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白樺ははかない木である。伐採されたり火事になったりして、更地に近い状態となった山肌によく生えて来る。しかし長続きしない。やがて他の種類の木に取って代わられることが多いのだ。それに弱い。テッポウ虫とかいうのによくやられてしまう。木の幹に大きな穴を開けられ、そこからぽっきり折れたりする。それにはテッポー・ダンとかいう薬があって、それで虫の被害をなんとか食い止められるようだが。
上の画像は、我が山荘のある別荘地のあちこちでよく見かける風景。白樺がぐにゃりと曲がっている。標高の高い別荘地では冬の間地面は凍りっぱなし。白樺は水を吸えず、パリパリに乾燥している。ところが雪解けの季節になると、大量の水を一気に吸うことになる。そして木の幹がやたらと柔らかくなる。一方春に入っても寒さがぶり返して雪が降ることがある。GWあたりでも、雪が降る。そんな時の雪はべちゃべちゃで、とても重い雪である。それが白樺に付くと、柔らかくなったばかりの木の幹が、雪の重さでぐにゃりと曲がる。しばらくそのままだと、その後雪が滑り落ち、あるいは解けてしまっても、白樺はぐにゃりと曲がったまま直らなくなってしまう。軟な樹種なのだ。
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そして我が山荘の敷地でも最近白樺が曲がった。敷地内の細い白樺がぐにゃぐにゃになってしまったのだ。本格的な作業をすれば基に戻すことも出来るらしいのだがそれも大変だし、その白樺は敷地が接する道路の方に傾いたこともあり、切ってしまった。細いのでチェーンソーも使わず、のこぎりで切ってしまった。画像はその切断面。かわいそうに。植木屋さんは白樺をわざわざ買って植えることを勧めない。黒姫山の赤鬼ことC.W.ニコルさんも、道路公団が道路脇に白樺を植えることを、その本来の性格からして「不自然だし、まったく適していない」と批判していたことがある。木も難しいものですなぁ。白樺にはなんとも高原らしいイメージがあるというのに。