2014年10月29日 モスクワ発
[“ルスコエモーレダブイチャ”「ロシアの海 生産」が社名変更へ]
ロシア水産投資企業グループ“Русское море”(“ルスコエモーレ”「ロシアの海」)の一部だった"Русское море добыча"(“ルスコエモーレダブイチャ”「ロシアの海 生産」)の社名が“Русская рыбопромышленная компания”(“ルスカヤルイボァプロムシレナヤカンパニヤ”「ロシア漁業会社」)に変更されることがわかったとロシアメデイアは伝えた。
現在、“ルスコエモーレダブイチャ”「ロシアの海 生産」は、“ルスコエモーレ”「ロシアの海」グループに含まれていないが、その主要株主は共通となっている。
“ルスコエモーレダブイチャ”「ロシアの海 生産」は、中国、韓国資本の不祥事を起こした漁業会社の買収を続け、ロシア最大のスケトウダラ漁業会社となった経緯にある。
なお、同社の社名変更は数日中に公式に発表されるとしている。
(関連過去情報)
2013年10月28日 モスクワ発
[ロシア大手“ルスコエモーレ”「ロシアの海」のスケトウダラ関連漁業会社買収6社に]
ロシア水産投資企業グループ“Русское море”(“ルスコエモーレ”「ロシアの海」)の"Русское море добыча"(ルスコエモーレダブイチャ)による、中国、韓国資本の不祥事を起こした漁業会社の買収が続いている。
“ルスコエモーレ”「ロシアの海」が、スケトウダラ、ニシン等の漁獲割当をもつ極東漁業会社の“ТУРНИФ”(トウルニフ)“Интрарос”(イントラロス)、“Востокрыбпром”(ヴォストークルイブプロム)“Совгаваньрыба”(ソフガバニルイバ)の4社に続き、"Балтстар холдинг"(バルトスタルホールデイング)と"Маликс"(マリックス)を買収したと、ロシアのメデイアは伝えている。
以前に買収された4社はいずれも、ロシア独占禁止庁が違反指摘した、中国企業“パシフィックアンデス”(PacificAndes International Holdings)に実質支配されていたとされる漁業会社の中に含まれているが、情報によると、"バルトスタルホールデイング"と"マリックス"についても、直接、漁獲割当を所有していないためリストにはないものの、同庁が指摘したスケトウダラ漁業の実質管理チェーンの一部とされている。
“ルスコエモーレ”「ロシアの海」はこれまでの買収により、所属漁船が合計11隻となり、これらの船団の昨年2012年の総漁獲量は18万8,700トン以上で、TACの占有率は10.7%に達し、"ルスコエモーレダブイチャ"は、ロシア最大のスケトウダラ漁業者に位置づけられている。
ロシア独占禁止庁は、今年2013年7月に韓国企業が、20のロシア漁業会社を実質管理し、ロシア排他的経済水域におけるスケトウダラ年間漁獲割当を、TACの12%-15%相当(22万トン-25万トン)違法に確保していたと指摘し調査を続けている。
この件についてロシア漁業庁は、外国人漁業者が、政府間協定の許可なしにロシアの排他的経済水域で操業することはできないとし、違法が確認された場合、その企業が持っていた漁獲割当は没収され、オークションに上場されることになるとしており、“ルスコエモーレ”「ロシアの海」は、これらの韓国資本の漁業会社買収の機会をうかがっていると伝えられている。