河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

DVD「マッシュ」

2009-05-17 16:47:52 | 映画
アメリカ映画。公開は、1970年らしい。
舞台は朝鮮戦争、現地にあるMASH(Mobile Army Surgical Hospital;野戦病院の略称)。
毎日傷を負った兵士たちが送り込まれてくるもう一つの戦場。
毒と笑いがいっぱい。
主題歌はしんみりしているのに。自殺するかしないかは俺の自由。
主人公は、外科医たち。ホークアイ、ジョン、デューク。
初っぱなからジープを無断借用してかっ飛ばし、お祈りする同僚をあざ笑う。
おいおい、、、と思うんだけど、腕は確かだし、弱いものいじめは許さないし、
なにより偉そうにしている奴の鼻っ柱をへし折ってくれるのが痛快。
クライマックスはなぜだかフットボール。他になかったものか・・・
古い日本の歌謡曲がラジオからながれる。
九州の小倉に派遣されて芸者遊びをしたりも。
手術シーンは、やたらめったらリアル。動脈から血がピュー。

神父さんがいい味出してる。終始くそまじめなところがよい。
特に、「なんであんなのがここにいるのよ!」「・・・徴兵されたから」
あんたが答えるのか、っていうところが。

なんでこんなの見たかって・・・
遠藤淑子の「君のためにクリスマスソングを歌おう」の元ネタだから・・・
よく似た助手や、神父さんに似た医者がでている。
ほんとに、まるっきり設定いただきなんだけど、遠藤節だからいいんだ。
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わくらば日記

2009-05-14 23:00:42 | 読書(小説)
朱川湊人、角川書店。
最近続編も出ていた。
昭和30年代の日本。
過去が見えてしまう姉が巻き込まれる事件の数々を、
妹が回想する形式のミステリー、5編。
過去が見える、というと、例の探偵を思い出してしまいますが。
そして、おとなしい姉と元気な妹、というのも「もっけ」を思い出す。
特殊な能力を知る人が妙に増えていくのがちょっと心配。
姉・鈴音や茜の死因や、姉妹の生活に父がいないわけなど、
ちょっと伏線というか、秘密を残していて、
このあたり、続く、という訳なのだね。

殺人や自殺を起こす人の心のうちは、どういったものなのだろう、
というようなお話は、30年代だからこそ描けるテーマなのかも。
優しい姉、という設定だからこそ、優しい物語に仕上がっている。

わくらばって何だろう。病葉か邂逅か。後者だよな?
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ザ・ロード

2009-05-13 23:07:43 | 読書(小説)
コーマック・マッカーシー、早川書房。
アメリカ文学。
初めて読んだのは、「すべての美しい馬」出たばっかのころ。
そのさき、「越境」「平原の町」を読もうとしたけど、
図書館にないんだもん。
なんか、いろいろ映画化してメジャーっぽくなったなあ。
前のは、ウェスタン小説風ロードムービーって感じだけど、
今度のは、SFロードムービーって感じ?
何らかの理由で、地球環境が壊滅し、暗い世界。
動物もいない。ヒトはわずか。
旧世界の保存食で食いつなぐか、ヒトの肉を食べて、生き延びている。
南をめざしている父と子。彼らは、前者だ。
少年は、事後に生まれたようなのに、人を信じ、「火を運んで」いる。
この状況に、けっして慣れて、人を殺すようなことはしない。父にも求めない。
父と子の会話が、スリリング。
どちらの精神も崩壊寸前のところで、互いに正常を保つような。
もう少しで壊れてしまいそうなのに、会話することで保たれている、危うい均衡。
淡々と、散文形式で描かれる現在や過去も、切迫した状況を描くのに効果を上げている。

極限下でわれわれは、どのくらい正気を保っていられるのだろう?
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ラン

2009-05-09 20:51:54 | 読書(小説)
森絵都、理論社。
「カラフル」の続編だと思ってたが、似て非なる一冊。
死んだ家族に会うために、40kmを走れるようになろうとする、夏目環22歳。
設定もどこか抜けた感じで、登場人物たちは一癖二癖ある人たちばかり。
13歳の時に、父に死なれ、母と弟に死なれ、20歳で唯一の身寄りの叔母を亡くした。
あの世を向いたような環だが、ある日自転車屋の紺野さんと猫のこよみにであう。
40kmを走ろうという理由が、まあとんでもない。
あの世の設定も、妙に細かい。猿でも分かるQ&Aっていったいいつ読むんだ?
このあたり、「カラフル」っぽい。天使は出てこないけど。
ドコロさんはじめ、個性的な面々と共に、環はフルマラソンにチャレンジする。
その先、家族との本当の別れが待っているのだろうけど、
それを耐える力を、環は身につけたのだろう。心強い仲間と共に。
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汝ふたたび故郷へ帰れず

2009-05-08 23:31:14 | 読書(小説)
飯嶋和一、河出書房新社。
1989年の作品。デビュー作。
落ちぶれかけたボクサーの魂と肉体の再生物語。
これでひどい終わりだったらどうしようと思ったけど、
主人公への愛があるなら、ひどい終わりはないだろう、と
おもいつつ、はらはらしながら読み進めた。
トカラ列島の南端、宝島生まれの主人公、新田駿一。
大きな体を生かしたボクサーだが、試合に恵まれず、
アルコール中毒になっていたが・・・
なんとも素直な、希望のある作品。さわやかだー。
主人公の欠点も含めた、人間を大事に描いている。
ちょっと、「一瞬の夏」を思い出す。
宝島って、本当にあるんだなあ。
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