河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

明るい夜に出かけて

2020-08-24 22:09:48 | 読書(小説)
佐藤多佳子、新潮社。
大学を休学して、実家から離れて、コンビニでアルバイトをする富山。
男であれ女であれ、他人に触れられるのを極度に恐れる。
そんな彼の、もう一つの顔は、深夜ラジオリスナー。元ハガキ職人。
コンビニバイト仲間の鹿沢。
中高の同級生のラジオ仲間永川。
そしてコンビニで出会った、「職人」の女子高生佐古田。
4人が集まり、何かを乗り越え、何かが変わった一年。
青春だねえ。
最初は、全く興味のないラジオ(実際のオールナイトニッポンの番組や
芸人とかが仮名でなく直にそのまま出てくる)への愛の暑さに辟易して、
この本、読み切れるのかと思ったけど、佐古田がいい感じに、
富山をぐいぐい押すように、こちらをその世界に引き込んでくれた。
なかなかよかったね。
ラジオの話は最後まであんまり意味はわからなかったけど、ラジオ愛は伝わった。
コメント
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