日本の企業が21世紀に勝ち残って行くための戦略を、日本政府が標榜する「文化産業立国に向けて ~文化産業を21世紀のリーディング産業に~」という課題である「クールジャパン」に見てみようと思います。
経営者・管理職として、経営士・コンサルタントとして、あなたの生きる道が拓けるかもしれません。
4-3 日本文化を「産業化」する - 内需創出・海外市場開拓
4-3-7 海外市場開拓5 日本のライフスタイルの紹介
クールジャパンをベースに、海外市場開拓戦略について書いて来ましたが、今回は日本のライフスタイルを知っていただくことを紹介しましょう。
日本のライフスタイルが、そのまま海外で受け入れられるとは思いませんが、海外の人は「日本食に見る健康」を高く評価しています。そこから、さらに日本人のライフスタイルというものを知って頂き、クールジャパンを推進するのに側面応援に使おうという考えです。
例えば、経済的急成長に中国の住宅事情が追いついてないというニュースを時々テレビで見ます。市場開拓のため、住宅という狭い切り口だけではなく、日本のライフスタイルを総合的に紹介する場があっても良いでしょう。
例えば、日本で住宅を販売するために当たり前とも言えるモデルハウスを使う方法を考えてみましょう。モデルハウスに行くと、家具などの調度品や花瓶に生けられた花、まばゆいほどの芝の緑等々、「このような家に住みたい」と思わせる演出がなされています。
すなわち、単なるモデルハウスの展示だけでは内のです。住宅という総合産業的な強みを活かして、例えばソフト面ではインテリアコーディネーターの力を借りると、家具・調度品にあったカーペット屋カーテン、壁紙、照明等々、その演出から日本らしさを感じ取ることができます。
台所には、IHクッキング台がシステムキッチンの中に溶け込んでいます。カウンター越しには、おいしそうな料理や果物が食卓に並んでいます。クリーンエネルギーのオール電化で、いつでも給湯を得られたり冷暖房化されている日本の家は、海外の人の中にも良さを感じ取れるでしょう。
建材や住宅生産の工業化は、日本品質による安全性とか快適性からその優れた住生活空間全体を提案することができます。日本で開発された工業化住宅の生産システムやそこに培われてきたノウハウも現地の人達には魅力的に映るでしょう。
マーケティングにAIDMAの法則というものがありますが、単に知らしめるだけではなく、体験させることにより、買いたいという気持ちを高める工夫も必要です。そのためには、モデル展示地域を利用して体験居住をしてもらうという方法もあります。それにより単に居住体験だけではなく、その際に日本のすばらしいエネルギーマネジメントを体感でき、口コミにも繋がるでしょう。例えば、二重ガラスなどによる断熱窓や壁の素材、ウォッシュレットなどのネーミングで知られるトイレやその使用感や節水効果を知ってもらうこともできます。また、そこからとれる実証データを上手に応用することにより、クールジャパン推進に更なる効果に繋げられます。
各展示会上等には、単に見せるだけではなく、インテリアコーディネーターによるレクチャーや相談会も併設し、日本全体が総合的に力を結集する効果を高めるようにします。総合力の力は、他国にないものを示すことになるでしょう。
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