河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

あなたはひとりぼっちじゃない

2008-09-20 23:59:13 | 読書(小説)
アダム・ヘイズリット、新潮クレストブックス。
アメリカ文学。
原題では、You Are Not a Stranger Here
「あなたはここではよそ者じゃない」になる。
異邦人っていうのかな、異質感、みたいなの。
Strengerって単語が、この本の主題を表しているんだけど、
ひとりぼっち、とはちょっと違うなあ。
著者自身がゲイだったり、父が精神病だったりするので、
登場人物にも、投薬中の人やゲイが多い。
見えない者が見えちゃう人や予知する子も出てくるけど。
みんな、そうなっちゃったのは、どうしようもないことで、
その人のことを怖がったりするのは間違いなんだ。
なんだけど、やっぱり周囲とうまくいかずにあがいている。
「私の伝記作家へ」では、躁状態のお父さんの語り口が
ノンストップ、ってかんじ。臨場感たっぷり。
たまたま身近な題材だったから書いているのかも知れないけど、
こういう作品は、心のバリアを低くすることにつながるんだろうか?
あと、すっぴんの女性が好まれるのは、ゲイだから?

コメント
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