ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
http://kisenren.com
一般社団法人北洋開発協会

ロシア 2025年スケトウダラ枠255万トン 日本の保守的な資源利用を引き離し続ける合理的運用方針  日刊水産経済新聞

2024-03-28 08:44:33 | 日記

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日本海スケトウダラ ロシアと日本の資源開発率(漁獲割合)設定 2倍の差   リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-03-26 12:43:57 | 日記

 

2024年03月26日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[北海道日本海接続西サハリン海域 スケトウダラTAC期中見直し勧告 3万5,000トンへ]

“日本海スケトウダラ ロシアと日本の資源開発率(漁獲割合)設定 2倍の差”

全ロシア海洋漁業研究所ヴニロは、今般、北海道日本海側資源(日本海北部系群)と分布が重なる西サハリン海域のスケトウダラの今年2024年TACを当初設定2万4,500トンから期中見直しし、1万500トン上積みして、3万5,000トンに引き上げる勧告を行った。

同研究所は、当該海域のスケトウダラの商業バイオマスを24万6,000トンと算定している。

これは、同研究所がバイオマスに対する開発率(漁獲割合)を14%に設定することを妥当としていることを指し示している。

一方、海域が接続して資源分布が重複する北海道日本海側資源(日本海北部系群)への資源開発率は、理解に苦しむMSY設定等の影響受け、この半分の7%に設定されている。

スケトウダラは国際市場価格によって取引されており、保守的過ぎる日本の資源管理と、合理的運用方針をとっているロシアの漁船団の双方の水揚げベースのラグは2倍となり、これが雪だるま式に加工製品価値ベースで8倍、双方の国内で消費された時の経済効果では20倍に膨らむことになる。

なお、同研究所は、来年2024年の西サハリン海域のスケトウダラのTAC設定を更に拡大、4万トンにすることを既に勧告している。

 

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ロシア科学研究機関 カニ類2025年海域別TAC案を発表 前年比4.4%増  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-03-26 04:02:16 | 日記

 

2024年03月25日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア科学研究機関 カニ類2025年海域別TAC案を発表 前年比4.4%増]

ロシア科学研究機関は、今般、来年2025年のカニ類の海域別TAC案を発表した。

ロシア海域全体では10万9,828トンで前年となる今年2024年比4.4%増が提案されている。

この内、タラバガニは2万9,738トン、アブラガニが7,912トンとなる。

また、ズワイガニ(オピリオ)が5万トン以上を占める。

タラバガニは極東海域とバレンツ海ともに据え置き、一方、極東海域においてアブラガニが9.8%、ズワイガニ(オピリオ)が7.8%、それぞれ増加の評価となった。

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ロシア科学研究機関 スケトウダラ 来年2025年海域別TAC案を発表 遂に250万トンを超える  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-03-26 03:59:10 | 日記

 

2024年03月25日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア科学研究機関 スケトウダラ 来年2025年海域別TAC案を発表 遂に250万トンを超える]

ロシア科学研究機関は、今般、来年2025年のスケトウダラの海域別TAC案を発表した。

極東海域の合計は、250万トンの大台を突破、255万4,300トンで、前年となる今年2024年より11.8%増とし、極めて高水準となる。

オホーツク海は、ここ数年、大規模な後続資源の加入が押しなべて確認されておらず、安全性に配慮し10%弱程度の削減を行ってきたが、この期間を2023年までに完了、今年2023年は各海域において6%-19%の増加となっており、来年2025年は、この数量に更に15%-20%の上積みが見込まれる。

日本EEZオホーツク海との“またがり資源”と評価されている東サハリン海域については、15万トン台の設定となる。

また、北海道の道東・道南太平洋と資源分布が重なる南クリール海域は、ほぼ前年並みの14万トン台を維持し、引き続き高水準の評価となっている。

一方、北海道日本海側資源(日本海北部系群)と分布が重なる日本海(沿海地方・西サハリン)は、今年2024年の4万9,400トンから更に上積みの5万8,500トンの設定が勧告され、日本(今年2万2,900トン)の保守的な資源利用を引き離し続ける合理的運用方針となっている。

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日本EEZ“またがり資源”韓国近海スルメイカ操業概況(3月15日) 

2024-03-25 01:44:59 | 日記

2024年03月26日 

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[日本EEZ“またがり資源”韓国近海スルメイカ操業概況(3月15日)]

韓国漁船による自国EEZにおける2023年度漁期(管理期間2023年7月-2024年6月)の2023年7月1日から2024年3月15日までのスルメイカのTAC管理漁獲量は1万7,320トンで、前年度同期比68%、TAC設定7万9,000トン(実証試験枠を除く)に対する開発率は22%にとどまっている。

主要漁業沖合イカ釣りの漁獲量は報告日までに2,540トン、前年度同期比38%、TAC開発率は11%にとどまっている。

2020年度漁期から近海網漁船(小規模漁業)にもイカのTAC管理が導入されている。

近海網漁業は、2023年度漁期開始から報告日までに、前年度同期を8%上回る4,240トンを生産、主要漁業沖合イカ釣りの1.7倍で、西海トロールに次いで韓国近海イカ漁業を牽引する存在となっている。

2023年度漁期から西南海区中型トロールのTAC実証試験が開始されており、報告日までに1,580トンを生産している。

これを正式TAC管理漁業種と合算すると生産量は1万8,890トンで、前年度同期比75%となる。

大型トロール、西海トロール、そして西南海区中型トロールが、東経128度以西に限定されている操業海域で、報告日までに約1万1,570トンを漁獲、現在、韓国スルメイカ漁業の6割以上の生産を西岸沖合漁場が占める実績を示しており、日本の資源評価において、この動向を論議の対象外としてきたことは、大きな問題点として指摘されるところとなる。

日本の科学研究機関は2023年度のスルメイカの資源評価のための情報として、遂に韓国西海での漁獲量を除外してしまった。

日本の科学研究機関は韓国のスルメイカの月別漁獲量を4月-10月が秋季発生群、12月-3月を冬季発生群、11月を半々と分類していた。

日本の科学研究機関によると、韓国西海での漁獲量を2022年漁期まで1%未満-20%と推定していた。

しかし、韓国管理機関の情報をもとにすると、最低限に見積もっても、2017年漁期から2022年漁期までの間、西海での漁獲量のシェアは34.9%-53.8%で推移している。

韓国西海での漁獲量を除外した理由について、秋季発生系群と冬季発生系群の親魚量算定の時のアンバランスの発生等が考えられるが、日本の科学研究機関からは、明確な説明はなく、“考慮回避”状態とうかがえる状態となっている。

*日本の自国EEZの2022年度-2024年度のTACは、漁獲シェアが高かった2007年当時のデータを参照し生物学的許容漁獲量(ABC)中60%を日本1国で獲れるとの前提で算定した値として、7万9,200トンが設定されているが、最終年度となる2024年度については、この間の資源悪化と、その対応としてのリスク低減を理由に、当初配分を2万9,000トン、残る5万200トンを国が留保することとなった。

 

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日本科学研究機関によるスルメイカ韓国西海(黄海)の漁獲情報除外の不具合  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-03-25 00:39:30 | 日記

 

日本科学研究機関によるスルメイカ韓国西海(黄海)の漁獲情報除外の不具合

 

2024年03月24日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

日本の科学研究機関は2023年度のスルメイカの資源評価のための情報として、韓国黄海(西海)での漁獲量を除外してしまった。

日本の科学研究機関は韓国のスルメイカの月別漁獲量を4月-10月が秋季発生群、12月-3月を冬季発生群、11月を半々と分類していた。

 

 

日本の科学研究機関によると、黄海(西海)での漁獲量を、2022年漁期まで1%未満-20%と推定していた。

しかし、韓国管理機関の情報をもとにすると、最低限に見積もっても、2017年漁期から2022年漁期までの間、黄海(西海)での漁獲量のシェアは34.9%-53.8%で推移している。

 

 

韓国黄海(西海)での漁獲量を除外した理由について、秋季発生系群と冬季発生系群の親魚量算定の時のアンバランスの発生等が考えられるが、日本の科学研究機関からは、明確な説明はなく、“考慮回避”とうかがえる状態となっている。

 

 

大型トロール、西海トロール、そして西南海区中型トロールが、東経128度以西に限定されている操業海域で、現在、韓国イカ漁業の約6割の生産を西岸沖合漁場が占める実績を示しており、日本の資源評価において、この動向を論議の対象外としていることが、大きな問題点として指摘されるところとなる。

 

(参考)

 

*近海網は操業海域規制が不明のため東海(日本海)に現時点で分類。

2018年、西海トロール(二艘引き)試験枠が新設され、翌2019年実績枠となった。

2021年、2020年度漁期枠後半から近海網にTAC規制が導入された。

2023年、西海海区中型トロール(二艘引き)に2,075トンの試験枠が新設された。

 

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ロシア漁業庁長官 全ての漁業協定のロシアの利益の有無の分析の開始提案を支持  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-03-20 20:46:24 | 日記

 

2024年03月20日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア漁業庁長官 全ての漁業協定のロシアの利益の有無の分析の開始を支持]

ロシア漁業庁長官シェスタコフは、 先に上院議長マトヴィエンコが、漁業分野におけるすべての政府間協定について、ロシアにとっての利益の有無の分析を開始する提案をしたことを支持すると表明した。

一方でシェスタコフは、漁業協定のメリットやデメリットの問題は複雑で、包括的に検討する必要があると強調し、各国がロシアEEZに入域し、単純に操業を行うことを許可するという協定を結んでいないと説明して、同時にロシア漁業者が相手国EEZに入域するものや、 金銭補償と引き換えに漁業権をロシアが提供するという協定も存在しており、 儲かるか儲からないかという問題は常に諸刃の剣だと言及した。

また、これらすべての合意を全体として検討する必要があり、上院、下院の両方と一緒に分析するつもりだと加えた。

昨年2023年、ロシアの漁獲量530万トンの内、100万トンが国際協力協定によってもたらされた。

ロシア大統領プーチンは、2024年3月11日、英国との漁業協定破棄法に署名した。

当該法案は同年2月21日下院を通過、更に3月6日上院で採択されていた。

これは、2022年3月に英国が貿易での最恵国待遇を停止したことへの報復と位置付けされている。

ソ連政府とグレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国政府は、1956年5月に漁業協定を締結した。

この協定は5年間を期間として締結され、永久延長の可能性があり、一方の当事者が破棄するまで協定は有効である旨が規定されている。

英国はコラ半島の沿岸、カニンノス岬の東側の本土沿い、およびコルグエフ島沿岸のバレンツ海水域で漁業に従事する権利を取得していた。

一方で、英国漁船がソ連海域で操業したのは1980年代末までだけだった。

ソ連崩壊後、ロシアがその法的後継者となったため、協定は引き続き有効であった。

上院では、英国漁船が2000年以降ロシア海域で漁業活動を行っておらず、当該協定が実質的な意味を失っていることも指摘された。

また、2000年以降、ロシア漁船も英国海域での操業がない中、当該協定が一方的なものであり、ロシア漁船に同様のまたは相応の権限や利益を与えていないことが指摘された。

上院議長マトヴィエンコは、協定を破棄する決定の正しさを強調し、漁業分野におけるすべての政府間協定について、ロシアにとっての利益の有無の分析を開始することを提案した経緯がある。

 

 

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国際指名手配 ロシア極東のカニ王 アレッグ・カンはやはり死んでいたのか

2024-03-20 20:15:47 | 日記

 

2024年03月20日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[国際指名手配 ロシア極東のカニ王 アレッグ・カンはやはり死んでいたのか]

ロシア検事総局の訴えによる審理において、被告であり国際指名手配を受けている極東のカニ王と呼ばれたアレッグ・カンの弁護士は、本人が死亡しており、当該刑事事件を終了するよう求めた。

2023年2月には、膵臓癌によってロンドンで死亡、韓国で荼毘に付されたとの情報をミディアが一斉に伝えたが、司法当局は、未だに公式的な情報を確認していない。

しかし、ロシア連邦公証人役場の電子データベースには、フルネームと生年月日がカンと一致する人物の死亡に関する相続事案が実際に存在しており、2023年2月14日に死亡したことが記載されている。

アレッグ・カンには2014年から2015年、カニを輸出する際、製品価値を過小評価し脱税した疑いがかけられている。

製品はパナマの会社への通関価格で輸出申告されたが、実際には、はるかに高い価格で日本の企業へ輸出され、ロシア国家の損害は2億1,300万ルーブルと見積もられている。

また、アレッグ・カンには、2010年にウラヂオストクで殺害された同業他者ワレリイ・プヒデンコ事件への関与の疑いがかけられている。

アレッグ・カンは、1967年ネヴェリスク生まれで、日本との合弁企業を振出に、カニ漁業にかかわり、極東の“カニ王”と呼ばれるまでになった。

また、ウラヂオストクの大型商業施設を所有する実業家になったものの、かかる状況下、自身は海外に滞在しているとされていた。

2021年10月、アレッグ・カン創業の漁業会社“モネロン”(Монерон)について、クリリスキー・ユニヴァサリヌイ・コンプレクス(Курильский универсальный комплекс:“КуК”:“クック”)に次ぎ破産宣言がサハリン州仲裁裁判所によって行われている。

当時“モネロン”社代表で、サハリン州議会議員、盟友となるドミトリー・パショフは2021年2月26日、出張中のハバロフスクで勾留され、2022年に有罪が確定、懲役4年半の判決を受け、現在、服役中となっている。

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洋上風力発電と漁業 日本の経験#64 洋上風力発電に異議 道機船連 原口聖二 漁業を犠牲にしてまで推進する意味があるPJなのか

2024-03-19 15:41:33 | 日記

2024年03月19日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[洋上風力発電と漁業 日本の経験#64 洋上風力発電に異議 道機船連 原口聖二]

“コストや資源リスク大 漁業を犠牲にしてまで推進する意味があるプロジェクトなのか”

 

2024年03月19日 日刊水産経済新聞

日本でも地球温暖化対策として洋上風力発電事業が推進される中、北海道機船連の原口聖二常務は、欧米で最近、開発コスト上昇に伴う採算悪化の問題が顕在化していることや、施設建設に伴い漁業資源に悪影響が及ぶ可能性を改めて指摘し、これらに見合う導入意義があるのかと疑問を投げ掛けている。

 

2024年03月19日 日刊水産経済新聞

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ロシア オホーツク海スケトウダラ漁  3月10日現在 前年並みの58万トン 日刊水産経済新聞

2024-03-19 13:56:19 | 日記

2024年03月19日 日刊水産経済新聞

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ロシア漁業 2030年までに漁獲量600万トン  日刊水産経済新聞 

2024-03-18 09:03:34 | 日記

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ロシア ”2030年までの漁業発展戦略”の調整ガイドライン計画を発表  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-03-16 10:18:29 | 日記

 

2024年03月15日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア ”2030年までの漁業発展戦略”の調整ガイドライン計画を発表]

2024年3月14日、全ロシア博覧センター(Выставка Достижений Народного Хозяйства)で開催された国際展示フォーラム“ロシア”の枠組みで、パネル・セッション“ロシア漁業:昨日・今日・明日”が行われ、”2030年までの漁業発展戦略”の計画調整などが論議された。

セッションのモデレータを務めた上院経済政策委員会副委員長ドルゴフは、ロシアが有数の漁業国の一つであり、漁獲量では世界第4位にランクされていることを指摘、漁業分野がロシア経済にとって戦略的な産業の一つであると述べ、食糧安全保障の確保と、船舶や水産加工設備の輸入代替において、先進的役割を果たしていると言及した。

ロシア漁業庁長官シェスタコフは、漁業分野について、GDPへの貢献の大きさに特別なものはないが、特に沿岸地域社会にとって非常に重要だと語り、*2030年までの漁業発展戦略(報告担当者 原口聖二:2017年9月15日、サンクトペテルブルグで開催された第1回ロシア国際漁業フォーラムにおいて発表された。)に達成すべき指標が含まれていると指摘、すべての利害関係者で議論し、協力をして調整を加え、これを実現させたいと求めた。

昨年2023年のロシア漁業者の漁獲量は530万トンを超え、過去30年間で最高の記録となった。

高次加工製品の割合は2014年比で2 倍になり32% に達し、漁業・水産加工業の総売上高は史上初めて1兆ルーブルを超え、納税等社会貢献の総額は1,120億ルーブルに達した。

シェスタコフは、この成果を達成することを可能にした経営上の決定の中で、世界に類を見ない、投資目的漁獲割当(“投資クオータ”+カニ漁獲割当オークション)の採用の貢献を強調した。

投資目的漁獲割当の第1弾では義務付けされた漁船建造プロジェクト契約105隻について22隻が竣工し、25施設の水産加工場が建設済となっている。

当該第2弾では、さらに46隻の建造、11の水産加工場と6の物流施設の建設が計画されている。

加えてシェスタコフは、漁獲量のさらなる増加が業界の優先事項であると述べ、2030年までに漁獲量を600万トン、養殖漁業生産量60万トン、そして高次加工製品の割合を50%にまで高めるガイドラインを設定する計画だと発表した。

 

*ロシアの2030年までの漁業発展戦略”経済成長と国家食料安全保障”

(2017年09月15日ロシア漁業庁発表 仮訳:北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二)

 

1.主な事項と要となる指標

(1)累積的なGDP貢献の増加

①GDP貢献の年間平均成長 5%(2017年-2030年)

②水棲生物資源漁獲のトンあたりの漁業会社の粗利益の成長 150%(2030年 養殖漁業を除く)

(2)確実な国家食料安全保障

①水産物の一人当たりの消費量 22-27kg(2020年-)

②水産物の食料自給率 80-90%(2017年-)

(3)国際市場におけるリーダーシップの再強化 

①ヨーロッパ製品市場におけるスケトウダラとハドックのシェア 25%(2030年)

②アジア太平洋諸国製品市場におけるスケトウダラとサケマスのシェア 10%(2030年 主に中国国内消費)

(4)人材資本開発

①雇用創出 2万5,000(2030年)

②労働生産性の向上 150%(2030年)

(5)環境負荷の低減

持続的な漁業と養殖にかかるロシア水産業のリーダーシップの国際的認知(2025年 FAO基準)

 

2.漁業発展戦略の要となる4つのプラットフォーム

(1)経済的発展

①新たな白身魚産業

A)スケトウダラ・マダラ・ハドック漁船団の最大70%の更新

B)極東地方、北西地方などにおける白身魚フィレとそれを利用した製品を生産するためのハイテク水産加工場建設

C)新たな施設による廃棄物処理

②海洋バイオテクノロジー

A)北西太平洋のイワシ資源の成長を利用した高次加工・機能性食品(オメガ3)の生産など

③表層魚製品

A)北西太平洋のイワシ・サバ資源の成長を利用した水産加工と資源の保全

B)ICCAT海域におけるマグロ漁業と資源の保全

④サケマス養殖

A)北西地方、中央地方などにおけるサケマス養殖漁業の成長

B)極東地方におけるサケマス稚魚生産の成長

⑤その他経済成長のためのサポートプログラムの設定など

(2)社会的発展 水産業と関連管理組織の社会的責任の領域

(3)環境的発展 漁業・養殖・法令順守監視システムの新たな規範

(4)戦略設定の発展 戦略実行の管理手順

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2023年 ロシア フィッシュミール輸出 前年比10%増  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-03-15 07:31:45 | 日記

2024年03月14日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[2023年 ロシア フィッシュミール輸出 前年比10%増]

昨年2023年のロシアのフィッシュミール輸出量は前年2022年比で10%増加し14万3,000トンに達した。

金額では2億2,700万ドルで11%増加となった。

輸出数量は2018年比で2.6倍に成長した。

主な仕向け国は、韓国と中国になっている。

韓国向けは数量が7万2,000トンで8%増、金額が1億1,000万ドルで14%増となった。

また、中国向けは6万6,000トンで25%増、金額が1億900万ドルで27%増となった。

これにベラルーシ向けが、3,900トン、560万ドル相当で続いた。

ただし、実態として韓国の保税扱いを経由して中国へ輸出される貿易物流ルートが大きく、ロシア産フィッシュミールの80%は中国に吸収されたものとロシア業界は見ている。

養殖漁業大国の中国はフィッシュミールの主要市場であり、世界の消費量の約1/3を占めている。

フィッシュミール、オイルおよび関連製品などの水産原料産業を代表する国際貿易機関IFFOのデータによると、10年間で世界のフィッシュミール生産量が約500万トンになっており、この内、約30%はペルーによって供給され、これに、チリが8%、そしてインドが7%と続いている。

昨年2023年のロシアのフィッシュミール生産量は、前年同期を8.2%上回り、17万4,600トンに達した。

10年間で当該生産量は倍増しており、この先5年間も成長が続く(報告担当者 原口聖二;イワシ資源の継続と衰退期予想と推察)との観測をロシア業界は示している。

FAOによると、昨年2023年、世界の水産養殖部門が生産量で水棲生物資源漁獲量を上回ると見込まれており、この傾向はロシアのフィッシュミールの輸出発展に大きな展望を開くもので、養殖生産量のリーダーであるアジア諸国の市場が最も大きな可能性を秘めているとロシア業界は指摘している。

 

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2023年 ロシアのフィッシュミールの生産量と価格   リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-03-14 16:12:27 | 日記

 

2024年03月14日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[2023年 ロシアのフィッシュミールの生産量と価格]

(生産量)

昨年2023年のロシア漁業のフィッシュミール生産量は、前年同期を8.2%上回り、17万4,600トンに達した。

漁業生産量において日本の400万トンに対し、ロシアは500万トンで近年リードしているものの、フィッシュミールの生産量は日本(20万トン弱)より大幅に遅れ、これは、設備投資が求められる残滓利用が進んでいないロシアの状況を表すものとなってきた。

しかし、資源に対する漁業製品歩留まりの向上、出現した極東海域のイワシ資源の利用、残滓の不法投棄問題の解決等を目的に、中国の水産養殖向け飼料市場ほか、世界的に需要が高まっている当該製品の生産を拡大しており、2018年に初めて10万トンを突破、以後、右肩上がりで成長を続けている。

毎年1月-4月、生産量が大きくなるのは、主に100万トン近く漁業生産が行われるオホーツク海抱卵スケトウダラ操業の残滓、これに次いで6月-8月、生産がやや大きくなるのは、太平洋サケマス操業の残滓、さらに、ここ3年-4年、10月-12月に生産が大きくなる傾向を見せているのは、拡大を続けるイワシ漁業によるものと推察される。

(価格)

昨年2023年のロシア漁業のフィッシュミールの平均単価は、前年を23.4%上回り、トンあたり12万7,930ルーブルに達した。

世界のフィッシュミール生産の20%強を占めてきた主要生産国ペルーのカタクチイワシ操業規制措置が、強いインパクトを与えた年となった。

2023年1月-2月のロシア漁業のフィッシュミールの平均価格は、トンあたり9万1,120ルーブルで前年2022年同期を10%下回っていたが、3月に急騰して10万6,010ルーブルとなり、その後も上昇を続けて、4月に11万1,210ルーブル、5月に12万2,700ルーブル、そして6月には12万3,280ルーブル達した。

7月、11万8,670ルーブルとなって、ようやく上げ止まったことが確認されたものの、8月、また急騰、9月、10月と過去最高値を更新し16万2,680ルーブルを超えた。

12月は前月期比4.6%下がり15万1,970ルーブルとなったものの、前年同期比72%高となっている。

2012年から2013年のロシアのフィッシュミールの平均価格は、トンあたり3万ルーブル台だったが、2014年12月に5万ルーブルを記録すると、翌2015年1月には6万ルーブルを超え、以後、2019年までは平均7万ルーブル台で推移、2020年の平均価格は8万1,600ルーブル強、2021年には9万3,200ルーブルで、一昨年2022年はこれを11%上回る10万3,680ルーブルの高値となっていた。

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ロシアのオキアミ漁再開 南極海で30年ぶり本格操業  日刊みなと新聞

2024-03-14 10:45:06 | 日記

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