染織工房きはだや 「店主の独り言」

きはだや店主が今日の出来事を語る。喚く。話す。切る。
でも日記は苦手。
皆様の気軽なコメントをお待ちしています。

店主、牛の角突きをみる。

2021年11月17日 | 店主の一日
きはだやきってのウシ娘、良子ちゃんの企画による「秋のプチ社員旅行」をしました。
当日は11月3日の小千谷東山の牛の角突き千秋楽の日です。
十日町を午前中に出て、小千谷の東忠さんでお昼を食べて、角突きを観るという充実の日帰りツアーです。
ピカピカのお天気です。〜正直、雨が降ったらどうしようかとは思っていた。

東忠さんは小千谷でも長い歴史を持つ名店。紅葉が映えます。
江戸時代末期に長岡藩家老の河合継之助が新政府軍の岩村精一郎との和平交渉が決裂したあとにこの東忠で昼食をとったと言われます。
本館を含め3棟が国の登録有形文化財となっており、増築を繰り返した建物はまるで迷路のようです。
酔っ払うと迷子になりそうです。この建物の構造はとても写真では表現できないですね。

昼からなかなかのご馳走ですが、車の運転があってビールを飲めないのが残念。
車もそうなのですが、ウシ娘の目的は牛の角突きの千秋楽。ここでビールを飲んで腰を落ち着けさせるわけにはいかないのです。
早々に「今日はビールは出ません」宣言が出ます。

程よく昼食を済ませて、東山の闘牛場へ。
小千谷市中心部から車で15分ほどでしょうか。
千秋楽で好天ということもあって車でいっぱいです。
小千谷の闘牛は山古志と併せて国の重要無形民俗文化財に指定されています。
中越地震の際は随分クローズアップされましたが、ここのところは少し下火。でも、近くにいるならば、一度は見ておいた方がいいと思います。
僕は4回目かな?
角突きを観るのもそうですが、地元で牛と関わる人たちの熱意を感じて一体感になれるのがよいです。
詳しいことは小千谷闘牛振興協議会のホームページに譲りますが、この地区の闘牛の特徴は作業の担い手として重用された牛を傷つけないように、
決着をつけないことにあります。
勝敗が明かになる前に牛を取り巻く勢子たちが牛を引き離します。その素早さはなかなか見事です。
でも見ている側からすると「これからいいところ」ってとこで、止められてしまうので少し悶々とします。
「勢子が軽く蹴飛ばされたりしないかな〜〜」とか、「暴走した牛が、柵際のカメラマンに突進したりしないかな〜〜」とか思ってしまいますが、
意外と、平穏、穏便に事は進みます。やはり悶々とします。

白い牛は地元東山小学校の児童が世話をしている「牛太郎」

うさぎやニワトリでなく、何百キロもある闘牛の牛を飼うっていうのがイケてます。


観覧席から撮った写真なのでみんな同じように撮れてしまいます。
昔は楽しみがないから、きっと闘牛は賭け事の対象だったのだろうなあと思ったりもしました。
賭博に負けて一家離散したり、娘を売らされたりという悲惨な話を勝手に想像して面白がっていたのですが、よく考えてみたらここの闘牛にはそれがありえないのです。
賭け事に必要なのは明確な勝ち負けです。ここの闘牛は勝敗をつけないので、賭け事の対象になりえないのでしょう。
それがこの中山間地で長く続く人々の生活と角突きの本質であるのかもしれません。

手ぬぐいを作らせていただき大変に楽しかったです。
会社のみんなで寄せていただいた感謝も込めて、お酒をご奉納。





コメント
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