2017年11月25日
モスクワ発
[カスピ海漁業委員会が完了する 来年2018年もチョウザメの商業操業禁止]
アゼルバイジャンの首都バクーで開催されていた、カスピ海関係国漁業委員会が完了したと、ロシア漁業庁が発表した。
参加関係国の、ロシア、イラン、カザフスタン、トルクメニスタン、アゼルバイジャンの5ケ国は、来年2018年のチョウザメの商業操業の禁止を決定し、モラトリアムの延長の可能性に合意した。
委員会は、科学研究の結果に基づき、カスピ海の水棲生物資源の評価を行い、TACを決定、国別漁獲割当量の分配を行っている。
なお、今回のロシア代表団代表は、ロシア農業副大臣(漁業庁長官)シェスタコフが務めた。
2017年11月22日
モスクワ発
[カスピ海漁業委員会がバクーで始まる]
アゼルバイジャンの首都バクーでカスピ海関係国漁業委員会が始まったとロシア漁業庁が発表した。
委員会にはロシア農業副大臣(漁業庁長官)シェスタコフ、同庁副長官ソコロフが代表として出席している。
参加関係国は、ロシアに加え、沿岸国であるイラン、カザフスタン、トルクメニスタン、アゼルバイジャンの5ケ国で、会議では、科学研究の結果に基づき、カスピ海の水棲生物資源の評価を行い、TACを決定、国別漁獲割当量の分配を行う。
また、特に重要な問題は、チョウザメの商業漁業の一時的停止の意思決定とIUU漁業防止対策となっている。
(関連過去情報)
2016年05月05日 モスクワ発
[ロシアとイランがカスピ海チョウザメの禁漁措置延長の調整に合意]
ロシア漁業庁は2016年4月27日から同29日までの間、アストラハンにおいて第7回ロシア・イラン漁業委員会が行われ、カスピ海のチョウザメの禁漁措置延長の調整に合意したと発表した。
この措置の決定には、ロシアとイランに加え、沿岸国であるカザフスタン、トルクメニスタン、アゼルバイジャンの5ケ国の合意が必要であり、今夏、協議されることとなっている。
なお、今回の委員会のロシア代表団の団長は同庁副長官ソコロフが務めた。
2015年5月29日 モスクワ発
[カスピ海漁業委員会が完了する チョウザメの禁漁措置延長へ]
2015年5月29日、ロシア漁業庁は、同26日からサンクトペテルブルグで行われていた第35回カスピ海漁業委員会が完了したと発表した。
同委員会にはロシアのほか、イラン、アゼルバイジャン、カザフスタンそしてトルクメニスタンと、カスピ海沿岸のすべての国の代表団が出席し、チョウザメ類の商業漁獲の禁止措置を2016年まで延長することに合意した。
なお、委員会に出席した*ソコロフ(ワシリー)は、協定の批准が最終的段階にあることを通報し、プロトコルに署名を行った。
*報告担当者 原口聖二: 長官シェスタコフは、2015年5月26日の初日のみ出席、以後、副長官ソコロフ(ワシリー)に対応を任せ、ロシア国内関連会議に出席のため、モスクワへ戻ったものと推察される。
2015年05月26日 モスクワ発
[シェスタコフが出席 サンクトでカスピ海漁業委員会が始まる]
ロシア漁業庁は本日2015年5月26日から、サンクトペテルブルグにおいて第35回カスピ海漁業委員会が始まったと発表した。
同委員会のロシア代表団の代表は、ロシア農業副大臣(漁業庁長官)シェスタコフが務めている。
また、委員会にはロシアのほか、イラン、アゼルバイジャン、カザフスタンそしてトルクメニスタンと、カスピ海沿岸のすべての国の代表団が出席しており、特に、チョウザメ資源の管理に焦点をしぼり協議が行われることとなる。
なお、委員会は同29日まで続けられる予定となっている。
2010年11月19日 日本経済新聞
[チョウザメ 5年禁漁へ カスピ海沿岸5カ国が合意]
【モスクワ=共同】卵が高級食材のキャビアとして珍重されるため乱獲が進み、絶滅が危惧されているチョウザメの主要産地、カスピ海の沿岸5カ国は18日、アゼルバイジャンのバクーで開いた首脳会議で、チョウザメ類の捕獲を5年間禁止する措置の導入で基本合意した。インタファクス通信が伝えた。
世界のキャビア生産量の約90%を占めるといわれるカスピ海沿岸でチョウザメ類の捕獲が一時的に禁止されれば、キャビアの価格がさらに高騰するとみられる。
議長役を務めたアゼルバイジャンのアリエフ大統領によると、同国とロシア、カザフスタン、トルクメニスタン、イランの5カ国首脳は、漁獲量が激減しているチョウザメ類の保護策強化で一致。3カ月以内に捕獲の一時禁止導入に向けた準備を終えるよう各国関係省庁に指示することになった。
最高級とされるオオチョウザメ(ベルーガ)のキャビアはロンドンで1キロが60万円以上するといわれ、密漁が後を絶たない。自然保護団体などによるとカスピ海沿岸地域でのチョウザメ類の生息数はソ連が崩壊した1991年に比べ約40分の1に減っているという。チョウザメ類の一部は既にワシントン条約で国際取引が規制されている。
2008年3月28日 フランス発 AFP
[ロシア カスピ海でチョウザメの5年禁漁を提案]
ロシア漁業当局は2008年3月27日、カスピ海沿岸諸国に対し、卵がキャビアとして珍重されているチョウザメの5年間の禁漁を提案する方針を明らかにした。資源保護が目的で、当局によればカスピ海沿岸のアゼルバイジャン、イラン、カザフスタン、トルクメニスタンに対し、近く正式に提案する。
禁漁措置の理由について当局報道官は、「チョウザメが絶滅の危機に瀕しているため」と説明。乱獲や密漁で個体数が激減したため、前年の漁獲量が年間割当の50トンに届かなかったと述べた。
また当局が同日、年間10億ドル(約1000億円)規模に上る密漁を防ぐ措置として、チョウザメ漁およびキャビア販売の国営独占企業の設立法案を議会に提出したことも発表。「密漁は利益至上主義の無慈悲なビジネスだ」と批判した。
新法案には、チョウザメを取り扱う民間企業に対する税控除も盛り込まれており、数日中に議会で検討される。
魚類で最古種の1つとされるチョウザメは、ほぼすべてがカスピ海に生息している。卵はキャビアとして何世紀にもわたり珍味とされてきたが、環境保護団体はチョウザメが絶滅の危機に瀕していると警告する。
世界最大規模の民間自然保護団体WWFは今年初め、オセトラ、セブルーガ、ベルーガの各種を含め、カスピ海のチョウザメ生息数は過去数十年間で70%減少したと発表した。
また、欧州連合EUの公式データによると、2000-05年で約12トンのキャビアが不正販売されたが、専門家によればこの数値はカスピ海で密漁されたキャビアのほんの一握りでしかないという。