2015年11月20日
韓国発
[第25回韓ロ漁業委員会が妥結]
来年2016年のロシア水域内スケトウダラ漁獲割当が2万トンにとどまった。
韓国海洋水産部は2015年11月16日からソウルで開かれた第25回韓ロ漁業委員会で、韓国遠洋漁船が来年2016年にロシアの排他的経済水域(EEZ)で漁獲できる割当交渉が妥結されたと同19日明らかにした。
今回確保された漁獲割当はスケトウダラ2万500トン、マダラ3,750トン、サンマ7,500トン、イカ3,500トンなど計3万6,000トンとなった。
スケトウダラは来年2016年6月、ロシア極東地域への投資実現可能性調査が完了した段階で、9,500トンの追加漁獲割当を協議することにした。
また、サンマについても外交ルートを通じて追加割当を協議することにした。
しかし、ロシア水域への依存度が高いスケトウダラは、今年4月の交渉で配当量が昨年より48.8%(1万9500トン)削減されたのに続き、来年度の漁獲割当も、今年のレベルで凍結された。
スケトウダラの漁獲割当は、2009年から昨年2014年まではずっと4万トンレベルを維持してきた。
ロシアは今年4月の交渉で、2008年結んだIUU漁業(密漁密輸)防止協定の実効ある対応と、韓国のロシア極東地域の水産インフラへの投資が不十分であることを理由に漁獲割当が削減された。
また、全体の漁獲割当も2年連続で削減された。
2014年の総漁獲割当は5万9,000トンだった。
今年2015年、3万8,000トンで36.6%減少したのに続いて、来年2016年も5.2%減少した。
入漁料は、今年2015年と同じレベルに決定した。
スケトウダラはトン当たり370ドル、マダラ385ドル、サンマ106ドル、イカ103ドル、ニシン110ドル等である。
操業条件は、業界の要望どおりにスケトウダラとマタラの操業期間を12月末まで確保することができた。
サンマ操業では、ロシア人オブザーバーが操業に支障がないよう対応を求めた。
中国漁船による操業妨害に対しては、ロシア側と根絶に全力を尽すことで合意した。
来年、ロシア水域で操業予定の韓国遠洋漁船はスケトウダラ操業船4隻をはじめマダラ2隻、サンマ13隻、イカ50隻など、計69隻となる。
なお、今回の交渉で海洋水産部は、ロシア側に国連食糧農業機関(FAO)、世界水産大学韓国誘致の必要性を説明しており、ロシアは積極的な協力を約束した。