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定年オヤジ改造計画 垣谷美雨

2023-06-09 07:04:20 | ブックリスト
図書館でコンスタントに本を借りている。
かなりの人が予約をしているので読みたいなと思う本は必ず貸し出し中と言う感じ。

新聞の「定年」の特集記事にこの本の紹介が出ていたので借りて読んでみた。
これは結構すぐに借りることができた。


垣谷美雨さんの「定年オヤジ改造計画」

この本を原作としたドラマをNHKで観た。
郷ひろみが主人公を演じていた。大手の会社を定年できっちり退職し、嘱託で勤めていた子会社がすぐにつぶれるという設定。
ずっと家にいることによって妻(伊藤蘭)が夫原病になる。
長女の役の成海璃子が原作とすごくピッタリだった。バリキャリの33歳、独身実家暮らしという設定だ。
テレビではもっと話が広がる。

ちょっと次読みたい本がなかなか来ないのでその間のつなぎにと思って借りたのだが、すごく文章が読みやすくてするする読める。
今のおじの家事をしなくても全てのことが進むという考え、妻は自分と一緒に行動してくれるという思い込み、今の働く若い母親の本音、今のワンオペを押し付けている男の実態などが典型としてよく描かれている。
実際にありそうな色々な子育てのエピソードが満載である。
幸い、主人公は頭のいい人物なので田舎に住む姉、兄の話を聞いたり、それによって自分の母親の実態や知ったり、嫁の愚痴を聞きいたりして考えを修正し、行動を起こしていく。

作中に主人公が留守番に行って嫁の洗濯ものを取り入れられないと書いてあったが、私の場合は舅が留守番に来てくれた時は私の下着まできれいに畳んでくれていた。それに対しては「申し訳ないな。」という思いはあったが「ありがたい。」とも思った。もう25年前のことである。

かつて料理自慢だった主人公の奥さんは料理を作れなくなる。
「家族が満足する食事を作るのは大変。」ということも書いてあった。
私も実家で色々料理を作り置きしておいたら「あれは辛かった。」「あれはまあまあやったね。」と言われたら正直「むっ」としてしまうが、考えたら、その日に「こんな感じのメニューを食べたい。」という気分も実際あるだろう。
家でご飯を作る人はそんなことも考え、家計も考え、栄養にも配慮して、無駄を出さないように食事を作るということは本当に大変なことなんだなと改めて思った。

主人公の嫁が言う「どうして、私だけが我慢をして旦那は独身時代と変わらずでいいんですか。」という言葉が実態を表している。
だから子供を産まなくなってきているのだ。
本当の意味での男女平等が実現できなければ日本の出生率は上がらない。
夫婦別姓さえも認められていないだから。



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