イメージオルシコン管のカラーカメラの図体が
大きくて扱うのに大変でした.
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アメリカのCBSがオランダのフィリップスの
撮像管「プランビコン管」が
素晴らしい色彩の画面だと絶賛している噂が
聞こえてきました.
アメリカのテレビ界は次々とフィリップスのプランビコン管の
カラーカメラに切り替えていきました.
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日本も早速,オランダ・フィリップス製の
カラーカメラが輸入されました.
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このカメラのレンズは白黒カメラで慣れていた
4本レンズターレット(単レンズ)ではありません。
イギリスの光学会社テーラー・ホブソン社
(この会社の3枚玉=トリプレット=スピード・パンクックは名レンズ)の
バロタール・ズーム・レンズです。
このレンズは,電動ズームレンズです。
パン棒に取り付けられた、プリセットボックスて行いました.
どうも、我が国のカメラマンはこの電動ズームが苦手でした.
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白黒テレビカメラでもぼちぼちズームレンズ(キヤノン製)が
普及し始めていました.
このレンズは手動の押し引き方式の
レンズでのスタートでした.
カラーカメラのレンズは最初からズームレンズで出発しました.
このフィリップスカメラのレンズマウントがその後しばらく
,
日本のレンズの標準マウントになりました。
やがて、フィリップスマウントでキヤノンから待望の
手動の押し引きズームレンズが現れます.
紺屋の白袴ではありませんが,
テレビ局の技術者が家にカラーテレビ受像機を
持っていなくては話にならないと
会社の斡旋で、支払いにも便宜を図ってくれました.
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14インチのモノクロテレビの隣に
モノクロより大きなカラーテレビが部屋に並んでいました.
カラーテレビが普及しだした頃,
私は独身でしたから,
2台のテレビだけ部屋に並んでいました。
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料理番組担当の女子アナが
「この美しい盛りつけをカラーで
お見せできないのが残念です…」
「この▼▼▼をカラーでお見せできないのが…」
がアナウンサーの常套句でした。