河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

鵼(ぬえ)の碑(いしぶみ)

2024-08-25 20:52:16 | 読書(小説)

京極夏彦、講談社ノベルズ。
帯を見ると、予告から17年とな。
百鬼夜行シリーズ、となってるけど、
時々短編集が挟むから、全部読んでるのかちょっと不明瞭。
図書館で借りてくるだけだし、記憶は定かではないし、
だからと言って、この分厚いものどもを読み直すかってえと。。。
で、久しぶりに読むけど、関口や榎木津、木場、益田などは、
ああ、こんなやつだったなあと。
そして、さらに、「鵼」=頭が猿、体が狸、手足は虎、尾は蛇のキメラ、
がテーマで、話も、5つの視点から同時並行で語られる。
殺人の記憶を持つメイドを心配する劇作家久住、
戦前に起きた消えた3つの死体の案件を追う木場、
日光で経の調査をする中禅寺、
失踪した男の捜索を頼まれた益田、
大叔父の遺した診療所を片付けにきた緑川。
そこに、関わる人があっちにこっちに出てきて、まるで、鵼。
そして最後は、いつもの「憑き物落とし」。
まあ、広げた風呂敷の中身は少々肩透かしだけど、
読んでる間は手に汗握るスリリングさはあるな。

しかし、書架弔堂を読んだばっかりだったから、
どっちがどっちの副産物なんだろう、とか。
まあ、構想17年だからな。
弔堂って師匠なのかなー。

コメント
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