碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

【気まぐれ写真館】 我が家に「オナガ」がやって来た

2022年06月19日 | 気まぐれ写真館

 

10羽くらいの仲間と一緒に

突然の訪問。

 

名前通りの

長いを尾を持つ

美しい姿と、

ギャーギャーという

しわがれ声のギャップが

なんだか可笑しい。

 

みんなで遊んでいるのか、

鳴きながら

さんざん飛び回った後、

小休止している1羽を

激写(懐かしい)成功!

 


【旧書回想】 2020年3月後期の書評から

2022年06月19日 | 書評した本たち

 

 

【旧書回想】

週刊新潮に寄稿した、

2020年3月後期の書評から

 

毎日新聞出版:編、和田誠:画、

『わたしのベスト3―作家が選ぶ名著名作』

毎日新聞出版 2200円

「毎日新聞」書評欄の人気コーナー、15年分である。肝心なのは選者だ。誰が、誰の、どんな作品を選ぶのか。原尞のチャンドラー。逢坂剛のハメット。太田光の太宰治も好企画だ。さらに、みうらじゅんのスキャンダル、三谷幸喜が選んだ和田誠の3冊も見逃せない。(2020.02.29発行)

 

古関正裕『君はるか―古関裕而と金子の恋』

集英社インターナショナル 1760円

4月からのNHK朝ドラは『エール』。主人公のモデルは作曲家・古関裕而と妻の金子(きんこ)である。本書は夫妻の長男によるノンフィクション・ノベル。オペラ歌手を目指す少女が書いた、一通のファンレターから始まる文通と恋は、小説より奇なる純愛物語だ。(2020.02.29発行)

 

隈 研吾『点・線・面』

岩波書店 2420円

新国立競技場の外壁は、なぜ杉の板なのか。「風通しをよくしたい」と建築家は言う。人と物、人と環境、人と人をつなぎ直すために、建築という大きなボリューム(量塊)を点・線・面へと解体するのだと。世界を巡り、過去へと遡る思考の旅。その全記録である。(2020.02.07発行)

 

藤村忠寿『笑ってる場合かヒゲ~水曜どうでしょう的思考2』

朝日新聞出版 1430円

全国区のローカル番組『水曜どうでしょう』のディレクターが、新聞に連載したコラム集だ。5夜連続放送のドラマ制作。役者として参加した劇団の舞台。マラソン大会への出場。そして『水どう』ファンとの祭り。他人と積極的に関わることで自分が見えてくるそうだ。(2020.02.28発行)

 

宇梶静江『大地よ!―アイヌの母神、宇梶静江自伝』

藤原書店 2970円

俳優・宇梶剛士の母でもある著者は、アイヌの自立と連帯を体現してきた女性だ。昭和8年北海道生まれ。23歳で中学校を卒業した。詩作と、アイヌの叙事詩を古布絵として表現する活動が現在も続く。本書では自身の軌跡は勿論、リアルなアイヌ文化を語っている。(2020.03.03発行)

 

下川耿史『性風俗50年~わたしと昭和のエロ事師たち』

筑摩書房 1980円

性風俗研究の第一人者が遭遇した傑物たちの肖像だ。SM雑誌の創生者。夫婦交換の先駆者。ゲイバー文化の開拓者。いずれも自身の嗜好をビジネスに昇華しながら一時代を築いてきた。そして、この世界を半世紀以上も取材し続ける著者もまた一人の求道者である。(2020.02.28発行)

 

加藤節雄『バーナード・リーチとリーチ工房の100年』

河出書房新社 2750円

イギリス西南端の街、セントアイヴス。リーチ工房はそこにある。フォトジャーナリストである著者が初めてこの地を訪れたのは45年前。やがてリーチへのインタビューも実現させた。美しい写真と簡潔な文章が、リーチの人物像と工房の歴史を浮き彫りにしていく。(2020.02.28発行)

 

吉田 豪『書評の星座』

集英社 2970円

著者はプロ書評家にしてプロインタビュアー。格闘技専門雑誌『紙のプロレス』に参加していた、生粋の格闘技ライターでもある。この15年間に書いた、膨大な「格闘技本」の書評をまとめた本書だが、実は著者初の「書評本」だ。裏格闘技史としても画期的な一冊。(2020.02.29発行)