河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

病気の魔女と薬の魔女

2010-03-13 21:54:48 | 読書(小説)
・・・職業を間違えたので直す。

岡田晴恵、学研。
児童書コーナーでこの著者の名前を見て、
ちょっと目を疑った。
国の研究者だろう。
まさか童話を書くとは。
それなりに良くできたお話。
とっても学習マンガ。
薬の魔女の見習いローズ。
ワルプルギスの夜、病気の魔女たちが、
人間を一杯殺してやろうと画策する。
恐ろしいのは、インフルエンザの魔女H5・・・
感染症の歴史を織り込み、ワクチンをつくって
病気の魔女の攻撃を退けろ!
ローズがくそまじめ少女で、ちょっと笑える。
超能力を頼りにするのではなく努力家という点で、研究者だなあと思う。
しかしこの挿絵は何なのだ・・・。ちょっとアレすぎる。

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でかい月だな

2010-03-13 00:23:55 | 読書(小説)
水森サトリ、集英社。
思ったよりオカルトな話だったな。
友だちに理由もなく崖から突き落とされ、
一生消えない傷を負った主人公、ユキ。
過保護になる父母に見えない圧力を感じ、
なにかしらのストレスを押し殺す毎日。
好きだったバスケもあきらめ、1年留年。
1学年下の同級生のうち、変人中川に気に入られ、
左目に眼帯をした沈黙の少女かごめが気になる。
ある日、さかなの大群が押し寄せる幻想を見る。
殺されそうになったけど、その綾瀬のことを憎みきれない。
なぜなのか、知りたい。
ユキのもやもや感がリアル。
その理由は一応明らかになるけど、
最後のシーン、いろいろなしがらみをすべて捨て、
主人公はいったいどこへ行こうというのだろう。
不思議な味わいの一編。
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銀の枝

2010-03-11 22:52:50 | 読書(小説)
ローズマリ・サトクリフ、岩波書店。
「第九軍団のワシ」と「ともしびをかかげて」の間の時代の物語。
主人公は、ちょっと内気なところのある外科医のジャスティン。
祖先のいたというブリテン島に赴任してすぐ、いとこにあたる
百人隊長フラビウスにであい、意気投合する。
二人は皇帝カロウシウスに仕えていたが、
皇帝の腹心の部下の裏切りの場面を目撃するも、
ブリテン北部へ左遷されてしまう。しかし。
クライマックスで、前作で失われた「ワシ」が復活し、
ジャスティンにより高々と掲げられる。
気弱なジャスティンの成長物語でもある。
ローマの属州の末期という混沌としたこの時代。
けっこう面白いなあ。
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林檎の木の下で

2010-03-09 22:27:43 | 読書(小説)
アリス・マンロー、新潮クレストブックス。
1931年生まれの著者。
ある程度、歳を重ねないとかけないなあ、という内容。
自分や自分の一族のこと。
いいことも悪いことも、若いときなら恥ずかしいと思うことも。
カナダ在住の著者の祖先は、スコットランドからやってきて、
カナダに入植し、開墾したり、毛皮を売ったりして生きてきた。
歳を取ると、自分の来し方を知りたくなるものか。
知りたくなった頃には、昔の記憶を持つものはいなくなっている。
それぞれの時代のお話が、少しずつ語られる。
スコットランドの祖先、ウィル・オファープの精霊を見た話とか
少女時代の夢と現実の狭間で揺れるような表題作など。
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水面座(みもざ)高校文化祭

2010-03-07 22:38:36 | 読書(マンガ)
性懲りもなく読んでしまう釣巻和(つりまきのどか)。
ごちゃごちゃとした画面と、わかりにくい伏線の数々。
だいたい、透明人間の話で、お化けたちが看板で、
看板が落ちて、透明人間のふりをしようとした不審者に
ぶつかって不審者が伸びて、一方お化けたちが闊歩してる、
って、画面をよーく見てないと分からないよう。
しかし、たった1日の出来事を、どれだけ描くつもりなのか。
1巻でまだ1日は始まったばかり。
しかし、表紙のピンクはちょっと・・・
もっと渋く決めてくるのかと思ったのに。
そこはやっぱ、じょしこうせいなのか。
そして、都の髪型が不可思議。
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