遊びをせんとや

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レオナルド・ダ・ヴィンチ 上下 ~私の夏の課題図書②~

2019-07-28 08:23:08 | ブックリスト
ということで、ダヴィンチである。



これは本屋に並んで随分考えてから購入。

例の自画像のために、なんだか、気難しい性格に思われているが、そうじゃない。


とっても、人付き合いが上手で穏やかな性格で、みんなの人気者だったようだ。
心優しい性格でそのために菜食主義者だったようだ。

渦巻く模様フェチで巻き毛から始まって植物、果ては水の流れにとても関心があったとのこと。

同性愛者で、サライというどうしようもない小悪魔と長い間、生活を共にした。

出会った時、とっても美しい少年だったそうだ。


最後まで持ち歩いていた聖ヨハネ サライがモデルだそうだ。

凄い最先端のファッションで2人でフィレンチェの街を闊歩していたらしい。
きっと美しい物が好きだったのだろう。

読んでいると、ほとんどがその当時仕えた権力者を楽しませるための宮廷付き舞台演出家だったようだ。
今で言えば宮本亜門、蜷川幸雄、みたいな、、、。
そうだったんだ。空き時間はほとんど、研究に没頭し、ほとんど、具体化されない道具(発明が早すぎたため)や
軍事戦闘機などを考えていたようだ。

彼が生まれたフィレンチェ、活躍したミラノ、ローマ
そして、フランソワ1世に請われて最後の地となったフランスロワール、黒リュセ

いずれも訪れたことがある地だ。最後のフランボワーズ城の黒リュセの館はこじんまりしたいい感じの館だった。

上巻で語られるダヴィンチの出生の事情や父親、母親との関係、彼が仕えた色々な権力者。

イタリア、ヨーロッパの歴史を垣間見ながら読み進め、その上を読んでの下巻は圧巻だった。

膨大な資料を自ら読み込み、精巧な筆致で描き進める。
客観的な資料を元に構成されているので、偏った見方がない。

立体的なダヴィンチ像が浮かびあがる。
さすが、スティーブ・ジョブスを物にしたウォルター・アイザックソン

ダ・ヴィンチは左利きだったためにほとんどの膨大な草稿、メモは鏡文字で書かれているそうだ。

下巻は「最後の審判」の謎から一気に「モナリザ」まで息もつかせずに読み切った感あり。



あんまり書くとネタばれになるが、モナリザの眉毛がかつては存在したというのもびっくりした。
眉毛があるとなんと表情が変わることだろう。