、終戦は小学校2年生、生まれは東京神田、疎開で上田へ。
戦争体験を持っている世代の一人です。
このブログでの「つぶやき」もその世代の一人の言葉です。