ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

ロシアFOC/IUU取締情報174“Астор”

2014-06-21 11:55:05 | 日記

2014年06月19日
モスクワ発
[カニ密漁シエラレオネFOC船船長に約600万ルーブルの罰金]

サハリン管轄海域でタラバガニ60トンを密漁した、シエラレオネFOC船“Астор”(アストル)の船長に罰金594万ルーブルを科す判決が下された。
この裁判は、ロシア軍事検察の起訴により開始された。
2014年1月24日、ロシアFSBサハリン国境警備局が、ロシア領海で密漁したタラバガニ60トンを所持していた“Астор”を摘発したが、検査のため向かった同局員など10名を乗せたボートが途中で、波を受けて転覆する事故が起きた。
捜索の結果、8名の遺体が発見され、現在も残り2名は行方不明となっている。

 (関連過去情報 “Астор”事件)

 2014年01月25日 サハリン発
[サハリン国境警備局ボートが密漁FOC船の検査に向かい転覆 4名死亡6名行方不明]
2014年1月24日22時頃、国後島の近くで、ロシアFSBサハリン国境警備局員など10名が乗ったボートが、密漁FOC船の検査に向かう途中、波を受けて転覆、4名が遺体で発見され、6名が行方不明となり、捜索活動が続けられているが、水温の低さから行方不明者の生存の可能性は低いと伝えられている。
当時、波の高さは1m以下であり、荒天ではなかったと報告されている。
また、彼らが使用していた大型ゴムボートは、強力な船外機を搭載し、軍隊でも採用になっている最も高性能な“Зодиак”(ゾディアック)タイプだった。
なお、サハリン国境警備局員らが検査に向かった、ロシア領海内で密漁を行ったとされるFOC船は、*シエラレオネ旗“Астор”(アストル)で、IMO船舶識別番号8028802、547トン、1980年に日本で建造され、船主は釜山の“East Shine Shipping”社。
(*シエラレオネ旗“Астор”)
IMO number:8028802 Name of the ship: “ASTOR” Type of ship: FISH CARRIER MMSI: 667006099
DWT: 547 tons Year of build: 1980
Builder: KANASASHI HEAVY INDUSTRIES - SHIZUOKA, JAPAN
Flag: SIERRA LEONE Home port: FREETOWN
Manager & owner: EAST SHINE SHIPPING - PUSAN, SOUTH KOREA
Former names: “ ONIX” until 2013 Jun “AIDAR” until 2010 Mar “ORION NO.3”until 2004
Last Position:Info Received: 2014-01-04 04:19
Area:Pacific North
Latitude / Longitude:41.99926 / 143.7006
Speed/Course: 1.00kn / 95°
(*報告担当者 原口聖二: 船舶ファインダーの最新更新データによると“Астор”は、2014年1月4日04時19分、北海道えりも岬東沖合、41.99926N/143.7006E、速度1ノット、針路95°で南クリールへ向けていた。)

(関連過去情報 軍事検察関連)

2014年02月14日 ウラヂオストク発[軍事検察官が昨年密漁船85隻に罰金を科す]
昨年2013年、ロシア極東軍事検察官がイニシアティヴをとり、密漁船85隻に罰金を科す活動を行った。
軍事検察は、ロシア国境警備庁と連携し、積極的に水棲生物資源の密漁密輸阻止に取り組んでいる。
昨年2013年、軍事検察官と国境警備庁は、1,000件に近い漁業規則違反を発見し、85隻を拘束、この内6隻は司法判決により没収処分となった。
違法漁獲物については730トンを押収し、330百万ルーブル以上の損害を防いだ。
また、昨年2013年、カンボジア、パナマ等の外国船からの罰金額は計388百万ルーブルとなった。
今年2014年についても、ロシア極東軍事検察官による水棲生物資源の密漁密輸阻止のための活動は続けられることとなる。

(関連参考情報 軍事検察関連)

 

ロシア連邦軍

Вооруженные силы Российской Федерации 略称:ВС РФ

最高司令官:ロシア大統領

(機構)

3軍・3兵科

ロシア連邦軍は、陸軍、海軍、空軍の3つの軍種と、戦略ロケット軍、宇宙軍、空挺軍の3つの独立兵科から成る。

ロシア陸軍(Сухопутные войска)

ロシア空軍(Военно-воздушные силы;ВВС)

ロシア海軍(Военно-Морской Флот;ВМФ)

ロシア戦略ロケット軍(Ракетные войска стратегического назначения;РВСН)

ロシア宇宙軍(Космические войска)

ロシア空挺軍(Воздушно-десантные войска;ВДВ)

(軍事行政単位 軍管区)

2010年までロシア連邦軍は、次の6個軍管区(Военный округ)に分かれていた。

モスクワ軍管区(Московский военный округ;МВО)

レニングラード軍管区(Ленинградский военный округ;ЛенВО)

沿ヴォルガ・ウラル軍管区(Приволжско-уральский военный округ;ПруВО)

北カフカーズ軍管区(Северо-кавказский военный округ;СКВО)

シベリア軍管区(Сибирский военный округ;СибВО)

極東軍管区(Дальневосточный военный округ;ДВО)

カリーニングラード特別地区

2010年7月14日の大統領令により、以上の6個軍管区は、「西」「南」「中央」「東」の4個軍管区へと統合されることとなった。
この改革により、2010年10月までにロシアの軍管区制は以下のように変化した(大統領令では12月1日を移行期限としていたが、前倒しで達成された)。

(新)軍管区~2010年より

西部軍管区(旧レニングラード軍管区およびモスクワ軍管区)

南部軍管区(旧北カフカス軍管区)

中央軍管区(沿ヴォルガ=ウラル軍管区と旧シベリア軍管区西部)

東部軍管区(旧シベリア軍管区東部と極東軍管区)

これらの軍管区には、「作戦・戦略司令部(OSK)」としての資格が与えられ、域内の海空軍部隊を統一的に指揮することが可能になる。
戦略兵力である戦略ロケット軍、空挺軍、宇宙軍などについては最高司令部の直轄下に留めおかれOSKは指揮権を持った準軍事組織 。
ロシア連邦には、軍の外、各省庁が管轄する準軍事組織が存在する。
これらは平時に各省庁が管轄するが、戦時は国防省の統制下に入る。

連邦保安庁(旧KGB) - 国境軍

内務省 - 国内軍

民間防衛問題・非常事態・自然災害復旧省 - 民間防衛軍

連邦警護庁 :大統領連隊や解散した政府通信・情報局の諸部門などを含む

 

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