ここで、昔のテレビ界を少し書きます.
テレビ・ニュースの取材が,16ミリカメラから
ENG取材に変わりました.
銀塩フィルムの16ミリカメラでは、
カメラをスタートするには手で
ゼンマイを巻かなくてはなりません.
しかも、ゼンマイで長い時間カメラを
駆動することはできません.
フィルムも短いですから,場面の山場を考えて,
カメラをシュートしなくてはなりません。
肝心のときにフィルムチェンジや
ゼンマイが戻っていると困ります.
ビデオ・テープによるENG取材になって,
バッテリー駆動のビデオテープレコーダーは
携帯型とはいえは大きい機械でした.
ニュース取材はカメラマンと,
ビデオレコーダー係の二人で取材になりました.
カメラは充電型のバッテリーで
フル充電で2時間は持ちます.
ビデオレコーダーのテープも約1時間使えました.
バッテリーもテープも予備を持っていきますから,
フィルム取材時では考えられなかったほど、時間の余裕ができました。
それに、NGカットは消去すれば、また、そのテープは使えます。
ENG取材は、どうしてもあれもこれもと廻しすぎます。
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例えば、銀行の話題のナレーションで
「今,××銀行は外貨準備高の問題で…」
このナレーションに合わせた情景描写カットを撮る場合、
銀行のフルショットから銀行のマークにズームインする
カットを撮ります.
念のために、銀行のマークからズームアウトして銀行のフルショットになる,
逆の動きのカットを予備に撮っておきます.
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街の情景で左から右にパンするカットを撮ってから,
念のために,逆の右から左にパンするカットも撮っておきます.
念のためカットを撮ることが多くなりました.
現在,私は,毎日、ブログの添付写真をデジカメで撮っていますが,
これはと思う被写体を横位置と縦位置と2カット撮ります。
念のため.少しルーズで、少し寄り気味でと数カット撮ってしまいます
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SDメモリーのデジカメは銀塩カメラの
ようにフィルム代がいりません。
気楽に考えて念のためにのショットを撮りすぎます。
撮影済みのSDメモリーはパソコンに取り込んでから,
全消去して明日に備えています.
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