Reflections

時のかけらたち

Ryuichi Sakamoto : Coda

2019-01-10 14:17:16 | people


坂本龍一 Ryuichi Sakamoto:Coda




お正月5日の午後、録画しているのをいろいろ見ていたら、Eテレで坂本龍一のドキュメンタリーフィルムを
やっていて(おそらく再放送)、おもしろそうなので見始めたら、これは録画しておかないとと急遽録画を
始めました。その日はきちんと見れていなかったので、翌日再生しました。NHKが協力して作った映画だった
のですね。



Codaというタイトルから人生の最終章であることをはっきり意識しています。彼の社会とのかかわり方、
病気との付き合い方、音楽とのかかわり方を5年間にわたって日本人の母親とアメリカ人の父親を持つ
スティーブン・ノムラ・シブルが撮っています。アーカイブもあり、坂本のこれまでの活動を全体的に
描いていて、淡々と音楽に向かう今が積み重なっていきます。

作られた音、自然の音に耳を傾け、バッハを弾く日々。
solariはまるでバッハでした。



コラールのようなバッハの曲かと思ってしまいそうな曲を聴きながら、涙が出てきました。
イメージは自分が船(=棺)に横たわり永遠の宇宙へと時間の壁を越えていく感じ。それは坂本龍一が
あと何年生きられるかわからなく一瞬一瞬が永遠になるというナレーションの影響かわからないけど。
坂本龍一がmy own choral と番組中で言っていましたね。

私の大好きなバッハのコラールも弾いていましたが、これはタルコフスキーにソラリスで使われたので
「アルバムには入れられない。自分で作るしかない」と語っていました。このコラール《われ汝に呼ばわる、
主イエス・キリストよ》BWV639は私の心に残る曲ですが、ソラリスでの印象はもう遠くに行ってしまって
いて、オルミ監督の「木靴の樹」で淡々と農民の理不尽なその時代では当たり前だった暮らしを描いている
のに使われてそれが忘れられません。

なんだか武満徹*がその後のタルコフスキーの映画音楽を書いていたことがあったかと勘違いしていました。
調べたら、武満はタルコフスキーが好きだったのですね。私も映画ノスタルジアの中の水の音が忘れられません。

*武満徹
スペインの映画監督ヴィクトル・エリセの映画エル・スールを父親の視点から絶賛しているほか、
アンドレイ・タルコフスキーに深く傾倒し、タルコフスキーが1987年に他界すると、その死を悼んで
弦楽合奏曲『ノスタルジア』を作曲している。


話がそれてしまいますが、エリセもオルミもタルコフスキーも大好きな監督たちです。
あの自然の音を使ったノスタルジアは音楽関係の人にも多くの影響を与えていますね。
坂本龍一もそうだし、Scott Walker の最近の曲作りもそうです。


坂本龍一からのメッセージは声を上げ続けれなければならないという姿勢。声は届かなくても
あきらめない。地球を次世代につなぐために。


アルバム「async(同期しない)」に使われた彼が映画音楽を担当したベルトリッチ監督の
「シェルタリング スカイ」から坂本龍一の思いを。

Paul Bowles
Because we don't know when we will die, we get to think of life as
an inexhaustible well. Yet everything happens only a certain number of times,
and a very small number really. How many more times will you remember a certain
afternoon of your childhood, some afternoon that is so deeply a part of your
being that you can't even conceive of your life without it? Perhaps four or five
times more, perhaps not even that.
How many more times will you watch the full moon rise? Perhaps twenty. And yet
it all seems limitless.

我々はいつ果てるかを知らない
だから人生を枯れない井戸のように考える

だが、いかなる事も限られた数しか味わえない
自分の人生に深く影響を与えた幼少期の・・・
とある昼下がりを幾度思い出す事だろう?
4〜5回?
それ程ないのかもしれない

満月の昇る姿をあと何回見るだろう?
例え20回だとしても
全てが無限の如く思えるのだ


参考)
坂本龍一のドキュメンタリー映画「Ryuichi Sakamoto: CODA」(2017)を観た感想
坂本龍一と「調和しない音楽」 クローズアップ現代 2017年4月21日





坂本龍一のツィッターを見ていたらブライアン・メイの呼びかけをさらにリツィートしていました。

Dr. Brian MayさんがRob Kajiwara ❄️ 🌨️ ☃️ 🎄 🎅🏽をリツイートしました

URGENT !!! URGENT !!! PLEASE SIGN THIS PETITION to save a beautiful coral reef and
irreplaceable eco-system, threatened by USA extending an airbase. Bri


Jan.5-6   2019


コメント
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メタリックな花たち ・・・ metallic flowers

2019-01-10 00:28:26 | nature
おとめ山公園のカサカサと音が聞こえてきそうな枯れ花たちです。
これから四季折々いろいろな花が咲いてきそうです。期待できる公園です。
どなたでも行ってみたい方がいればご一緒しましょう。

カサカサと秋の残した素敵な枯れ花・・刈らないでいてくれてありがとう。
冬の花と春の予言が混ざり合った季節です。

それにしても家から歩いて行けるところでカワセミに会えるなんて・・






























































この辺は不思議な街。学校がいろいろあって、美容師とかミュージシャンとかアニメとか、タップダンスの
教室もそういえばありました。大学もあり、外国人が多く、雑多なエネルギッシュな街です。引っ越してきた
当初はさずが、きれいになりようもない街と思っていましたが、この多様性が今はおもしろくて。全く開発
されない、洗練されない街。

そこを通って行くとこんなに静かで鳥の声、風の音、水の音が聴ける空間があります。そういう場所を守って
きた住民がいて。

また時代の中に入っていくこともできます。江戸の名残があり、茶道会館があり、お茶やお花関連の専門店も
あります。百人町鉄砲隊の街でもあり、大名の下屋敷があったところもあり・・本当に面白いエリアです。



Jan.8  2019  Otomeyama Park



コメント (2)
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