河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

三島屋変調百物語事続 あんじゅう

2011-08-24 22:11:44 | 読書(小説)
宮部みゆき、中央公論新社。
前作「おそろし」には、たしかに「事始」ってついてたから、
続編はありだったんだなあと思いつつ、結構ちゃんと完結した
ような気がしていた。
ちょっとえらい目にあって(あんまり覚えてない・・・)、
心に変調を来した娘おちかは、叔父の三島屋の白黒の間で、
ちょっとした怪異話を聞く役目を仰せつかった。
この本には、4つの物語が収まっている。
田舎から旱(ひでり)の神様を連れてきた少年、
生き残った双子の片割れの嫁入り、
表題作、暗獣のくろすけ、
偽坊主の出会った滅びた村の話。
不思議は不思議のままに、人間の心の闇は闇のままに。
くろすけの話はかわいいけど切ない。
そして、南伸坊の描く新聞連載の挿絵がいっぱい載ってて楽しい。
おちかも、外に関心が向けられて、青野先生がいい感じ。
もひとつくらい続くのかね。
コメント
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