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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

【気まぐれ写真館】 4年目の「3月11日」 合掌

2015年03月11日 | 気まぐれ写真館

深夜番組「おーくぼんぼん」の見方

2015年03月11日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評



日刊ゲンダイで連載している「TV見るべきものは!!」。

今週は、深夜番組「おーくぼんぼん」(TBS系)について書きました。


「おーくぼんぼん」(TBS系)
現代女性の「性」に関する
サンプリング調査になっている

うたい文句は「オンナの欲望を満たす番組」だ。大久保佳代子と山里亮太が司会を務める「おーくぼんぼん」(TBS系)である。

放送が金曜深夜24時50分というユル~イ時間帯であることを生かし、結構キワドイ話を笑いながら展開している。

最近のテーマを挙げてみても、「変態」「女の格差」「オンナの抱かれたい夜」とかなり刺激的。

変態イベントに潜入し、格差姉妹への密着取材を行い、性欲解消法としてのアロマ・マッサージを紹介するなど、徹底して女性の関心に応える内容になっている。

もう一つ、この番組のウリと言えるのが、「欲望ディレクター」と称する女性の制作者陣である。レポーターを立てるのではなく、彼女たち自身が何でも体験してみせる。

これは予算を抑えるためだけではない。女性視聴者と同じ立ち位置と目線で伝えるのが狙いだ。時には見ている側がテレてしまうほど、アケスケに自らの性生活や欲望について明かしていくことで共感を呼んでいる。

さらにこの番組で驚かされるのは、毎回のテーマにまつわる街頭インタビューだ。若い女性たちが「生理中は欲求不満」「好きな人との妄想に走る」などと笑顔で答えていく。

その率直な告白は、期せずして現代女性の性意識と性行動に関するサンプリング調査になっており、世の男性諸氏にも大いに参考になるはずだ。

(日刊ゲンダイ 2015.03.11)