河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

遠きに目ありて

2008-12-06 10:54:59 | 読書(小説)
天藤真、創元推理文庫。
推理小説です。
連作5話。
次から次へと殺人が。
真名部警部が出会った、ゆりかごの少年探偵。
肢体不自由児の信一くん。
しゃべるときは、顔をゆがめ、一語一語を
絞り出すようにして話す。
タイプライターも意志を伝える手段の一つ。
真名部警部は、最初は戸惑いながら、少年の利発さに驚き、
少年が住みやすい社会を願うようになっていく。
殺人を扱いつつ、なんかほんわかやさしい小説だ。
メインの推理の方も、あれまこの人が、と予想を裏切られる。
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医学のたまご

2008-12-01 23:01:20 | 読書(小説)
海堂尊、理論社。
ミステリーYA!ってな児童書シリーズの1冊。
月蝕島とか漱石のパロディとかもこのシリーズだな。
横書きです。
子どもの世界は嘘っぽいのに、
子どもがのぞく大人の世界は結構リアル。
たまたま、知能試験で優秀な成績を収めてしまった
主人公曾根崎薫。中学1年生。
なぜだか東城大学医学部で研究をすることに・・・
論文1本書くのって大変なんよ・・と大学行った人なら分かる。
薫の父さんが、ゲーム理論研究者ってのは一つの伏線。
事件の収めっぷりは、マンガですが、
薫が、何のために、医学を研究するのか気づくあたりが、
このお話のいちばんの肝なんだろう。
患者を治す。
それを忘れては、本末転倒なのだ。
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