「Recueil d'Arras(アラス・コレクション)」は、アラスの市立図書館に保管され、16世紀の第3四半期に描かれた肖像画のコレクションを含む原稿に与えられたタイトルである。
https://fr.wikipedia.org/wiki/Recueil_d%27Arras
ちなみに、描いた(原作を模写した)画家と想定されるジャック・ル・ブーク(Jacques le Boucq , 1520-1573年)はネーデルラントで活動し、1548年から1571年まで皇帝カール5世の元で働いていたようだ。
https://fr.wikipedia.org/wiki/Jacques_Le_Boucq
《フィリップ・ル・ボンとシャルル・ル・テメレール》(アラス市立図書館)
《ヒエロニムス・ボスの肖像》(アラス市立図書館)
それにしても、ご存知寄りの方々が多く描かれているのが、私的にとても興味深い。
ずっと昔、全貌の図版がないかと調べたことがあるのですが、無くて諦めたことがあります。今はウィキで全部観ることができるというのは、本当にありがたいことです。しかし、画家で入っているのはラファエロ、ロヒール、ダヴィッドとボスだけですね。これでみてもボスが当時超有名人に列せられていたことがわかります。また、あまり肖像をみない人もいます。煮ても焼いても食えない顔だったオリビエドマルシュ。。また戯画カリカチュアも数点入っていますね。有名人の伝記の扉の肖像もこういう写本がもとになっていることが多いのでしょう。パネル/キャンバス画ではなく。
著作権の無い時代は模写は当たり前だろうし、それを元にした二次使用や三次使用も有るでしょうし。確かに扉の肖像画にも使われていそうな気がしますね。
ちなみに、ゴッホの《種まき》などもミレー原画からではなく、「イリュストラシオン」誌のエッチング作品を参考にしたようで、時代を経ても案外同じなのかもと思いました(;'∀')
で、やはりボスは有名人だったのでしょうね。この似顔絵リストにはボス作品の依頼主やコレクターも見えるのが興味深かったです。
しかし、眼の表現は惜しいなあ。
で、確かに目の描き方はちょっとですね(;'∀')