河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

イグアナくんのおじゃまな毎日

2008-02-02 23:32:01 | 読書(小説)
佐藤多佳子、偕成社。
児童書。
スリの次は、ちょっとリッチな家族。
家を改造して、サンルームを作った。
しかし、金持ちの親戚が、イグアナを押しつけてきた。
飼うためには、温度は年中25度以上40度以下にして、
午前中のうちに野菜をたっぷり食べさせること。
「徳田のジジイ」に逆らえない樹里のパパとママは、
世話を全部樹里に押しつける。家族のいがみ合いが始まる。
しかし、1mになってもペットはペット。
愛情のような感情がわいてくるものなのだ・・・
なんだろう、この人間の描きぶり。
いろいろな状況下にいる人間を、さらっと描いていて、
どこまでお話でどこから自分の経験なのか分からないというか。
そんなの読み手が気にすることはないんだろうけど、
この人の場合、なんか気になる。
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いのちの食べかた

2008-02-02 23:24:30 | 映画
オーストリア・ドイツ。
原題は、OUR DAIRY BREADだから、日々の糧。
あなたが毎日食べてるものは、こんな風に作られているのですよ。
その無機質ぶりや、なんでも機械任せの風景。
不自然だけど、もう、これがないとあなたは生きていけないでしょ。
そういう意味だけど、邦題では、いのちに感謝しましょう、って感じ。
この映画見て、感謝しようとは思わないよ。
手法は、斬新。全く音楽無し、ナレーション無し、字幕もなかった。
だから、どこの施設なのかも、どこの誰かも秘密になる。
牛や豚や鶏はいつも見ているから、一緒だな、日本より汚いな、位だけど、
魚やパプリカ、リンゴ、アーモンド、トマトにキャベツ、果ては岩塩。
そこまで機械にやらせますか。
日本は、一生懸命欧米化を図っているけど、省力化を図って、
訳の分からないところへ言っているよ。このまままねし続けていいの?
家畜の分野は、まねせざるを得なくなったけど・・・

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月蝕島の魔物

2008-02-02 23:15:43 | 読書(小説)
田中芳樹、理論社。
子ども向けらしい。
ちょっと話がずれてしまったような気もする。
短かったからかな。ラインの虜囚はうまかったのに。
19世紀のロンドン。クリミア戦争帰りのニーダム青年。
肉親は名のメープルだけ。二人は貸本屋に勤め始める。
二人はディケンズ氏と彼を訪問中のアンデルセン氏の世話をすることになった。
折しも、世間は、月蝕島付近で見つかった、氷河の中に溶けずに
閉じこめられている無敵艦隊の話題で持ちきり。
ひょんなことで、ニーダムたちは、スコットランドへ行き、
月蝕島と氷河の中の船と氷の中に閉じこめられていた魔物に出会う。
作者の意図は、その時代を再現することなんだろう、出来るだけリアルに。
イメージだけでない、本当のイギリスを描こうとしたんだろう。
この時代なら、魔物は魔物として認識されるから、それほど大騒ぎしないのかなあ。
魔物のがなんか、軽々しかったような気がする。
氷の中の船の謎は分かったけど、説明はなかったなあ。
しかし、作者、叔父さんと姪っ子、好きだねえ。いったい何組目か。
「おじさま」って呼ばれたいのかなあ・・・。
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神様がくれた指

2008-02-02 00:07:39 | 読書(小説)
佐藤多佳子、新潮社。
主人公は、スリ。
生まれ育った環境が良かったのか悪かったのか、
辻牧夫は、プロのスリだ。
ポカをして1年のムショ暮らしののち出てきた日に、
少年スリグループに出会い、右肩を痛めつけられる。
苦しんでいる辻を助けたのが、女装の占い師、昼間薫。
二人の不思議な同居生活と、昼間の占いにやってくる訳ありの少女。
辻が探す少年グループと、少女の接点が見えてきたとき・・・
アクション少々。
淡々と世間の片隅を生きる様々な人々の人生が描かれる。
嘘っぽくない、というか、表面的でないというか。
この作者の器というか個性というかがまだ読めないでいる。
とりあえず、面白かったから、ほかのも読んでみよう。
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