■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-30 プロ管理職のリーダーシップ リーダーシップを発揮するために決断力を磨く(1)
多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。
世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。
ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。
管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。
ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。
エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。
「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。
では、「あたり前」とは、なんでしょうか?
「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。
あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。
1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。
■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方
本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。
筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。
管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。
「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。
難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。
管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。
管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。
温かい管理とは https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f
ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。
知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。
■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ
私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。
管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
■ 2-30 リーダーシップを発揮するために決断力を磨く(1)
高いリーダーシップをとれる優れたリーダーというのは、人の心を捉えるのが上手であったり、こちらが意図していないのにいつの間にか、いろいろなことをしゃべらされたりと、催眠術をかけられるがごとくの人が多いです。
素晴らしいリーダーシップが採れるようになるためには、それなりのスキルが求められます。どの様なスキルを磨いたらよいのかについて、長年の経営コンサルティング経験からまとめてみたいと思います。
◇ 問題発見・課題解決と目標設定力
リーダーシップを発揮するには、リーダーとしての考え方や目標を明確にすることが不可欠です。それらを明確にするには、現状を正確に分析し、把握することが不可欠です。
それには、「現状は、これで良いのだろうか」「この状況はなぜなのだろうか」等々、クリティカル・シンキング的な発想を常に巡らせることです。
リーダーシップにおけます目標設定力とは、マネジメント上からは、短期的な成果を無視はできませんが、スパンの長い、実現可能性も判断基準において「共通目標・共通認識・共通行動」を掲げて、メンバーが動いていくべき目標へとベクトル合わせを図ることです。
これらは、ロジカル・シンキングやクリティカル・シンキングというスキルを身に付けますと、次第に、それが習慣化してできるようになりますし、業務を通じて利用しているうちにスキルがさらに高度化してゆきます。
これには、俯瞰的・客観的なものの見方や全体最適を目指した決定を常に意識することも必要です。これにより、先入観に捕らわれる思い込みの少ない判断に繋がります。組織やプロジェクト全体の流れを把握でき、部分最適で自己満足することを回避できます。
<続く>
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