染織工房きはだや 「店主の独り言」

きはだや店主が今日の出来事を語る。喚く。話す。切る。
でも日記は苦手。
皆様の気軽なコメントをお待ちしています。

追悼 奈々子姐さん

2019年06月02日 | 店主の一日
奈々子姐さんが亡くなって今日でちょうど一年になります。
この独り言でも書いてこなかったので、今初めて知る方もいらっしゃるかと思います。
きはだやで電話に出る人が変わったり、伝票の字がすっかり変わったりする中でお気づきになった方もあるかもしれません。
その辺りは何卒、ご容赦ください。

奈々子姐さんがいつまでおまつりに出ていたのだかわからなくなるほどに急で時間の感覚を無くしてしまうほどの時間の流れでした。
奈々子姐さんのことを書こうとするとどれから書いていいのか迷うほどです。
たくさんの楽しいエピソードがあります。そして、それは奈々子姐さんがいる中で語られることで面白さを持つように思うのです。
本をよく読み、字が綺麗で、記憶力がよく、丁寧で辛抱強く、倹約家で沢田研二とおまつりときものが好き。
きはだやで必要とされることの能力を全て備えた人でした。
表舞台に出ることが苦手でした。もし彼女が自身の才能をフルに発揮をしたらもっと変わった生活になっていたでしょうし、きはだやにあんなに長く勤めることもなかったのではないかと思います。
時に僕のわがままと暴言の緩衝になってくれたので、きはだやのスタッフが皆、ななこちゃんを頼りにしていたのだろうと思います。
みんなが奈々子ちゃんにきはだやの中を全て任せて出張にでていたので、奈々子ちゃんが仕事を離れてからはそれなりに混乱をしましたが、今は補いあってなんとかなっています。
それでも、あの独特のキャラクターをきはだやが失ったのはとても残念なことです。

昨日、奈々子ちゃんのお宅にお参り行って来ました。お母様に僕がもっている奈々子ちゃんの写真をプリントして行ったのですが、彼女は写真を撮られるのを好まなかったので、
僕が持っているのは、おまつりで酔っ払ってご機嫌になっている写真ばかりでした。
すました写真なんか一枚もなかった!
そう。それも奈々子姐さんらしい面でもあるのです。

奈々子ちゃんが好きだった「流れ梅」をいただいてきました。
この時期になると奈々子ちゃんが、「流れ梅が食べたい」とぼやくのを思いだします。
あるいは何年か前に流れ梅が少し値上げをしたことがあって、「ああ、流れ梅が値上げしてしまった。あの値段ではとてもちょいちょい食べるわけにはいかない」なんて言ってました。
別に急に、倍になったわけではないのですが、そんなとこも奈々子ちゃんも面白いところでした。
なかなか、うまく文章になりませんね。また、機会があれば書きたいと思います。

流れ梅を食べながら 合掌

コメント (2)
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