ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
http://kisenren.com
一般社団法人北洋開発協会

太平洋サケマス操業 コルサコフ漁場の回復

2014-09-30 13:46:06 | 日記

2014年09月30日 サハリン発

[太平洋サケマス操業 コルサコフ漁場の回復]

太平洋サケマス操業において、ほぼ停止状態とされていたコルサコフ漁場に、今年2014年漁期、成功といえる来遊があったが、漁業者は、サハリン沿岸の自然条件の一時的な偶然かもしれず、ここ数年の経過を見なければ安心が出来ないとしている。

今年2014年漁期開始から同年9月22日までの、コルサコフ漁場におけるカラフトマスの生産量は、3万7,974トンで、サハリン州を牽引する操業と誰もが認める結果となった。

なお、同期、サハリン南東漁業区のモルドヴィノフ湾漁場で3万55トン、アニワ湾漁場で7,919トンが漁獲されている。

 (関連過去情報)

 2013年08月01日 サハリン発
[サハリン州の太平洋サケマス生産の現在の主漁場]
今年2013年漁期開始からのサハリン州における太平洋サケマス生産量が約5万トンとなり、内カラフトマスが4万6,300トンを占め、この魚種の漁獲勧告量の55.7%が達成された。

この生産についてサハリン漁業者協会副会長*シャーノフ(*報告担当者 原口聖二: 元サハリン漁業規制局幹部職員)はインタアヴューにこたえ、主漁場の状況を説明した。

現在、カラフトマスの主漁場は、ノグリスク、スミルノホフスク、ポロナイスク、そしてマカロフの各地域となっている。

この内、最も大きな漁業となっているのがポロナイスク地区で、同年7月31日までに2万700トンのカラフトマスが生産された。

また、これに続いて好漁となっているのがスミルヌホフスク地区で、同年7月31日の1日あたりのカラフトマスの漁獲量は1,300トン以上を記録した。

しかし、シャーノフは、これまでマカロフ地区がカラフトマスの生産のリーダーだったが、ここにきて減少傾向にあると説明し、コルサコフ、ドリンスク、択捉島の各地区は漁模様が良くないと加えた。

なお、サハリン州の同年7月31日までのシロザケの生産は2,400トンで、勧告漁獲量の7.5%となっている。

 

2012年08月20日 サハリン発

[サハリン沿岸漁業者がロシア漁業庁地域管理局らへの抗議デモを実行]

2012年8月18日、コルサコフの沿岸漁業者は、ロシア漁業庁、同庁サハリン地域管理局、同地域科学者らへの抗議集会を地元の広場で行った。

主催者側は、当初は地元のみの400名程度の予定だったが、他の地域からも参加し最終的に1,200名程度まで集会は膨らんだと発表した。

この地域の沿岸漁業者は、今年2012年漁期、コマイとカレイ漁業に失敗したため、経営をカラフトマス漁業に頼らざる得なかったが、不適切な漁業勧告により合理的な操業になっていないと抗議した。

“スヴォブドノエ-1”社代表でコルサコフ沿岸漁業協会会長アスダチイは、東海岸のカラフトマスの漁業勧告を例示し、唐突な勧告、矛盾、経済的配慮の欠如等を指摘、サハリン州副知事カレプキンが主宰する同地域遡河性魚種生産管理委員会の対応について、一貫して漁業者の利益に反する行動をしていると、厳しく批判した。

さらに、彼らは、ロシア漁業庁長官クライニーの辞任や、同地域遡河性魚種生産管理委員会の解散についても言及、この問題の解決についてロシア大統領プーチンへ嘆願書を発信する決議をした。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カスピ海沿岸5ケ国間漁業管理に合意 シェスタコフが署名

2014-09-30 04:34:36 | 日記

2014年09月29日 モスクワ発

[カスピ海沿岸5ケ国間漁業管理に合意 シェスタコフが署名]

ロシア漁業庁は、2014年9月29日、アストラハンで行われた、カスピ海沿岸5ケ国首脳会談において、*沿岸25カイリに主権と漁業権を行使する水域を設定する声明が採択され、この枠組みにおいて、同海の水棲生物資源の保全と合理的利用に関する協定に合意し、ロシア農業副大臣(漁業庁長官)シェスタコフが署名したと発表した。

この首脳会談には、ロシアのほか、アゼルバイジャン、カザフスタン、トルクメニスタン、イランが参加した。

カスピ海の主要な水棲生物資源は、チョウザメ、スプラット等で、協定締約国は、漁業規則の承認を行い、TAC、国別漁獲割当を設定するばかりでなく、協力して水棲生物資源の保護、管理や、IUU漁業防止に取り組むこととなる。

*(沿岸25カイリ水域を設定、この内15カイリを「国家主権」の及ぶ範囲、これに10カイリを加えて「排他的漁業権」を持つ範囲、残る中央部分の水域は引き続き共同管理とする)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

農相フョードロフがカムチャツカへ出張 “漁具を設備したFOC(便宜置籍)船”の排除を

2014-09-29 21:09:06 | 日記

2014年09月29日 モスクワ発

[農相フョードロフがカムチャツカへ出張 “漁具を設備したFOC(便宜置籍)船”の排除を]

ロシア漁業庁はロシア農業大臣フョードロフがカムチャツカへ出張、、本日2014年9月29日、同地方の水産業発展のための会議に出席したと発表した。

昨年2013年、カムチャツカ地方漁業は、86万トン以上の生産を行い極東漁業を牽引した。

会議ではワークショップも設定され、国内市場への製品供給の拡大、加工度の高い製品生産のためのインセンティヴについて話し合われた。

また、ロシアの禁輸措置に関連し、養殖漁業の発展に関する計画について検討され、短期、長期の貸付金利の助成の必要性等が指摘された。

更に、IUU漁業(密漁密輸)防止問題について話し合われ、ロシア排他的経済水域から“漁具を設備したFOC(便宜置籍)船”を排除するための対策が協議された。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロシアFOC/IUU取締情報186“Астор”

2014-09-28 23:11:37 | 日記

2014年09月26日 モスクワ発
[カニ密漁シエラレオネFOC船の船主に約780万ルーブルの罰金]

サハリン管轄海域でタラバガニ60トンを密漁した、シエラレオネFOC船“Астор”(アストル)の船主に対して罰金780万ルーブルを科す判決が下された。(報告担当者 原口聖二: 先に同事件の船長にも罰金が科せられる判決が下されており、今回の判決が”損害賠償相当”なのか等、その連動性に関しては不明。原文に言及なし。)

この裁判は、ロシア軍事検察の起訴により開始された。
2014年1月24日、ロシアFSBサハリン国境警備局が、ロシア領海で密漁したタラバガニ60トンを所持していた“Астор”を摘発したが、検査のため向かった同局員など10名を乗せたボートが途中で、波を受けて転覆する事故が起きた。
捜索の結果、8名の遺体が発見され、現在も残り2名は行方不明となっている。

(関連過去情報 “Астор”事件)

2014年06月19日 モスクワ発
[カニ密漁シエラレオネFOC船船長に約600万ルーブルの罰金]

サハリン管轄海域でタラバガニ60トンを密漁した、シエラレオネFOC船“Астор”(アストル)の船長に罰金594万ルーブルを科す判決が下された。
この裁判は、ロシア軍事検察の起訴により開始された。
2014年1月24日、ロシアFSBサハリン国境警備局が、ロシア領海で密漁したタラバガニ60トンを所持していた“Астор”を摘発したが、検査のため向かった同局員など10名を乗せたボートが途中で、波を受けて転覆する事故が起きた。
捜索の結果、8名の遺体が発見され、現在も残り2名は行方不明となっている。

2014年01月25日 サハリン発
[サハリン国境警備局ボートが密漁FOC船の検査に向かい転覆 4名死亡6名行方不明]
2014年1月24日22時頃、国後島の近くで、ロシアFSBサハリン国境警備局員など10名が乗ったボートが、密漁FOC船の検査に向かう途中、波を受けて転覆、4名が遺体で発見され、6名が行方不明となり、捜索活動が続けられているが、水温の低さから行方不明者の生存の可能性は低いと伝えられている。
当時、波の高さは1m以下であり、荒天ではなかったと報告されている。
また、彼らが使用していた大型ゴムボートは、強力な船外機を搭載し、軍隊でも採用になっている最も高性能な“Зодиак”(ゾディアック)タイプだった。
なお、サハリン国境警備局員らが検査に向かった、ロシア領海内で密漁を行ったとされるFOC船は、*シエラレオネ旗“Астор”(アストル)で、IMO船舶識別番号8028802、547トン、1980年に日本で建造され、船主は釜山の“East Shine Shipping”社。
(*シエラレオネ旗“Астор”)
IMO number:8028802 Name of the ship: “ASTOR” Type of ship: FISH CARRIER MMSI: 667006099
DWT: 547 tons Year of build: 1980
Builder: KANASASHI HEAVY INDUSTRIES - SHIZUOKA, JAPAN
Flag: SIERRA LEONE Home port: FREETOWN
Manager & owner: EAST SHINE SHIPPING - PUSAN, SOUTH KOREA
Former names: “ ONIX” until 2013 Jun “AIDAR” until 2010 Mar “ORION NO.3”until 2004
Last Position:Info Received: 2014-01-04 04:19 
Area:Pacific North 
Latitude / Longitude:41.99926 / 143.7006 
Speed/Course: 1.00kn / 95° 
(*報告担当者 原口聖二: 船舶ファインダーの最新更新データによると“Астор”は、2014年1月4日04時19分、北海道えりも岬東沖合、41.99926N/143.7006E、速度1ノット、針路95°で南クリールへ向けていた。)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

“Juros Vilkas”事件 ロシア当局は刑事起訴を検討している

2014-09-26 17:39:45 | 日記

2014年09月26日 ムルマンスク発

[“Juros Vilkas”事件 ロシア当局は刑事起訴を検討している]

2014年9月19日、15トンのズワイガニをバレンツ海ロシア排他的経済水域で密漁し、ロシアFSBムルマンスク国境警備局に拘束されたリトアニア漁船“Juros Vilkas”の事件について、当局が刑事起訴を検討しているとvesti.ru“Вести”が伝えた。

ムルマンスク国境警備局所属警備艇"Спрут"(スプルト)が、同18日、リトアニア漁船“Juros Vilkas”を検査、15トンのズワイガニをロシア排他的経済水域で密漁していたことが分かった。

“Juros Vilkas”は、船主の指示を受け、"Спрут"の検査に関する要求を受け入れずノルウエー排他的経済水域へ逃走を試みたが、結局、これを阻止され停船した。

“Juros Vilkas”は最終的にロシア法と国際協定に違反した証拠を示す書類の作成に応じ、拘束を受け、ムルマンスク港へ連行された。

ロシア当局は、これまでの検査の結果、この密漁による被害額が既に、3,000万ルーブルに達しており、逃走も試みた等、事件は悪質で、刑事起訴も検討していると明らかにした。

 (関連過去情報)

2014年09月25日 モスクワ発

[リトアニア漁船の拘束は妥当である]

2014年9月21日、漁船“Juros Vilkas”拘束事件について、リトアニアが不当だとし、地元ロシア大使館に抗議を申し入れた件について、ロシア外務省は、あらためてロシアFSB国境警備当局は、国際法とロシア法に基づいて行動しており、妥当な権限を行使していると正式に表明した。

ロシア外務省報道官は、“Juros Vilkas”がバレンツ海ロシア排他的経済水域でカニ15トンを密漁したことは、検査の結果明白であり、それにもまして、当局の検査中に、ノルウエー排他的経済水域へ逃走を試みたこと等、リトアニア外務省は、重要な事実を無視していると批判した。

なお、“Juros Vilkas”はロシア当局により連行され、同年9月22日、ムルマンスク港に着いている。

 

2014年09月23日 ムルマンスク発

[リトアニアが漁船拘束に抗議]“ демонстрацией российской силы”

2014年9月21日、リトアニア外務省は、漁船“Juros Vilkas”拘束にかかる行動について、在リトアニア・ロシア大使館に抗議を申し入れた。

ロシアFSBムルマンスク国境警備局は、同年9月19日、15トンのズワイガニをバレンツ海ロシア排他的経済水域において密漁したとしてリトアニア漁船を拘束したが、リトアニア側は、国際水域での操業であり、海洋法に関する国際連合条約に違反していると指摘、拘束されている漁船と乗組員の解放を求めている。

なお、リトアニア首相アルギダス・ブトケヴィチュースは、“ロシアの実力組織のデモンストレーション” (демонстрацией российской силы)だと批判する声明を事件確認直後に発表した経緯にある。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大統領府長官イワノフの択捉島訪問にシェスタコフが同行

2014-09-26 11:27:27 | 日記

2014年09月25日 モスクワ発(一般社団法人北洋開発協会)

[大統領府長官イワノフの択捉島訪問にシェスタコフが同行]

ロシア漁業庁は、2014年9月24日、2007年-2015年クリール列島発展プログラムの実行状況を検証するため択捉島を訪問した大統領府長官イワノフに、農業副大臣(漁業庁長官)シェスタコフが同行したと発表した。

択捉島では、上院議員で同社の代表を務めるベルホフスキーのアテンドで、ギドロストロイ社の水産加工場施設、サケマス孵化場等も視察した。

現地では、ロシアの禁輸措置でインパクトのある製品、特にノルウエーサーモンを、極東で生産される太平洋サケマスに代替すること、関連して極東からロシア中央部・西部へ物流するための鉄道輸送の問題点等が話し合われた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

太平洋サケマス漁獲量が約31万2,000トンとなる(9月23日)

2014-09-25 18:21:21 | 日記

2014年09月25日
モスクワ発
[太平洋サケマス漁獲量が約31万2,000トンとなる(9月23日)]
ロシア漁業庁は、同庁副長官ソコロフ(ワシリー)が議長となり、通信を利用した定例の極東地方における太平洋サケマス操業会議を開催した。
会議には、極東地方の漁業地域管理局、地方行政、研究機関の代表者らが出席した。

今年2014年漁期開始から同年9月23日までの極東地方における太平洋サケマスの生産量は、当初の漁獲勧告量35万1,000トンに近づき、約31万2,000トンとなった。
この内、カムチャツカ地方は14万トン、サハリン州10万6,000トン以上、ハバロフスク地方6万トン、マガダン州2,300トン等となっている。
カムチャツカ海洋漁業研究所カムニロによると、今年2014年漁期、カムチャツカ地方の漁業者は、カラフトマス3万8,000トン、シロザケ5万トン、ベニザケ3万6,000トン、そしてギンザケ1万3,000トン等を生産している。
一方、漁業庁サハリン・クリール地域管理局によると、サハリン州の漁業者は、カラフトマス8万3,000トン、シロザケ2万2,000トン、ベニザケ1,300トン等を漁獲している。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リトアニア漁船の拘束は妥当である“Juros Vilkas”拘束事件

2014-09-25 12:42:37 | 日記
2014年09月25日
モスクワ発
[リトアニア漁船の拘束は妥当である]
2014年9月21日、漁船“Juros Vilkas”拘束事件について、リトアニアが不当だとし、地元ロシア大使館に抗議を申し入れた件について、ロシア外務省は、あらためてロシアFSB国境警備当局は、国際法とロシア法に基づいて行動しており、妥当な権限を行使していると正式に表明した。
ロシア外務省報道官は、“Juros Vilkas”がバレンツ海ロシア排他的経済水域でカニ15トンを密漁したことは、検査の結果明白であり、それにもまして、当局の検査中に、ノルウエー排他的経済水域へ逃走を試みたこと等、リトアニア外務省は、重要な事実を無視していると批判した。
なお、“Juros Vilkas”はロシア当局により連行され、同年9月22日、ムルマンスク港に着いている。

(関連過去情報)

2014年09月23日
ムルマンスク発
[リトアニアが漁船拘束に抗議]“ демонстрацией российской силы”
2014年9月21日、リトアニア外務省は、漁船“Juros Vilkas”拘束にかかる行動について、在リトアニア・ロシア大使館に抗議を申し入れた。
ロシアFSBムルマンスク国境警備局は、同年9月19日、15トンのズワイガニをバレンツ海ロシア排他的経済水域において密漁したとしてリトアニア漁船を拘束したが、リトアニア側は、国際水域での操業であり、海洋法に関する国際連合条約に違反していると指摘、拘束されている漁船と乗組員の解放を求めている。
なお、リトアニア首相アルギダス・ブトケヴィチュースは、“ロシアの実力組織のデモンストレーション” (демонстрацией российской силы)だと批判する声明を事件確認直後に発表した経緯にある。

2014年09月19日 モスクワ発
[ムルマンスク国境警備局がバレンツ海ズワイガニ密漁リトアニア漁船を拘束]
ロシアFSBムルマンスク国境警備局は、2014年9月19日、15トンのズワイガニをバレンツ海ロシア排他的経済水域において密漁したリトアニア漁船を拘束したと発表した。
ムルマンスク国境警備局所属警備艇"Спрут"(スプルト)が、同18日、リトアニア漁船“Juros Vilkas”を検査、15トンのズワイガニをロシア排他的経済水域で密漁していたことが分かった。
しかし翌19日、“Juros Vilkas”の船長は、船主の指示を受け、ノルウエー排他的経済水域へ逃走を試みた。
結局、当局がこれを阻止、再び停船させ、ロシア法と国際協定に違反した証拠を示す書類を作成し、これを拘束、ムルマンスク港へ連行した。
なお、“Juros Vilkas”の乗組員はリトアニア人28名で構成されていた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロシア漁業ニュースヘッドライン 号外

2014-09-25 10:37:50 | 日記

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

“パシフィックアンデス”はロシアのスケトウダラ事業から撤退した

2014-09-25 06:31:08 | 日記

2014年09月25日 モスクワ発

[“パシフィックアンデス”はロシアのスケトウダラ事業から撤退した]

昨日2014年9月24日、モスクワで開催された関連会議において、ロシア漁業庁副長官ソコロフ(ワシリー)は、中国企業“パシフィックアンデス”(PacificAndes International Holdings)グループが最終的にロシアのスケトウダラ事業から撤退したと言明した。

“パシフィックアンデス”は、切り身製品を主体とする世界最大の漁業コングロマリットだが、2012年、同社が株主向けに、多数のロシア極東漁業会社を実質管理して、ロシア海域のスケトウダラの60%を支配している旨の報告をしたことに端を発し、ロシア独占禁止庁から調査を受け、外国人投資法等の違反を指摘され、政府委員会の決定により、現地登記の資産の売却を命令された経緯にある。
ソコロフ(ワシリー)は、提携が指摘されたロシア極東の漁業会社は、”パシフィックアンデス”の管理から確実に外れたことを報告できると強調した。

 (関連過去情報)

 2014年05月15日 モスクワ発
[“パシフィックアンデス”はロシアからペルーへ転換する]
中国企業“パシフィックアンデス”(PacificAndes International Holdings)グループ“China Fishery”社は、今年2014年第1四半期、ロシア漁業会社との協力事業の撤退から、ロシア産スケトウダラの販売が53%下落し、1.053億ドルになった。
今年2014年第1四半期、“China Fishery”の収益におけるロシア・ビジネスの割合は58.5%だったが、同年末には32%程度になっていると予想される。
この構造変化をもたらす代替は、ペルーからの原料調達となる。
“パシフィックアンデス”は、切り身製品を主体とする世界最大の漁業コングロマリットだが、2012年、同社が株主向けに、多数のロシア極東漁業会社を実質管理して、ロシア海域のスケトウダラの60%を支配している旨の報告をしたことに端を発し、ロシア独占禁止庁から調査を受け、外国人投資法等の違反を指摘され、政府委員会の決定により、現地登記の資産の売却を命令された経緯にある。
一方、ロシア水産投資企業グループ“Русское море”(“ルスコエモーレ”「ロシアの海」)の"Русское море добыча"(ルスコエモーレダブイチャ)は、その後、“パシフィックアンデス”が関与していたとされる“ТУРНИФ”(トウルニフ)“Интрарос”(イントラロス)、“Востокрыбпром”(ヴォストークルイブプロム)“Совгаваньрыба”(ソフガバニルイバ)、"Балтстар холдинг"(バルトスタルホールデイング)、"Маликс"(マリックス)等を次々と買収、2013年に、ロシア海域スケトウダラの最大のクオータ・ホルダーとなった。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロシアFOC/IUU取締情報185” Джет”

2014-09-24 23:25:29 | 日記

2014年09月24日
サハリン発
[密漁の疑いのあるロシア人船長が日本で拘束される]
2014年9月23日、夜、トーゴFOC船のロシア人船長が日本の排他的経済水域においてカニ9トンを密漁した疑いで稚内の海上保安部に拘束されたと、在札幌ロシア連邦総領事館が発表した旨、SakhaNewsが伝えた。
このトーゴFOC船はДжет (JET*写真は報告担当者が2014年5月稚内港にて撮影)、ロシア人船長は、アナトリー・ロマザノフ43歳。
なお、ロマザノフは、密漁容疑を否認しているとされる。

2014年09月24日 北海道新聞(夕刊)
ロシア人船長を逮捕【稚内】
稚内海保は24日、漁業主権法違反(無許可操業)の疑いで、トーゴ共和国船籍の漁船「JET」(91トン、乗組員8人)を拿捕(だほ)し、船長でロシア人のアナトリー・ロマザノフ容疑者(43)を現行犯逮捕した。
逮捕容疑は23日午後10時40分ごろ、宗谷岬から約57キロ東、宗谷管内猿払村沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内でカニかご漁を行った疑い。
稚内海保によると、巡視船がバトロール中、カニ漁をしている同船を発見。
停船を促したが逃げたため、約2時間追跡し拿捕した。船内にあったカニは逃走中に海に捨てられ、残っていなかったという。
ロマザノブ容疑者は「操業していない」と容疑を否認しているという。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リトアニアが漁船拘束に抗議“ демонстрацией российской силы”

2014-09-24 14:48:27 | 日記

2014年09月23日 ムルマンスク発

[リトアニアが漁船拘束に抗議]“ демонстрацией российской силы”

2014年9月21日、リトアニア外務省は、漁船“Juros Vilkas”拘束にかかる行動について、在リトアニア・ロシア大使館に抗議を申し入れた。

ロシアFSBムルマンスク国境警備局は、同年9月19日、15トンのズワイガニをバレンツ海ロシア排他的経済水域において密漁したとしてリトアニア漁船を拘束したが、リトアニア側は、国際水域での操業であり、海洋法に関する国際連合条約に違反していると指摘、拘束されている漁船と乗組員の解放を求めている。

なお、リトアニア首相アルギダス・ブトケヴィチュースは、“ロシアの実力組織のデモンストレーション” (демонстрацией российской силы)だと批判する声明を事件確認直後に発表した経緯にある。

2014年09月19日 モスクワ発

[ムルマンスク国境警備局がバレンツ海ズワイガニ密漁リトアニア漁船を拘束]

ロシアFSBムルマンスク国境警備局は、2014年9月19日、15トンのズワイガニをバレンツ海ロシア排他的経済水域において密漁したリトアニア漁船を拘束したと発表した。

ムルマンスク国境警備局所属警備艇"Спрут"(スプルト)が、同18日、リトアニア漁船“Juros Vilkas”を検査、15トンのズワイガニをロシア排他的経済水域で密漁していたことが分かった。

しかし翌19日、“Juros Vilkas”の船長は、船主の指示を受け、ノルウエー排他的経済水域へ逃走を試みた。

結局、当局がこれを阻止、再び停船させ、ロシア法と国際協定に違反した証拠を示す書類を作成し、これを拘束、ムルマンスク港へ連行した。

なお、“Juros Vilkas”の乗組員はリトアニア人28名で構成されていた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロシア漁業庁がサンマ操業会議を開催(9月22日)

2014-09-23 23:35:07 | 日記

2014年09月23日 モスクワ発

[ロシア漁業庁がサンマ操業会議を開催(9月22日)]

ロシア漁業庁は、同庁副長官ソコロフ(ワシリー)が議長となり、通信を利用した、今年2014年漁期のサンマ操業にかかる会議を開催した。

この会議には、極東地方の漁業地域管理局、地方行政、研究機関の代表者らが出席した。

ロシア漁船による今年2014年漁期開始から同年9月22日までのサンマ漁獲量は、ロシア排他的経済水域外を含め.............トンとなった。

これは、前年2013年同期を.........%、...........トン程度上回っている。

先週(2014年9月14日-同20日の週)、ロシア排他的経済水域東側海域の漁場利用度は低く、ロシア漁船団は南クリール列島南西と南の海域へ移動、.........海域で主に操業を行った。

現在、ロシア漁船は、.......隻がサンマ操業に着業しており、漁獲物は、6隻の加工船”Виктор Гаврилов”(ヴィクトル・ガヴリロフ)、”Всеволод Сибирцев”(フセヴォロド・シビルツェフ)、”Капитан Ефремов”(カピタン・エフレモフ)”、”Петр Житников”(ペテル・ジチニコフ)、”Багратион”(バグラチオン)、”Витязь”(ヴィチャジ)と、色丹島の陸上加工場“Островной”(アストロヴヌイ)と“Крабозаводск”(クラボザヴォドスク)へ搬入されている。

また、ロシア排他的経済水域において政府間協定に基づき日本漁船.......隻と韓国漁船......隻が操業しており同年9月22日までの生産量は、それぞれ、..........トンと.........トンになっている。

科学研究機関は、今年2014年のサンマ漁業を成功させるための、科学的情報の提供、魚群探査等、産業支援を目的に、当該海域へ科学調査船等を投入している。

科学オブザーバーが乗船した漁船“НИКА-101”(NIKA-101)、科学調査船“ПрофессорЛеванидов”(プロフェッサー・レヴァニドフ)、そして科学調査船“ТИНРО”(チンロ)がその任務にあたっている。

なお、会議では、特に加工船”Багратион”(バグラチオン)の火災事故について報告があったが、緊急事態である本件に関し、連絡体制の不備があり、ソコロフ(ワシリー)が承認しがたい旨を言及、今後の体制整備対応を関係部局へ指示した。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本の”三菱”は14億ドルでノルウェーサーモン業者の獲得を試みる

2014-09-23 13:00:07 | 日記

2014年09月23日 モスクワ発

[日本の”三菱”は14億ドルでノルウェーサーモン業者の獲得を試みる]

ロシア・ネットeuronews.comは、日本の”三菱”が14億ドルでノルウェーサーモン業者の獲得を試みる ”Японская “Мицубиси” намерена приобрести норвежского производителя лосося за 1,4 млрд долларов” と題し、三菱商事が2014年9月22日、ノルウェーのセルマックに対して株式公開買い付け(TOB)を実施する旨発表したとを報じた。

この三菱商事によるTOBについて同日のブルームバーグは次のとおり伝えている。

2014922日(ブルームバーグ):

三菱商事22日、世界3位のサケ養殖・加工・販売会社、ノルウェーのセルマックに対して株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。完全子会社化を目指し、買い付け総額は888000万クローネ(約1500億円)を見込む。世界的な人口増加に伴い食料資源の確保が課題となる中、養殖事業の重要性は一層高まると判断した。

発表資料によると、買い付け価格は1株当たり96クローネで、オスロ証券取引所での19日の終値を14%上回る水準。過去3カ月の平均株価と比べると18%、過去半年の平均では28%、それぞれ上回る金額となる。期間は1020日までを予定しており、90%以上の買い付けをTOB成立の条件とする。

ブルームバーグの集計データ によると、今回のTOBが成功すれば三菱商にとって非資源分野への投資額としてはローソンへの出資額約1700億円に次いで過去2番目の規模となる。三菱商は非資源分野の純利益を12年度の1800億円から2020年をめどに倍増する目標を掲げる。

同資料によると、セルマックはノルウェーやチリ、カナダの3カ国で年間約17万トンの養殖サケを生産する。13年の売上高は約890億円、税引き前利益は約200億円。三菱商では今回のTOBが業績に与える影響については、現在精査中としている。

買収資金について、三菱商広報部の磯貝進・報道チームリーダーは「新規の借り入れはせずに、手持ち資金で対応する予定」と述べた。

セルマックの59%の株式はノルウェー貿易・産業・漁業省が保有している。昨年5月、ノルウェーのサケ養殖世界最大手のマリンハーベスト によるセルマックへの買収提案に対して、ノルウェー政府はこれを拒否した。その後、同年9月の議会選挙では減税や民営化を掲げる保守党陣営が勝利し政権が交代。ノルウェー政府は今回の三菱商のTOBについては応募する意向を示している。

三菱商事の京谷裕執行役員はオスロで記者団に対し、世界の人口増加と安定した食料供給の確保が必要であることを当社は認識していると発言。こうした意味において、サケ養殖は環境への打撃を最低限に抑えつつ需要拡大に応じることができるものであり、三菱商事はその可能性に目を付けたと続けた。

京谷氏はインタビューでTOBの価格について、非常に妥当でありすべての株主にとって魅力的な水準だと強く確信すると述べた。セルマックに対してもっと高いオファーが出された場合にどのような行動をとるかについては、慎重に検討すると続けた。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロシア漁業庁がNAFOへ代表団を派遣

2014-09-23 12:17:40 | 日記

2014年09月23日 モスクワ発

[ロシア漁業庁がNAFOへ代表団を派遣]

ロシア漁業庁は、2014年9月22日から同26日までの間、スペインで開催されているNAFO(北西大西洋漁業機関)第36回会議に代表団を派遣していると発表した。

この代表団の代表は、同庁副長官ソコロフ(ウラヂミル)が務めている。

NAFOは1977年に設立され、北西大西洋の沿岸国排他的経済水域外海域の漁業調整を行っている。

なお、NAFOの加盟国は、ロシア、日本、カナダ、キューバ、デンマーク、EU、フランス(セントピエール・ミケロン)、アイスランド、韓国、ノルウェー、ウクライナ、そして米国となっている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする