Reflections

時のかけらたち

夏の終わりの自然教育園で -3 ・・・ @Institute for Nature Study in the end of summer -3

2020-09-17 23:12:47 | nature
8月の自然教育園、水生植物園の続きです。
水辺は山野草の宝庫です。





















ミズキ















カワウを見るのは珍しかった。












ここにもトラノオスズカケが・・



アキカラマツ






ナガボノシロワレモコウ



シロバナサクラダテ













Aug. 28    2020    Shirokane  
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夏の終わりの自然教育園で -2 ・・・ @Institute for Nature Study in the end of summer -2

2020-09-16 23:50:53 | nature
8月の終わりの自然教育園の続きです。

























































のしらん




































ナンバンギセルがススキの下に



















Aug. 28 2020 Shirokane


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夏の終わりの自然教育園で -1 ・・・ @Institute for Nature Study in the end of summer

2020-09-16 17:15:33 | nature


9月13日にカットに南青山に行った時、旧店舗名「くるり」で小さな盆栽を買いました。
手のひらに乗っかる自然です。まさにウィリアム・ブレイクの詩です。

To see a World in a Grain of Sand
And a Heaven in a Wild Flower,
Hold Infinity in the palm of your hand
And Eternity in an hour.

William Blake "Auguries of Innocence"



今日のアップは8月終わりの自然教育園の花たちです。


8月28日

調布野草園をみつけるまではよく通った自然教育園。
久しぶりに行ってみたくなりました。やっぱり近いところは行きやすいです。

この日はコバノカモメツルの花を見たことがないので見たくなって出かけました。
他にはトラノオスズカケが見ごろということでした。
本来四国や九州などに生育する自然教育園のトラノオスズカケは江戸時代に平賀源内が
松平讃岐守の故郷から持ってきたと言われています。自然教育園の地は江戸時代松平讃岐守の
下屋敷でした。









シラヤマギク



ヤブミョウガ






ノシラン






モミジガサ



ユウガギク



アザミ



ヌスビトハギ






キンミズヒキ






ハグロソウ















ミズタマソウ






トラノオスズカケ
























かわいい花の付き方ですね。こんなにたくさん咲いているのを見たのは初めてかもしれません。



Aug.28 2020 Shirokane
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吉右衛門と玉三郎 ・・・ Kichiemon & Tamasaburo, Kabuki actor

2020-09-15 18:53:59 | art


高校生の頃だったか、歌舞伎教室で国立劇場へ2回見に行った記憶があります。
1回は当時の三津五郎さんが解説するという贅沢なものでした。「義経千本桜」を見たのですが、あのキラキラさと
女形のかん高い声が苦手で、歌舞伎に行く気はずっとしていませんでした。

最近、能、文楽を日本の伝統芸能を見て行くうちに、歌舞伎も見てみようかしらということになり、機会があり申し込んだら
コロナで公演中止となってしまいました。また玉三郎の舞だけは見たいと思い、思い切って京丹後での公演を申し込んだら
これも中止。



先月から歌舞伎が再開されて、都民劇場の案内の中に抽選で行くことができる歌舞伎の案内があり、なんと玉三郎の鷺娘と
吉右衛門の舞台があったので、さっそく申し込んだら、当たり、昨日行ってきました。
大人になってからの初めての歌舞伎、歌舞伎座も初めてでした。コロナ予防のため、検温、消毒、座席は両隣は空席となって
密を避けていました。掛け声なども禁止。
コロナの後初めての鑑賞が日本の伝統芸となりました。クラシック音楽がとても聞きたくなっていましたが、最後に聴きに行ったのが
エサ=ペッカ・サロネン とフィルハーモニア管弦楽団のストラヴィンスキーとアンコールのラヴェル マ・メール・ロアからの1曲。
1月以来の生の舞台が日本の音楽だったことが何か感慨深いです。都民劇場は11月のコンサートもキャンセルとなり、11月の
ホセ・カレーラスは中止にはなっていませんが、どのような開催にするのか不安は残ります。

昨日は今にも雨が降りそうで、夜は雨の天気予報だったので、和服の場合は小千谷縮と思っていたのですが、午前中に
ヨガもあり、夕食の準備などして出かけるには和服は時間がかかりすぎるので楽な洋服にしました。今回は見るのに
とにかく集中したいという思いでした。

第三部
秀山ゆかりの狂言
双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)
引窓



髪長五郎             吉右衛門
南与兵衛後に南方十次兵衛    菊之助
平岡丹平             歌 昇
三原伝造             種之助
お早                雀右衛門
お幸                東 蔵

第四部
映像×舞踊 特別公演
口上(こうじょう)

口上               玉三郎

鷺娘(さぎむすめ)
鷺の精               玉三郎



第3部の幕が上がると三味線の音もきれいな音色で、以前の苦手感が消えました。
吉右衛門が若々しい声で驚きました。菊之助はさすが美しくせりふも型も素晴らしかったです。
文楽が下敷きになっているとどこかに書かれていましたが、人の気持ち、人情のやり取りが
描かれています。私はまずお能を見て、それから文楽を見て、最後に歌舞伎というコースなので
文楽の印象が強く、歌舞伎を見ても人形ではなく人間が動いていると思いました。
素晴らしいフォームと声とこれは日本のミュージカル。動きは舞のようです。

「打ち上げ花火に例えるなら、役者は花火師でも花火でもあります。舞台の上で花開かせ、皆さんに感動を
お届けしたい。9月は挑戦のような思いも、初舞台のような思いもございます」
と毎日新聞の記事で吉右衛門の言葉が紹介されていました。
中村吉右衛門さん 「双蝶々曲輪日記」を語る 義理とまことの親子の切ない情愛=完全版

一番最初に見るのは吉右衛門と思っていたので、彼らしい役どころで良かったです。菊之助もいい役どころで
役にもよるのでしょうが色気があります。この夫婦の成り立ちのストーリーはわからないのですが、やさしい心根の
妻も元遊女の設定。吉右衛門さんは通して上演したかったけれどこのご時世で一幕だけの上演になっています。
本来なら、罪を償わなければいけない立場の濡れ髪を周りの人達の思いが渦巻いて、彼を逃がしてしまうという結果。
皆が他の人を思いやるという気持ちが交錯するドラマです。いろいろな歌舞伎のパターンが見れて面白かったです。
今まであまり好きでなかった三味線の音が美しく響きました。

3部が終わって3階からエレベーターで降りるとき、中にいた老人が引き窓が一番良かったねと話していました。
菊之助のせりふもずいぶん通るようになったと。これからが楽しみな役者です。



  

でも圧巻は第4部の玉三郎でした。このシーンに立ち会えたことを嬉しく思いました。もう全部を通して踊ることは
難しいようですが、集大成を見る思いです。流れるように舞う姿が美しかったです。来月の楊貴妃のチケットも取れて
続けて玉三郎を見ることができます。武原はんさんの地唄舞は昔TVでしか見たことがありませんが、ああいう舞が好きです。

カーテンコールも何度もあり、人数を半分に抑えた観客でも拍手が響き渡りました。



参考)
引窓・角力場〜双蝶々曲輪日記【歌舞伎演目】のあらすじ、登場人物、見どころ紹介
劇評をどう読むか
2020年9月歌舞伎座 第三部、第四部 不思議な体験 渡辺保の歌舞伎劇評より






初めての歌舞伎座は残念ながら洋服で。せめて能登上布のような布で作ったジャケットをはおって。













































Sep.14 2020 Ginza



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髪を切ると心が軽くなる ・・・ hair cut makes me relieved

2020-09-13 23:59:22 | a day in the life
そろそろカットと染に行かなくてはずっと思っていたけれど、やっと今日行くことを昨日決心して
予約電話を入れました。調べたら3か月ぶりでした。南青山にあるのでたいてい原宿から歩いて行きます。

今回は昨日ベルカントの時間に安藤先生がイタリアに留学していた時のお気に入りのピッツアのお店が原宿にある
ことを教えていただいていたので、カットの前に食事をするのにちょうどいいと思い、娘と一緒に原宿に行って
みることにしました。

久しぶりに行った原宿はまず駅が変わっていました。オリンピックのために駅を建て替えていたのでした。
前の古い駅の方が好きでしたが、何しろ人が多い駅なので、広げる必要はあったのでしょうね。今は観光客も
いなくて、なかなかすいていてずっと昔を思い出させるいい感じです。









Spontini というお店はジャニーズのショップの少し先にありました。












安藤先生がマクドナルドみたいな感じのお店ですと話していました。リストランテとかではありません。






ナポリピザとは違う厚い生地で底はカリカリでとてもおいしかったです。



ラザニアも取って、シェアしました。娘は以前友達と行ったことがあるということでしたが、ラザニアは初めてで
こちらもおいしかったです。

イタリア人の女の子も来ていましたが、カンツォーネがたくさん流れて懐かしくなりました。
ウィルマ・ゴイクの「花咲く丘に涙して」は好きな曲でした。中学や高校生の頃に流行ったカンツォーネです。
















帰り道にお店の看板をみつけました。
表参道から南青山に向かいました。娘は適当にウィンドウショッピングをして帰ったようです。



















お店に行って、髪を切り始めたらなにかとてもさばさばといい気持ちになってきました。
カットというのは何か変化を求める気持ちにも近いものがありますね。過去を捨てて・・
切りだすと途端に軽快な気持ちになるのは何でしょう・・

染めるので少し待つ時間があり、「和楽」という雑誌が置いてあったので見ていたら、
ノルウェイの薪ストーブの広告に下記のような言葉が載っていて、ちょっと発想の転換でした。

Norwaygian way of life
 時は過ぎゆくのではなく、やってくるもの

今でも時間に追われていて人生は過ぎゆくと感じることばかりでしたが、前を見るって、いいですね。

コロナでコンサートなどに行けなかったり、人と会って話すことが少なくなり、つくづく感じるのは
人間は心が通じること、心で触れ合うことを求めている動物だということ。
「天井桟敷の人々」の中での美しいせりふ、「人は心にともしびをつけたり、消したりして生きている」を
思い出します。



帰りに行くときに昔「くるり」というお店だったところが系列は変わらないのですが、「WAnocoto」という
和の体験型のショップになっていて、ウィンドウに飾ってあったコーディネートが素敵だったので入ったところ
置いてあった盆栽があまりにもかわいかったので、帰りに寄りました。



山形で育てているとのことですが、もみじを育ててみることにしました。
結構水やりとか大変そうですが、手の平の小さな自然、楽しみです。紅葉したり、他にサルスベリや、梅もあり、
ほんとうに花が咲くんですって。


Sep.13 2020 Harajyuku  ~ Aoyama
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ヒントがたくさん・・ many tips

2020-09-13 23:39:33 | books


frozenroseさんのブログで谷川俊太郎の本が出ていて、私は「風穴をあける」を読んだような気がして、
探してみたら、同じ「ひとり暮らし」をみつけました。なつかしい「時のかけらたち」も発掘しました。
養老孟司の本は買ったことも忘れていたけれど線を引いてあったので読んだ記憶をおぼれながら思い出しました。
アルボムッレ・スマナサーラとの対話で仏教思想が話の中心です。

「ひとり暮らし」は今読むともっと切実で感じ方が違うと思います。
谷川俊太郎は同じ高校の卒業生で、どことなく親近感を覚えてしまいます。いつだったかうちの近くの駅で
黒いTシャツを着て人を待っていたところを見たことがあります。
新聞などに詩が載っていると書き留めたりしていて、気になる詩人です。


主人がしょっちゅう入院をしていたので、本を病院に持って行ったり、CDを持って行ったりしていましたが

谷川俊太郎の詩と写真がコラボしてできた本「あさ」やターシャ・チューダーの本を持って行ってあげた時、
看護婦さんにまで貸しあげて、後からお手紙をいただいたこともありました。







須賀敦子さんの「時のかけらたち」はブログタイトルのもとになった本です。

「ひとり暮らし」の帯に書かれていた言葉にほっとしました。今再び読んだら、たくさんのヒントを
もらえるような気がします。同じ本を年齢を経て読むと感じ方が違うかもしれないと近頃よく思います。

もうそんなに人さまのお役に立てなくてもいい、好きに残りの人生を楽しんでいいと思えるのが老人の特権
だが、それを苦痛に思う人もいるだろう。ひとりぼっちを受け入れることにつながるのだから。他人に
褒められなくとも、自分のうちから湧いてくる生きる歓びをどこまでもっていられるか、それが私にとっての
老いの課題かもしれない。どうせなら陽気に老いたい。



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アートにエールを ・・・・ Ale to Art

2020-09-12 18:13:13 | art


今日は1ヶ月に2回のベルカントレッスンの日。
天気のようにぼーっとした頭で出かける。
















今日も発生練習が半分で後半はラ・ボエームの「ムゼッタのワルツ」。このコケティッシュなワルツが大好きです。
発声では横隔膜を横に広げて姿勢を高くして、のども高くして歌うのが難しくて。息はずっと吐き続け、口は言葉を
変えるために動かすだけ。口は大きく開けるのではなく、口の中を広げる。少しずつ分かっていくのだろうけど、
つかんだと思ったことも忘れてしまう。日本語とイタリア語の違いも大きなネックとなっています。体で覚えるもの
だから何回も繰り返すしかないのでしょう。とにかく姿勢も大事。姿勢を良くしたいから始めたようなものなのだけど。
やっているうちに声がどんどん出てくるのがうれしい。

今日は東京都からの支援事業のお知らせです。コロナで飲食店や旅行会社のことはよく報道されるのですが、
アーティストも大変困難な時を過ごしています。日本では芸術に関する支援がヨーロッパなど比べて大幅に
遅れています。今回は活動の場を提供しただけですが、小さな一歩なのでしょう・・

公募で先生たちも第1回の募集に入れたとのことで、「アートにエールを!」というサイトに一人1曲だけだそうですが
アップされています。どうぞご覧になって支援してくださいね。何時も指導して下さる安藤先生とピアノの伴奏をして
下さる山畑先生のです。先生たちの声、本当に素敵です。


アートにエールを!  東京プロジェクト

文化の灯を絶やさないための緊急対策、芸術文化活動支援事業「アートにエールを!東京プロジェクト」第一弾を実施します。
この事業は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に伴い、活動を自粛せざるを得ないプロのアーティストやスタッフ等が
制作した作品をWeb上に掲載・発信する機会を設けることにより、アーティスト等の活動を支援するとともに、在宅でも都民が
芸術文化に触れられる機会を提供するものです。




国境を越え、時代を超えて世界中で愛されるモーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』『コジ・ファン・トゥッテ』からの二重唱。
withコロナの時代に繋がる二人のソプラノユニットLe Dive!モーツァルトの音楽に思いを馳せて、透き通るソプラノの歌声で
クラシック音楽の普遍的な魅力をSTAY HOMEでお届けする。

Le Dive  (榎本真美  山畑晴子)
東京芸術大学卒業後、それぞれの道を歩みソプラノ歌手として活動していた二人が大学の同期生達とのSNSを通じて再会!
世界的に新型コロナウィルス感染が拡大し、音楽界では次々と公演の中止や延期を余儀なくされ、日常から文化や芸術が奪われる
悲痛な現状の中、懐かしい仲間たちと切磋琢磨し音楽と向き合ってきた熱い日々が蘇り、ソプラノ榎本真美と山畑晴子によるデュオ
グループ<Le Dive>が結成される。これまでには考えることのなかった「インターネット上で、且つリモートワークで音楽を配信
する」という新しい試みに挑戦する。 



安藤英市 / 不朽の名曲「ルビーの指環」イタリア語で歌う

以前からやりたかった日本歌謡曲のイタリア語化。コロナ自粛によってできた時間を信頼するピアニストとイタリアの友人に
手伝ってもらい、この制作に費やしてみた。日本では昭和の時代にイタリアのカンツォーネが原語や日本語でたくさん歌われて
いた。そのカンツォーネは令和となった今でも広く歌われ親しまれている。がしかし、日本の素晴らしい歌謡曲達がイタリア語で
歌われたのをあまり聞いたことがない。あの懐かしく華々しい昭和時代の誰もが口遊める歌謡曲にひと手間を加え、新鮮な響きで
このコロナ禍で鬱々とした日本を元気にしたい。



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イタリア語と往年の名作「鉄道員」 ・・・ Il ferroviere

2020-09-12 17:30:25 | movie
9月6日

イタリア語のレッスン。
1ヶ月に一度イタリアを感じに。今回は珍しく、前日に宿題をやって、復習もしました。何時も当日なのに。
今は比較と進行形をやっていて、こんなのを習ったのかしらと初めて見るような気持からだんだん思い出してきます。
レッスンで作文していて基本中の基本 essereの活用も?になって情けない。sonoは一人称単数の他、3人称複数だということが
すぐぴんと来なかった・・・(泣) 今まで復習とかしていなかったので、してみるとわからないところがわかりやっぱり
少しはまじめにしないと慣れて行かないと思いました。TVのイタリア語シチリアの旅編は楽しくて、たまに気がつくと
見ています。簡単な会話で気楽に見ることができます。今習っている張あさ子先生はまたラジオで10月から開始されるとのこと。
ニュースを題材にということです。前回はE-mail レターの書き方でした。



イタリア語の聞き取りが少しできるかと思って、TVでやっていた往年の名作「鉄道員」を録画しておき、数日前に
見ることができました。嬉しいことに単語はかなりわかります。日本語にこんな風に訳されているのだと違う単語になって
表現されているのが、イタリア語で聞けて得した気分になりました。

子どもの頃に見たこの映画。ギターを弾きながら亡くなっていく主人公のシーンと音楽ははっきり覚えていました。
悲しい映画なのに今回見終わって不思議な心の温かさを感じました。男の子や奥さんにとってはこれからどうやって行くのだろう
と心配になるのですが、クリスマスの夜に理不尽な扱いを受けてつらい立場だった主人公が友情や家族の愛情を取り戻し
幸せを感じて人生を閉じていく。しみじみとした思いが見るものにも伝わってきます。
イタリア人のこの人情感って、少し昔の日本人とは共通していると思います。もう40年も前になるかイタリアをローマから
北上した時も、親の子どもへの愛情をすごく感じました。この映画では家族を一生懸命繋げようと苦労する母親の姿も
印象的です。娘役のシルバー・コシナが素敵にワンピースを着こなしていました。



イタリアの社会派ピエトロ・ジェルミ監督の代表作。鉄道員として働く初老の父親アンドレアとその家族の姿を、幼い末っ子
サンドロの視点から描くホームドラマ。第2次世界大戦後のイタリア。ある日、アンドレアが運転する列車に若者が投身自殺
を図る。しかもそれが原因で衝突事故を起こしかけ、左遷されてしまう。一方、家庭では長女ジュリアが流産、続けて長男
マルチェロが家出をする。アンドレアは酒に溺れるようになり……。製作はフェリーニの「道」を手掛けたカルロ・ポンティ。

1956年製作/115分/G/イタリア
原題:Il ferroviere


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俵屋宗達 ・・・ Tawaraya, Sotatsu

2020-09-11 23:46:21 | art
8月の最後の日

ヨガから帰って、昼食後テレビをつけたら「オペラ座の怪人」をやっていたので途中から見てしまいました。
50年近く前に市村正親主演、劇団四季のミュージカルの舞台を見ました。舞台の作り方が面白かったことを
覚えています。斬新でした。市村も上手で、今も活躍していてすごい人です。

そのままつけていたら、昔の再放送か俵屋宗達の番組があり、見ていたら面白くて、光悦とコラボした「鶴図下絵和歌巻」
が広げられたらその素晴らしさに急いで録画開始。

ザ・プレミアム】風神雷神図を描いた男 天才絵師・俵屋宗達の正体

チャンネル[BSプレミアム]
2020年8月31日(月) 午後3:22~午後4:51(89分)
番組内容:国宝「風神雷神図屏風」。描いたのは、江戸時代の絵師・俵屋宗達だが、生没年も人物像もわからない謎の絵師。
この天才の正体を求めて、女優・中谷美紀が京都を旅する。
出演者ほか:【ゲスト】河野元昭,奥平俊六,土屋禮一,林進,【出演】中谷美紀,【語り】中山庸介
詳細:国宝「風神雷神図屏風」。日本屈指の名画を描いたのは、江戸時代の天才絵師・俵屋宗達。しかしこの宗達、数々の
作品を残しながら、いつ生まれいつ死んだのか、どんな人となりだったのか、ほとんどが謎に包まれた正体不明の絵師。
日本美術史上最大のミステリーとも言われている。その謎を追うのは、日本美術をこよなく愛する女優の中谷美紀。
京都を旅しながら、最新の研究成果と残された名画を手がかりに、宗達の人物像に迫る。

偶然2年前の小学校のクラス会の京都旅行でけっこう宗達を見ました。建仁寺で風神雷神図のレプリカを見て、
(本物は京都国立博物館に置いてある)養源院ではたまたま見学ができることがわかり、皆で急いで行った記憶。
宗達の絵が目の前でいくつもみれる稀な寺。間近で見れて素晴らしかったです。去年祇園祭で京都に行った時も
等伯の絵とかレプリカで本物は美術館ですと答えられたお寺がありました。今個々の寺で保存することは大変で
そういうケースが増えそうです。本来あるべき場所で見るのが一番いいのですが。

この番組を見て、この時代稀であった画家のことがわかっている範囲内で良くわかりました。時代の先端を行って
いたのですね。画面に入りきれないくらい大きく描かれていた絵。

絵にも落款を残さず、手紙もほとんど残っていない謎の絵師、宗達。天皇家とのかかわりも多く、今回のゲストの
推測では一休と同じように天皇家のご落胤だったのではという説。一休さんがそうだったなんて知らなかった。
宗達が故意に痕跡を残さないようにしたのではないかと。阪大の奥平先生の見解です。
「不思議な明るさとおおらかさを持ち続けている。晩年までちゃんと子供でいられた人。物おじしない性格は
身分の高い人のご落胤だったせいではないか。」

光悦との創作活動、俵屋宗達と角倉素庵の友情などいくつかのエピソードは伝えられています。

躍動感がすばらしい絵と書のコラボレーション。文化花開いた時代を身近に感じることができます。
百人一首などで知られるの人達の和歌が次々登場します。書も絵に合わせて濃くなったり、薄くなったり。
説明された阪大の奥平教授はジャズセッションのように即興で同じ場所にいて書き加えたりしていたのでは
とのお話でした。なんと華やかな時代だったのでしょう。






女優の中谷美紀さん 大阪大学 奥平俊六教授































三島由紀夫



棟方志功


























画家 土屋禮一 たらし込み技法を実演



林 進 関西大学講師



角倉素庵の墓  病により嵯峨野に隠遁した素庵に変わらぬ友情を持ち続けた宗達













二人の友情を知るとこの絵の見方も変わってくる。風神・雷神がどこか楽しげで・・










数年前に初めて行った五島美術館でも宗達の絵を見ることができ、それより前に伊勢物語の絵を出光で見ました。
私は特に光悦謡本の表紙が斬新で素敵だと思ったことを思い出しました。







17世紀の京都で活躍した宗達は、やまと絵の様式を基盤としながら、デフォルメやトリミングといった斬新なアレンジ
により、装飾性と意匠性に富んだ独自のスタイルを確立。また、宗達が下絵を描き、本阿弥光悦(ほんあみ・こうえつ)
が書を記した一連の作品では、平安時代の料紙装飾をモデルとしながら、書と絵が見事に協調しており、グラフィック
デザインに通じる感性をみてとることができる。こうしたデザイン性豊かな造形は、18世紀の光琳に継承され、19世紀に
入ると大名家出身の抱一が洗練さを加え、江戸琳派の様式を誕生させた。

[特別展]琳派 ―俵屋宗達から田中一光へ―
山種美術館
2018.05.12 - 06.03, 2018.06.05 - 07.08



参考)
琳派400年 俵屋宗達と角倉素庵の友情物語 
『俵屋宗達 傑作10選』日曜美術館

【国宝】 風神雷神図屏風 を解く!俵屋宗達のしかけたからくりとは


独身時代に油絵を習っていたのが鹿島建設のアトリエ。そのおかげで鹿島美術財団の講演会とか聞くチャンスもありました。
その時にイタリアのフレスコ画を復元している人と、この時代の日本画を研究している人の講演があり、池大雅、円山応挙、
そして俵屋宗達の話があったと思うけれど、その時すごいと思ったのはたぶん写実的な円山応挙だったような気がする。
今回見慣れた宗達の絵を見直すいい機会でした。時代を越えている画家でした。
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残暑が厳しい中、星岡日本料理講習会へ  ・・・ Hoshigaoka (September 2020)

2020-09-10 23:57:31 | dish
昨日も残暑がきつくて、ちょっとバテ気味です。
それでも夜はだいぶ秋めいてきました。

先週だったかヨガに行った時、満月の前日で、何か気持ちが上がりそうという話があって
そのせいだったか、翌日は今までほおっておいたことがやる気が出て、サクサク進みました。
ほんとうに私の重い腰、どうにかならないかと自分でも思う。やり出すとどうして今まで
取り掛からなかったのだろうかと、些細なことでも思うこのごろです。

暑さのせいかあまり体調が良くないので、今日の星岡は和服を着る気がしなくて、楽な洋服で
出かけました。2年くらい前に軽井沢のセレクトショップで何気に試してみたSpring Court とう
テニスシューズメーカーのスニーカーがはきやすくて、東京に戻って探してみたのですが
これがまたサイズがなくてネットで神戸の方のお店で見つけて買ったものを初めておろしました。
軽井沢神話かこの靴もJohn Lennonがはいていたとか・・


















ガラスを揺らす風の音。マンションでは絶対に聞けない音。
始まるまで自然の音を聞きながら、今日の献立を眺めていました。


9月の献立

前 菜  紋甲いか塩焼
      南瓜塩蒸 うずら卵味噌漬
椀    絹ごし豆腐卵じめ
焼 物  茄子田楽
煮 物  ひりょうず含ませ煮
      石川芋含ませ煮
小 鉢  くらげと胡瓜の三杯酢
ご 飯  鯖松前棒ずし
      海苔細巻き(かんぴょう)

今日は家に白板昆布があるので、ぜひ作ってみたい鯖棒ずしを真剣に聞きました。



三枚におろして、身が厚い骨の際を包丁の峰で切込みを入れておく。血合いも切り込みを入れる。
魚屋さんにおろしてもらう時は、かまをつけてまっすぐ落としてもらう。小骨はつけたまま。



べた塩は皮の方を下にしてつけて、身の方は指先で塩をはじく。



ざるにあげて4~5時間おく。水が出てきたら(30分くらいで)逆さにする。



べた塩は塩を多めに敷くので、もったいなければ、適量の塩を指先につけて皮の上につけてもいい。

塩を洗い流して、小骨を取り、つけ酢(酢+砂糖)に20分くらいつける。



かまをおとして、皮を取り、身の厚いところはそいで、身が長方形になるようにする。



固く絞った布巾の上に白板昆布を乗せる。白板昆布はたたんで調味料(酢・水・砂糖)でさっと蒸すように煮ておく。
鯖、軽く形を整えた酢飯をのせて、ふきんで両脇を軽く抑える。






簾で軽く押さえて両端も形を整える。



竹の皮で包む。真ん中から結ぶ。
乾いてしまった竹の皮は茹でて使う。






端は垂直にかっちり抑える。



両端もひもで結ぶ。
一日常温で置いたほうがなれておいしい。




わたしには難しい細巻き。
海苔は幅が出る方向で半分に切る。



酢飯は横に伸ばすようにおいていた。





南瓜は1/8くらいの大切りで蒸してから小さく切る。









絹ごし豆腐卵じめ
豆腐は充分水けを切ってから、塩と片栗粉を入れて粗くつぶしておく。
溶き卵と合わせる。



濃いめに取った鰹昆布だしを薄口しょうゆで味をつけて、葛を引いた中に、卵を入れて、煮あがったら
椀に入れて三つ葉と焼椎茸をほそぎ切りにしたものをのせる。
豆腐のかき玉汁にひと手間加えて上品なおすいものに。






出来上がり。






鯖ずし 最高の出来でした。 塩加減がちょうどよく、酢のしめ具合もよくて、生っぽいのに魚臭さが
全然ない。「いづう」以上かも。ご飯も重くなくて軽い感じです。これが家でできたら・・






出汁がおいしくて味わい深い一品でした。



ひりょうずの木綿豆腐はぱさぱさになるほど水切りして作る。家ではなかなか作らないひりょうず。
大和芋もいれてとてもおいしい仕上がり。水切りが難しいので、焼き豆腐を使うと時間を軽減することが
できるというお話でした。白和えだと厚揚げの中身を使う手があります。



焼物と前菜を一緒にもっています。茄子の田楽に添えたれんこんの万年煮(けしの実がふってある)が
おいしかった。万年煮とも田舎煮とも言って佃煮のように軟らかく煮てしまう料理。



くらげは素材がいいのかとてもおいしかったけれど和食らしくなかった。


作るプロセスを教えてもらって、すぐ味わうことができてなにかとても貴重な経験をしているような
気がします。調理道具もどれも古くそれこを「世界はほしいモノであふれている」で紹介された和食の
世界です。

今回はお茶の先生とご一緒させていただきましたが、お茶の世界もコロナで新しいスタンダードができて
ちょっと形が変わって来そうですね。こんなに世の中を変えてしまう病気が出てくるなんて人類想定外ですね。

食後に星岡の方と少しお話して、姿が見えなかった星岡の奥さまは肝臓の病気で昨年末急死されたことを
知りました。お茶の関係者には連絡したけれど料理の講習会の方にはお知らせしなかったとのお話。
お元気そうでしたが、ときどきお見えにならないこともありました。人生はいつも変化していっています。
星岡を主宰しているご主人は仕事も忙しく、何とか過ごされているとのことでした。
今度息子さんが「麒麟が来る」でお茶を点てるシーンで出演されるとか。年末の方らしいです。
無常の中を生きている私たちです。


Sep. 10   2020   Asagaya  


コメント (2)
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