ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

TAC魚種またがり資源スルメイカ韓国漁業等速報 2019年09月30日

2019-09-30 15:53:08 | 日記

2019年09月30日

リポート:北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[TAC魚種またがり資源スルメイカ韓国漁業等速報]

①韓国漁船

2019年漁期(2019年7月1日-)開始から同年9月20日までの間、韓国漁船は自国EEZ内で、2万800トンのスルメイカを漁獲し、前年同期の241%の生産をした。

この内、前年漁期の試験枠から実績枠となった西海トロール(二艘引き)操業が9,000トン以上を占め、当該操業の配分されたTAC開発率は既に84%になった。

*日本の資源評価での韓国近海の漁獲分類:“1月-3月冬季発生 4月-10月秋季発生 11月冬季・秋季混合 12月冬季”

*西海トロールは操業海域が限定され、東海(日本海)でのイカ操業は認められていない。

②中国漁船(情報更新なし)

中国漁船のスルメイカ操業は5月末から始まり、6月までに13万トンを陸揚げしたが7月-8月は2万トンにとどまった。前年通期生産量は14万トン-15万トンだった。(2019年9月18日みなと新聞)

③北朝鮮漁船

2019年9月7日、ロシアFSB沿海地方国境警備局は台風“Линлин”(リンリン)を待避するためロシア沿海地方(日本海北海道対岸)海域に500隻の船舶が緊急入域、この内150隻は北朝鮮漁船だと発表、これらの漁船の一部がこの緊急入域の大義を理由に密漁を行っていると加えた。

2019年9月17日、ロシア当局は、日本海大和堆でイカの密漁を行ったため拘束した北朝鮮漁船乗組員は計161名になり、同時に小型漁船2隻、モーターボート11隻を拘束したと発表した。

その後当局は、さらに2019年9月21日以降の取締活動で、北朝鮮小型漁船3隻、モーターボート5隻、乗組員262名を拘束したと発表した。

また、これらから密漁したイカ漁獲物3万個体、違法漁具等を押収したと加えた。

④ロシア漁船

今年2019年漁期開始から同年9月23日までに、ロシア漁船は南クリール海域において約7,430トンのスルメイカ(太平洋イカ:тихоокеанского кальмара:チホーオケアンスカガァ ・カリマーラ)を漁獲した。

全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ太平洋支部チンロが発表した。

当該海域スルメイカ操業にはロシア漁船30隻が着業している。

⑤その他

日本の水産研究・教育機構は2019年9月26日、2019年度第2回太平洋スルメイカ長期漁況予報として、19年10~12月のスルメイカ来遊量は根室海峡-オホーツク海では前年を上回り、常磐-三陸海域および道東太平洋海域では前年並み、津軽海峡-道南太平洋海域では前年を下回ると発表した。(2019年9月30日水産経済新聞)

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韓国海洋水産部 トロール漁船と釣り漁船のイカ共助操業集中取締 ”違法のメカニズム”

2019-09-30 06:31:45 | 日記


2019年09月30日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[韓国海洋水産部 トロール漁船と釣り漁船のイカ共助操業集中取締]

韓国海洋水産部は昨日2019年9月29日、*“トロール漁船と釣り漁船のイカ共助操業”などの違法漁業について、翌10月に集中取締活動を展開すると発表した。

今回の取締活動には、海洋水産部のほか、漁業管理団、自治体、海上警察、水産協同組合などが参加し、漁業指導船50隻が投入される。

トロール漁船と釣り漁船のイカ共助操業のほか、無許可操業、操業禁止区域侵犯、違法漁具使用、稚魚の違法捕獲などが重点対象となる。

海洋水産部は、未成魚保護のため、水産資源管理法と同法施行令で、魚類25種、甲殻類5種、貝類6種、その他の3種など39種の体長制限と重量制限を設定している。

洋上での取締活動には限界があるため、陸上班10チームを編成して水協販売、卸売市場、刺身店など流通・販売行為についても監視を行う。

海洋水産部は、今回の取締活動で摘発した違反事項について直ちに法的手続きを行い、漁業許可取り消し、または停止などの行政処分も課すとしている。

漁業資源政策官チェ・ヨンソクは、慢性的な問題となっているトロール漁船と釣り漁船のイカ共助操業などの違法漁業や流通行為を根絶するための取締活動を継続して近海水産資源を保護し、漁業秩序を確立していくと述べた。

(報告担当者 原口聖二)*トロール漁船と釣り漁船のイカ共助操業は、釣り漁船が集魚灯を照らす中、トロール網を引き行われる。漁獲物はトロール漁船が販売することになるため、トロール漁船側が釣り漁船に対価を支払う。二つの漁業種間の「取引」は、摘発を避けるため、主に第3者の口座を利用したり、直接現金でやり取りするほか、金券も利用される。

 

(関連過去情報)

 

2018年04月20日 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[韓国 トロール漁船と釣り漁船のイカ共助操業 違法のメカニズム]

イカ資源の急減が指摘されている傍ら、韓国ではトロール漁船と釣り漁船の違法なイカ共助操業が横行している。

これらを取り締る必要がある東海漁業管理団の漁業監督公務員も船主等から金品や接待を受け、取締情報を事前に漏えいする不正行為をして摘発され衝撃を与えている。

浦項海洋警察署は、東海海上で違法共助操業を行ってイカを漁獲した大型トロール漁船7隻とイカ釣り漁船58隻の船長など71名が水産資源管理法違反などの疑いで検挙した。

違法共助操業はイカ釣り漁船が集魚し、大型トロール漁船がその魚群を漁獲する等して行われる。

違法共助操業は、昨年2017年7月から今年2018年1月まで合計422回行われ、イカ1,970トンを漁獲、87億ウォンの不当な利益を得ていた。

このうち16億ウォンは、大型トロール漁船側からイカ釣り漁船側に支払われた。

海上警察などによると、海洋水産部所属機関東海漁業管理団の違法操業取り締まり公務員は漁船船主等から金品や接待を提供されてイカ共助操業を黙認していた。

大型トロール漁船は原則として東経128度(慶南三千浦項付近)を超えた南海東部と東海では、操業できないにもかかわらず、当該海域でイカ共助操業が行われていた背景として、この漁業監督公務員の行動があると見られている。

 

2018年04月19日 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[賄賂を受け情報を流した韓国漁業指導船の船長が摘発される]

違法操業の幇助を目的に、取締計画を事前に漁業者に漏えいした韓国指導船船長(事務官)が海上警察に摘発された。

漁業指導船の船長が取締関連で賄賂を受けて拘束され捜査を受けるのは初めてである。

釜山海洋警察は2018年4月18日、取締情報を事前に知らせる対価として金品を受け取った疑い(収賄・公務上の秘密漏洩)により東海漁業管理団漁業指導船“ムグンファ”の船長Aを拘束した。

また、漁業者Bなど、Aに金品を与え、浦項、釜山、統営などで違法操業をした20名を書類送検した。

Aは、昨年2017年4月から2018年3月まで漁業者から30回にわたり、計2,330万ウォンを常連客となっている居酒屋の社長Cの口座を経由し受け取り、違法操業などを見逃した疑いを受けている。

海洋警察の調査の結果、Aは、主に東海と南海一帯で、イカ釣り漁船が集魚し、大型トロール漁船がその魚群を漁獲する違法操業を黙認、沿岸では、漁船の取締計画などを事前にBなどに教えていたことが確認された。

大型トロール漁船は原則として東経128度(慶南三千浦項付近)を超えた南海東部と東海では、操業することができないが、最近、イカ釣り漁船が集魚し、大型トロール漁船がその魚群を漁獲する違法操業が横行していたとされる。

この違法漁業の背景に賄賂を受けた漁業指導船があると見られている。

さらにAは、“国家漁業指導船行動計画”を漁業者Dの携帯端末に事前に転送していた疑いも受けている。

Aが漏えいした行動計画に、出港日時、活動海域などが詳細に書かれていた。

海洋警察の関係者は「違法操業の漁獲量を確認し、取締船と漁業者間の癒着疑惑を更に確認する」と述べた。

 

2017年08月04日 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[韓国 トロール漁船と釣り漁船の違法イカ共助操業 取締は容易でない]

違法にイカの共助操業を行ったトロール漁船と釣り漁船の漁業従事者36名が海洋警察に検挙された。

イカの違法共助操業は、洋上で密かに行われ、取締が容易ではない。

東海海洋警察は2017年8月4日、西海海上でイカの違法共助操業(水産資源管理法違反)により63億ウォンの不当利益を得た疑いで、大型トロール漁船船主A(54)と船長B(54)、加担した釣り漁船船長C(54)など36名を検挙した。

東海海洋警察によると、釜山出荷の大型トロール漁船の船長Bは、2015年から今年2017年2月まで釣り漁船が集魚灯を照らす中、355回にわたってトロール網を引き、2,100トン以上のイカを漁獲した。

違法共助操業により稼いだ収益は63億ウォンに達する。

違法共助操業には江原道と慶北出荷の釣り漁船20隻が加担したことも分かった。

これらの釣り漁船は対価としてで約11億ウォンを受け取っていた。

違法共助操業を遂行するため、トロール漁船側はいくつかの釣り漁船に数千万ウォンのプリペイドを支給、釣り漁船の集魚灯設備を交換したり、超過漁獲すること等を事前に約束していた。

光に集まるイカの特性を利用し行われた。

釣り漁船が集魚灯の光でイカを集め、トロール漁船がイカを大量漁獲する方式である。

しかし、現行法は、これを厳格に禁止している。

海洋水産部東海漁業管理団もイカの価格が急騰し、違法操業が横行すると予想、大々的な取締を予告していた。

しかし、二つの漁業種間の「取引」は、ますます巧妙な方法で行われ、取締が容易ではないのが実情である。

これらの取締を避けるために、主に第3者の口座を利用したり、直接現金を支給する方式で取引されていた。

東海海洋警察は、今回の取締のために8ヶ月間粘り強く、販売代金の分析と金融口座を追跡した。

産業界のある関係者は、もう少し厳しい取締活動と強力な処罰が必要だと述べ、それが無ければ今後も同様の事件は起きると加えた。

韓国国家統計ポータルによると、昨年2016年、大型トロールが漁獲したイカの量は4万5,542トンで、当該魚種の総漁獲量の37.5%を占めている。

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ロシア極東水産関連セミナー”ロシアにおけるスケトウダラの漁獲枠及び投資割当制度”

2019-09-26 16:42:18 | 日記

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NIHUセミナー”日ロ漁業関係と北方領土”

2019-09-26 16:41:14 | 日記

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ロシア・トロール漁船がノルウエーの港で火災 "Бухта Наездник"

2019-09-26 03:03:08 | 日記

Российский траулер загорелся в Норвегии 25.09.2019 

 
Российский траулер загорелся в Норвегии
 Возгорание произошло на борту российского траулера в порту норвежского города Тромсё (губерния Тромс). Об этом в среду сообщила местная полиция. "Порт Брейвика: пожар на российском траулере, сильное задымление", - написали правоохранители в Twitter. Название судна и компании-владельца не уточняется.

По сообщениям телеканала NRK, в данный момент на борту нет моряков. Проводится эвакуация людей в непосредственной близости от места инцидента.Бухта Наез

Судя по опубликованным телеканалом фото, речь идет о судне "Бухта Наездник".

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南クリール海域で火災のロシア大型加工母船の乗組員 大半が色丹島に移送

2019-09-25 16:04:28 | 日記

2019年09月25日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[南クリール海域で火災のロシア大型加工母船の乗組員 大半が色丹島に移送]

2019年9月24日(サハリン時間)、択捉島南東48km沖合で、火災を起こしたロシア大型加工母船”Петр Житников”(ピョトル・ジチニコフ)の乗組員420名の内、僚船あるいは救助船等に避難した361名が移送され、今日25日、色丹島へ上陸、宿泊施設に入った。

残りの59名は緊急対応のため”Петр Житников”に残った。

”Петр Житников”の船主は、 ХК”Дальморепродукт”(ホールディング・カンパニー”ダルモレプロドクト”)社。

出火元は船内缶詰工場ラインとされているが、原因は明確になっていない。

”Петр Житников”(ピョトル・ジチニコフ)と同様のタイプの大型加工母船は、1988年から1989年にかけ、フィンランドの造船所で3隻建造された。

”Содружество”(ソドルジェストヴァ)ПЗ-2301”Всеволод Сибирцев” (フセヴォロド・シビルツエフ)ПЗ-2303そして、この”Петр Житников”ПЗ-2302。

なお、日本からの公海サンマ洋上買魚受け入れ”Всеволод Сибирцев”は、2011年12月以降、ギリシャ登記の会社によって、リベリア船籍、船名を”HAINAN BAOSHA 001”として管理運航され、中国漁業へ投入された後、2014年にロシア漁業に復活した。

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ロシア漁業ニュースヘッドライン 2019年10月  http://kisenren.com

2019-09-22 19:17:05 | 日記

2019年10月10日

 

ユーザー  各位


拝啓 時下ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。日頃は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。

 さて、2019年8月27日、ロシア漁業者のための日本排他的経済水域における漁獲割当オークションが実施されました。対象はロ日政府間協定に基づく2033年までのサバ・イワシ漁獲割当の制限の100%で、“Магадантралфлот”(“マガダントラルフロート”:カムチャツカ登記)と“Тралфлот”(“トラルフロート”:ハバロフスク登記)の2社が参加、上場サバ15ロット、イワシ14ロット計29ロット中、サバ15ロット、イワシ2ロット、計17ロットが落札され、イワシ12ロットが売れ残りましたが、今回の取引総額は約62億ルーブル(約124億円)に達しました。

 今月号においても、引き続き、これらのロシアの漁業協定、政策等に関する情報を集約しTopNews としてご報告申し上げます。

 なお、ロシア漁業庁は2019年9月11日、操業本部会議を開催、科学研究機関の勧告に基づき、資源の増加を背景に、北海道に隣接する日本海のスケトウダラ等のTACを期中見直しして、更に上積みすることを承認しました。資源管理、合理的利用等に関する情報もあわせてお知らせ申し上げます。

敬具

(国際漁業対策事業部;原口聖二

 

 

Contents

TopNews 日本EEZ漁獲割当オークション サバ全量落札

・チンロが色丹島に科学研究基地開設(ロシア漁業政策および漁業協定関連等外17件)

・カニ漁獲割当オークションの実施が近づく(カニ漁獲割当配分問題関連外10件)

・“ドブロフロート”スケトウダラ高次加工場が完成する(投資クオータ関連外8件)

・TAC期中見直し 更に日本海スケトウダラ上積みへ(ロシア漁業者底魚等操業関連外7件)

・太平洋サケマス漁獲量が45万7,700トンとなる(太平洋サケマス操業関連外11件)

・南クリールのイワシ漁獲勧告 期中見直しへ(イワシ・サバ操業関連外5件)

・求められるサンマ操業緊急支援措置(サンマ操業関連外6件)

・南クリール海域スケトウダラ幼魚操業過少報告(ロシアFOC/IUU取締情報関連外12件)

・米中貿易戦争 米国スケトウダラ製品 追加関税35%に(その他ロシア漁業関連情報等外6件)

・ロシア漁業庁サハリン・クリール地域管理局 取締報告(2件)

・TAC魚種またがり資源スルメイカ韓国漁業等速報(韓国漁業関連外2件)

・韓国市場 スケトウダラ卸売価格(韓国スケトウダラ市場価格モニター2件)

・スコットランド業界団体 EU離脱後の漁獲割当増を英国閣僚に要請(英国EU離脱Brexit関連外1件)

 

計101オリジナル報告

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日本海スケソウ TAC ロシア 資源量良好で再度増枠 日本側も活用を「人に利用されなければ資源とは呼べない」

2019-09-20 14:38:07 | 日記
2019年09月19日 
日刊水産経済新聞
[ 日本海スケソウ TAC ロシア 資源量良好で再度増枠 日本側も活用を ]
北海道機船連によると、ロシア漁業庁はオホーツク海・東サハリン海域と日本海・沿海地方海域におけるスケソウ漁獲可能量 (TAC) の期中増枠を決定した。資源の増加を背景とした科学研究機関の勧告に基づいたもので、東サハリンは 1 万 8800 トン 上積みし、当初枠との合計で 14 万 4800 トン 、沿海地方は 4500 トン 上積みし、合計 2 万 3000 トン とした。
世界最大のスケソウ漁業国であるロシアの資源の良好さが改めて示された形。特に北海道に隣接する日本海 ( 沿海地方、西サハリン ) については、ロシアの総 TAC に比してボリューム自体は小さいものの、近年の増加率は著しい。 2016 年には一時 6520 トン まで落ち込んだが、その後は 3 年連続で増加。 19 年の TAC はいったん 1 万 6000 トン で決まったあと、資源調査の結果に基づき 2 度上方修正。今回の沿海地方の期中増枠により、西サハリン (2000 トン ) と合 わせた日本海の TAC は 2 万 5000 トン と、昨年 (1 万 2100 トン ) の 2 倍超のボリュームにまで膨らんだ。ロシアの科学研究機関は特に 14 年級群の資源豊度の高さを指摘している。
沿海地方の大手水産企業は同地方に水産加工場を新たに建設、漁獲されるスケソウを冷凍製品などに加工し、雇用創出、地域経済の活性化につなげているという。
道機船連の原口聖二常務は今回のニュースを受け、ロシア側日本海(沿海地方、西サハリン ) のスケソウが日本側とも往来している資源どされていることを指摘したうえで、「ロシア側は資源の増加に合わせて TAC を柔軟に改定し、地域経済の発展につなげている。日本でも日本海のスケソウ TAC 設定については、 ( 資源状態に合わせた ) 合理的な TAC 設定と資源活用を求めたい、それが漁業者の資源管理へのインセンティブにもつながる。人に利用されなければ資源とは呼べない」と訴えている。
 
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スコットランド業界団体 EU離脱後の漁獲割当増を英国閣僚に要請

2019-09-15 20:54:01 | 日記

 

2019年09月15日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[スコットランド業界団体 EU離脱後の漁獲割当増を英国閣僚に要請]

英国がEUを離脱する時、スコットランド漁業は10年間で最も成長すると、スコットランド漁業者連合会新代表“Elspeth Macdonald”は語った。

“Elspeth Macdonald”は前週(2019年9月8日からの週)、要請団を率いて、ロンドンで閣僚と幹部公務員にロビー活動を行った。

“Elspeth Macdonald”は、今年2019年、“Bertie Armstrong”前代表を引き継いだ。

英国がEU離脱し共通漁業政策を離れる時、スコットランドの漁獲割当は増加されるべきであり、それは産業の成長の長期的グラフィックとともにあるべきだと“Elspeth Macdonald”は言及、2016年6月の国民投票以降、同連合会は英国が主権のある沿岸国になり、自国排他的経済水域(EEZ)の完全なコントロールを取り戻し、英国政府とスコットランド政府は、沿岸地域経済発展のため、漁業資源に、誰が、いつ、どこでアクセスするのか、決定する力を持つべきだと一貫して主張していると加えた。

EU漁業政策においては、英国水域の漁獲割当の約60%が英国以外のEU漁船に配分されている。

同連合会は、一連のロビー活動において、EU離脱により、スコットランド業界が“機会の海”をつかみ、漁獲割当量を増加させ、利益を得る勝利を早期に得ることへの支援を求めた。

 

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英国 合意なきEU離脱分析資料“イエローハンマー”漁業分野への影響

2019-09-15 20:24:10 | 日記

 

2019年09月14日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[英国 合意なきEU離脱分析資料“イエローハンマー”漁業分野への影響]

2019年9月11日公表された英国の合意なきEU離脱分析資料“イエローハンマー”(Operation Yellowhammer)は、英国漁業への影響を指摘している。

“イエローハンマー”によると、EUおよびEEA諸国の漁船が、1日あたり最大282隻、英国海域で違法漁業を行う可能性があり、その内訳をイングランド海域129隻、スコットランド海域100隻、ウェールズ海域40隻、北アイルランド海域13隻と分析している。

また、これらは、英国漁業に怒りと欲求不満を引き起こし、漁船間の衝突、英国国内漁船の違法漁業の増加を招くと予想している。

 

2019年09月12日

AFP通信

[英国 合意なきEU離脱分析資料イエローハンマーが公表される]

英国では欧州連合(EU)からの「合意なき離脱」への準備が進んでおらず、このままでは英仏海峡の港で物流の渋滞が発生し、食品や医薬品の輸入が間に合わずに品不足に陥る恐れがあるとの英政府の分析資料が11日、公表された。「市民の騒乱」も起き得ると指摘している。

英政府が「合意なき」EU離脱(ブレグジット、Brexit)の影響を分析した8月2日付の文書「オペレーション・イエローハンマー(Operation Yellowhammer)」をめぐっては先週、英下院の採決で政府に公開が義務付けられていた。

文書は英アイルランド国境についても、物理的な検問を設置しない現行の英政府の計画では「経済、法律、バイオセキュリティーの各面でリスクが非常に大きく、維持できないと証明される」可能性が高いと指摘。その結果、国境周辺の町に闇市場ができ、反体制活動家の資金源になりかねないとしている。

また、スペインとの国境で物理的な検問が設置されない英領ジブラルタル(Gibraltar)は特に大きな影響を受けるほか、英国の領海では漁業をめぐる争いが起きるだろうと文書は述べ、「市民の騒乱が増えて、各地で住民間の緊張が高まる恐れもある」と警告している。

「合意なき離脱」への備えを担当するマイケル・ゴーブ(Michael Gove)国務相は、この文書について「起こり得る最悪の事態のシナリオをつづったもの」だと強調したが、EUと合意に至らなくても10月31日にEUを離脱すると宣言したボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相と内閣にとってはさらなる圧力となる内容といえる。

一方、英政府は10日、合意なき離脱に至った場合、EU加盟国から帰国する英国市民は酒類やたばこの免税措置が受けられるようになると発表した。サジド・ジャビド(Sajid Javid)財務相によると、合意なき離脱後の英観光業界の支援策として、英国からEU諸国への酒類・たばこの持ち出しも免税対象となるという。

EUは1999年、単一市場とは相いれないとして加盟国間の免税制度を廃止した。英政府は、離脱後にEU加盟国へ向かう際、英空港の免税店でワインを買えば、国内価格よりも1本当たり2ポンド23ペンス(約300円)安くなるとの試算を示している。

(関連過去情報)

2019年08月12日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[英国の合意なきEU離脱 Email漏洩 英国漁業者 内容に激怒]

英国漁業者は、英国環境食糧農業省(DEFRA)から漏洩されたEmailの内容に激怒している。

英国一般紙(WEB)が伝えた。

DEFRAからのEmailが漏洩、EU離脱後、わずか12隻の沿岸警備当局の巡視船でEEZの取締活動を行うことは不可能だと指摘していることが分かった。

合意なきEU離脱の場合、英国は独立した沿岸国となり、EUの共通漁業政策を離れることになる。

しかし、漏洩したEmailは、巡視船の不足により、離脱後、EU漁船による英国海域での違法行為を防ぐことが出来ない可能性を指摘、このほか多くの不確実性を警告している。

これに対して英国漁業者は、公務員の敗北的態度に怒りをあらわにしている。

 

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ロシア沿海地方国境警備局がわずか1日でイカ密漁北朝鮮漁船16隻を拘束

2019-09-12 16:20:03 | 日記

 

2019年09月12日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア沿海地方国境警備局がわずか1日でイカ密漁北朝鮮漁船16隻を拘束]

ロシアFSB沿海地方国境警備局は、わずか1日間の取締活動で小型北朝鮮漁船16隻、乗組員250名以上を拘束したと2019年9月12日発表した(*取締活動日を特定する記述原文になし)。

これらの小型北朝鮮漁船はすべてイカの密漁を行っていた。

当局は同年9月7日、台風“Линлин”(リンリン)を待避するためロシア沿海地方(日本海北海道対岸)海域に500隻の船舶が緊急入域、この内150隻は北朝鮮漁船だと発表し、これらの漁船の一部がこの緊急入域の大義を理由に密漁を行っていると指摘していた。

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サンマ漁業 中国・台湾の発展がロシアを衰退させた 求められる国家支援

2019-09-11 09:55:19 | 日記

 

2019年09月10日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[サンマ漁業 中国・台湾の発展がロシアを衰退させた 求められる国家支援]

ロシアのサンマ漁業の衰退は、中国・台湾漁業の発展と時期が一致している。

2007年、ロシア漁業が10万トン以上のサンマを漁獲していたが、中国は当該操業にまったく参加していなかった。

しかし、中国政府はサンマ操業の船団組織発展のため、6憶ドルの予算を拠出し、中国企業は、現物投資の段階的な返済を条件に、新たに強力に専門化された漁船を受け取った。

数年間で中国漁業は経験豊富な船長を育て、昨年2018年、47隻をサンマ操業に着業させた。

同年、日本、中国、台湾等の当該漁業国は9万トンから17万トンのサンマを生産したが、ロシアの生産は1万トンに満たず、約5万トンを輸入した。

ロシアの加工業者は輸入価格に満足しており、サンマ製品の生産を継続し、売り場フェースにこれらを絶やさないことが重要だった。

実際、製品が消費者に滞り、それを回復させることは困難で、マーケティングと大きな広告費用が必要となり、今日、輸入原料で製品を生産するサンマ加工業者はこれらをすべて理解している。

ロシアのサンマ漁業が停止に向かう時でも、他の漁業国が生産を継続するだろうが、一方で大きな問題は、規制が強化された時、リーズナブルな価格で、原料をロシアに輸出しないと予想されることだ。

アジア諸国はまず自国の消費を確保し、その後、サンマを外国市場へ販売することを動機づけとして漁業を発展させることになる。

また、中国、台湾政府は、燃料費を補助し、船団の建造を支援して、安定した食料供給を望んでいる。

ロシアは、もはや専門的なサンマ船団の不足に目をつぶることはできない。

ロシア業界は、国家が少なくても何等かの形で重要な問題の解決に参加することを待っている。

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ロシア カニ漁獲割当オークションの実施と契約締結のSCD

2019-09-11 04:20:44 | 日記

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TAC魚種またがり資源スルメイカに関する情報(韓国漁業等)リポート:北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2019-09-10 02:40:07 | 日記

2019年09月09日

リポート:北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[TAC魚種またがり資源スルメイカ韓国漁業等速報]

①2019年漁期(2019年7月1日-)開始から同年8月23日までの間、韓国漁船は自国EEZ内で、1万5,500トン以上のスルメイカを漁獲し、前年同期の215%の生産をした。

②この内、前年漁期の試験枠から実績枠となった西海トロール(二艘引き)操業が7,000トンを占め、当該操業の配分されたTAC開発率は既に65%になった。

*日本の資源評価での韓国近海の漁獲分類:“1月-3月冬季発生 4月-10月秋季発生 11月冬季・秋季混合 12月冬季”

*西海トロールは操業海域が限定され、東海(日本海)でのイカ操業は認められていない。

③ロシアFSB沿海地方国境警備局は2019年9月7日、台風“Линлин”(リンリン)を待避するためロシア沿海地方(日本海北海道対岸)海域に500隻の船舶が緊急入域、この内150隻は北朝鮮漁船だと発表した。

また、これらの漁船の一部がこの緊急入域の大義を理由に密漁を行っていると加えた。

 

添付:韓国近海漁業スルメイカ2019年漁期速報

 

  (参考) 2019年09月08日 福井新聞 

[福井県越前 初夏の味スルメイカ9月も好漁の謎]

初夏の味覚スルメイカが、今年はなぜか9月になっても、福井県越前町の釣り漁でよく取れている。例年スルメイカ漁は7月上旬にはほぼ終わっており、専門家が「今年急に起こった現象で、裏付けるデータがない」と驚くほどだ。

日本海近海で底引き網漁が解禁となり、越前町で初競りが行われた9月2日朝。例年なら午前9時から競りが始まるが、今年は約1時間遅れた。その前のスルメイカの入札が終わらなかったためだ。「9月にスルメイカがあるなんて」。集まった水産関係者は一様に驚きの表情だった。

町漁協によると、今年8月末までのスルメイカの漁獲量は約45万キログラム。漁期が長くなっていることもあり、前年の13万6千キログラムの3倍超に達している。2日に入札されたスルメイカは約8300キログラムと「9月とは思えない量」(町漁協)だった。

越前町のイカ釣り漁はここ10年ほど、燃料の原油高のため、約30キロメートル沖の近海が漁場の中心となっていた。しかし今年は県外船が福井の近海にも来ていたことから、燃料が高騰する前に漁場だった約50~60キロメートル沖まで出た。これが「思わぬ好漁につながった」と町漁協の小林利幸組合長は分析する。

ただ、その漁場で、なぜ9月になっても取れるのかは不明だ。日本海区水産研究所(新潟県)は「産卵の時期がずれたからだろうが、裏付けるデータがない」。同研究所によると、今年のスルメイカ漁は「特異な年」で、これまで国内の中心だった北海道が不漁となり、福井をはじめ日本海中部沖に漁場が移ったという。

 他県の不漁を受け、越前町のスルメイカは高値で推移。一般に夏以降のスルメイカは身が薄くなる傾向があるが、小林組合長は「今も質が良く、コリコリしておいしい」と太鼓判を押した。

 

(関連過去情報)

 

2019年08月30日

リポート:北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[TAC魚種またがり資源スルメイカに関する情報(韓国漁業等)]

1.韓国漁船

①2019年7月下旬、複数の韓国メディアが、沖合スルメイカ操業が半島西海沖合に集中、一方、東海(日本海)は惨憺たる結果で、西側海域は“船混み”していると伝えた。

②2019年漁期(2019年7月1日-)開始から同年8月16日までの間、韓国EEZ内で、1万4,200トンのスルメイカが生産されたが、この内、前年漁期の試験枠から実績枠となった西海トロール(二艘引き)操業が6,500トンを占めた。この操業における西海トロール(二艘引き)の配分されたTAC開発率は既に60%を超えている。

*日本の資源評価での韓国近海の漁獲分類:“1月-3月冬季発生 4月-10月秋季発生 11月冬季・秋季混合 12月冬季”

③同年8月上旬、報告担当者(原口聖二)より、日本の科学研究機関に対して、上記①②の漁獲資源は、秋季発生群と冬季発生群のどちらに分類されるのか旨を質問したところ、明確な知見は未だないとの回報だった。

④なお、韓国沖合釣り漁船団の数十隻が、やはり同年7月下旬、韓ロ漁業協定に基づき、ロシア沿海地方EEZ(日本海北海道対岸沖合)へ出漁した。この操業結果については情報が得られていない。

2.中国漁船

①中国漁船の最近の北朝鮮海域等における動向に関する情報は得られていない。

②しかし、今年2019年6月下旬にも韓国メディアは、中国漁船はイカの移動の要となる東海(日本海)北朝鮮水域で独占操業を行っていると指摘、東海(日本海)北朝鮮海域に入った中国漁船は、昨年2018年に2,100隻、今年2019年もすでに940隻を超えたと伝えた。

3.北朝鮮漁船

①2019年6月14日、日本海上保安庁は日本EEZ大和堆周辺で違法操業する北朝鮮漁船に対応して2019年5月下旬から同年6月上旬までの間、当該EEZに侵入する等した延べ318隻に退去警告を実施したと報告した。昨年同期は延べ330隻だった。また、当該EEZから退去させるため延べ50隻に放水したが昨年同期は同99隻で、いずれも減少したと加えた。

②2019年8月中旬、ロシアFSB沿海地方国境警備局は、台風”Кроса”(クロサ)を待避するためロシア沿海地方(日本海北海道対岸)ピョートル大帝湾に緊急入域した外国漁船150隻が押し並べてロシア海域を離れたと発表した。しかし、一方で、待避を理由にロシア沿海地方海域に緊急入域した外国漁船がこれを悪用、密漁を行った150名以上の外国人漁業者を拘束したと加えた。ロシア・メディアは、いまだに北朝鮮漁船による違法漁業が当該海域で存在すると伝えた。

③ロシア当局は、ロ朝漁業協定に基づく北朝鮮漁船数十隻への操業許可が約300隻の入域チケットになっていると指摘しており、これまでの北朝鮮漁船によるロシアの損害額は20億ルーブルに達するとロシア検察は見積もっている。

4.ロシア漁船

①2019年5月、ロシア沿海地方“ Восток- 1” (ヴォストーク1)社は、新たに極東海域でイカ釣り操業を行う“ Восток- 8”(ヴォストーク8)が、専門漁業のための集魚灯、新鋭の漁労機器等の装備を完了したと発表した。ロシア・メディアは、極東海域におけるスルメイカはロシア漁業にとって最も不満足な開発にとどまっている資源となっており、近年、勧告された漁獲量の10%-20%程度しか生産されていないと指摘、この原因は専門化された船団が組織されてこなかったことで、資源が集約されるドスイカと比較してスルメイカの魚群はまばらであり、「サハリン南西部と南クリールを除き」トロール漁業での生産性が低かったと伝えた。一方、専門化された操業が可能となった“ヴォストーク8”は、北太平洋の公海部分でアカイカ操業を開始、夏から秋にかけて日本海でスルメイカ操業を行うことになると加えた。

②全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ太平洋支部チンロは今年2019年、極東海域でドスイカ15万トン、アカイカ3万トン、そしてスルメイカ9万トンの漁獲を勧告している。

添付:資料 

①韓国近海漁業スルメイカ2018年漁期最終結果

②韓国近海漁業スルメイカ2019年漁期速報

  (参考)2019年08月28日 北海道新聞【函館】五十嵐知彦

[「来月以降は昨年上回る」 函館水試など スルメイカの漁獲予想]

道立総合研究機構函館水試(函館水試)などは27日、道南沖と道東沖でのスルメイカの漁獲について「9月以降は、不漁だった昨年を上回る可能性がある」との予想を公表した。ただ「生息密度は非常に小さく、規模の判断は難しい」との見方も示すなど、記録的不漁が好転するかは見通せないままだ。

函館市内で開かれた、同市などが主催する講演会で明らかにした。

函館、釧路の両水試は18~23日に周辺海域計14地点で、スルメイカの分布調査を実施。イカ釣り機1台1時間あたりの漁獲匹数で示す「分布密度」は道南沖で昨年の1・9を上回る2・2だった一方、道東沖は昨年の2・62から0・45に減少。魚体の平均的な大きさは道南沖で昨年より5センチ小さい16センチ、道東沖は1センチ小さい21センチだった。

函館水試の有馬大地研究職員は「道東沖にはまんべんなく分布している」と指摘。「道南や三陸沖に来遊するパターンが考えられる」と今後の動向を注視する考えを示した。

函館頭足類科学研究所の桜井泰憲所長は、1~3月に東シナ海で生まれた後に北上する「冬生まれ群」について、豊漁だった1992年に海水温が似ていると指摘し、「冬生まれ群が復活する可能性がある」との見通しを示した。

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「未来志向」日ロに隔たり 領土交渉長期化不可避 ロシア、首脳会談前に実効支配誇示 北海道新聞 則定隆史

2019-09-06 11:25:37 | 日記

「未来志向」日ロに隔たり 領土交渉長期化不可避 ロシア、首脳会談前に実効支配誇示

「未来志向」日ロに隔たり 領土交渉長期化不可避 ロシア、首脳会談前に実効支配誇示

 【ウラジオストク小林宏彰、則定隆史】ロシアのプーチン大統領との通算27回目の会談に臨んだ安倍晋三首相は5日、北方領土問題を含む平和条約締結交渉の停滞を打破することはできなかった。両首脳は「未来志向」で交渉を継続することでは一致したものの、具体的な道筋は見えないまま。国内の支持離れを警戒するプーチン政権は対日関係でも強硬姿勢を強めており、首相の対ロ外交戦略は不透明感をさらに強めた。

 「未来に向けて議論していきたい」。首相は会談冒頭、平和条約問題の進展に向け、幅広い分野で日ロ関係を強化する考えを強調。一方のプーチン氏は「現状だけでなく、今後の共同ステップについても議論したい」と述べたが、平和条約への言及はなかった。

 ロシア政府主催の東方経済フォーラム出席のため、4年連続で極東ウラジオストクを訪れた首相。当初は大きな節目になると想定していた6月の大阪での首脳会談が「不発」に終わり、停滞する交渉の立て直しを迫られていた。2013年に両首脳が発表した共同声明にも明記された「未来志向」を再び確認した背景には、四島領有は「第2次世界大戦の結果」だと主張するロシアとの歴史認識を巡る対立から抜けだし、議論を進めたい思惑がにじむ。

■共同発表なし

 ただロシア側は8月にメドベージェフ首相が択捉島訪問を強行。プーチン氏も会談直前の5日未明、色丹島の水産加工場の稼働式にテレビ中継で出席し、四島の実効支配を誇示する姿勢を鮮明にしていた。会談後には両首脳の共同記者発表が行われなかっただけでなく、これまでのように首相が日本メディアに「成果」を語る場面もなかった。

 会談後に行われた同フォーラムの全体会合でも、ロシアが主導権を握った。

 「平和条約の締結という歴史的使命がある。ゴールまで、ウラジーミル、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか」。首相は演説で、プーチン氏にファーストネームで呼びかけ、2人で平和条約締結を目指す決意を改めて表明した。

 昨年の全体会合では、プーチン氏が首相の演説を逆手に取るように「前提条件なしで年内に平和条約を締結しよう」と唐突に提案した。今年はプーチン氏は演説を終えた首相を肩を抱いて歓迎したものの、政権に近いロシア人司会者が日本政府が北方領土のロシア人住民に査証(ビザ)を発行していないことは「ばかげたことだ」と追及した。

 首相は「そうした問題を乗り越えていく必要がある。未来を見つめながら議論を進めている」と説明したが、プーチン氏も北方領土への元島民の墓参などを認め「こちらは(安倍)首相の希望に歩み寄っている」と述べ、日本側の対応に不満をにじませた。

 またプーチン氏は日ロの平和条約締結問題は「2国間の枠内には収まらない」と述べ、日米安全保障条約に基づく日本の米国に対する責務などを考慮する必要があると改めて指摘。日本が導入する米国製の地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」は極東ロシアを射程に収める攻撃兵器だとも批判し、首相は「日本が運用する防衛的なものだ」と反論に追われた。

■継続には意欲

 プーチン氏は全体会合で「私たちは完全な解決に向かって進んでいく。平和条約の締結に努力する」と日ロ交渉の継続には意欲を示した。ただ8日に統一地方選を控えるロシア国内では、年金受給開始年齢の引き上げや強権的な政治体制への不満が高まっており、政権与党「統一ロシア」の支持率は7月に過去最低の28%まで下落。愛国主義を鼓舞して支持を集めてきたプーチン政権が領土問題で日本に譲歩するのはより難しくなっており、交渉の長期化は避けられない情勢だ。

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