4本の単レンズ、ターレットの
テレビカメラ(スタジオ)はスムースに移動できる台車に
乗っています(ペディスタルドリーといいます).
画面効果を出すのにカメラマンは,
ドリーを足と両手で押したり引いたりします.
被写体とカメラの位置が変わっていきますと,
ピント(フォーカス)がボケます。
右手でカメラ側面のフォーカスノブを調節しながら,
ドリーを前後に動かしていきます.
このカメラ操作はちょっとコツがいりました
主演の俳優さんに遠くからカメラ(ドリー)は近付いていきます。
俳優さんの決まりのBSショット(バスト・ショット)で
カメラは止まります.
ズームレンズ付きのカラーテレビになりました。
カメラ背面にレンズのズーム操作をする
円板の付いたシャフトが飛び出しています.
シャフトを押していくと俳優さんが
だんだん大写しになっていきます.
シャフトを引いていくと,俳優さんの大写しのカットが
だんだん小さく(画面が広く)写るようになります.
… … …
テレビドラマで,このズームレンズのズームイン,アウトが
多用されるようになりました.
カメラドリーの前進・後退(ドリーショット)は少なくなりました.
… … …
テレビ映画の時代劇,現代劇も、
レールを敷いて移動車(トロッコ)での
カメラ移動ショットの代わりに
ズームレンズが使用されました.
… … …
東京のテレビ局に,ズームレンズのズーム効果の
多用を聞いてみました.
カメラマン連もカメラのドリーを前進させるのと,
ズームレンズのズームインは本質的に
画面で見ても効果が違うと、
議論を戦わしているというのです.
しかし、見ている方でだんだん慣れてきて
、
どっちでもいいやということになってしまいました.
また、ドラマもズームレンズを意識した
演出になってきました。
ドラマで…
刑事が何かに
「ハッ…」
と気付いてカメラを見つめます。
カメラはすかさず,
その刑事のアップに急速にズームインします
テレビカメラのズームレンズは,
押し引きシャフト(手動)で画面のサイズは変わります.
ズームレンズのフォーカス(ピント合わせ)は
この押し引きシャフトを一杯に押し込むと
レンズは望遠側一杯になります.焦点深度が浅くなります.
シャフトにはフォーカスノブになる円板が付いています.
それを左右に廻してフォーカスを取ります。
次に,必要なサイズまでシャフトを引いて,画面を決めます.
… … …
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シャフトを押し込んで,フォーカスを合わせるということが
ズームレンズ操作の基本です