内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

夏虫くんたちに言いたいこと ― なんで君たちは学習しないの?

2020-07-26 23:59:59 | 雑感

 今日の記事の話題はですね、あんた、いい歳こいて、よくもまあそんなくだらんことを考えられるもんだねぇ~って話です。すいません、汚い言葉遣いで。でもまあ、ぴったりなんですよ、今日の記事のレベルには。
 それはそうと、面白かったのは、「いいとしこいて」ってキーを叩いたら、「いい歳恋いて」って出たんですよ。日頃、日本語変換システムの頭の悪さを「ちゃんと学習せんかい!」とPCの画面に向かって呪っている私ですが、これはやられましたわ。これ、ドラマとか映画のタイトルとして使えないかなあ。
 閑話休題、本題(というほどのものではございませんが)に入ると、私は、虫たちが嫌いではありませんが、彼らに対して怪優香川照之のような特別な愛情があるわけでもありません。できれば、お互い棲み分けて、別々に仲良く生きていこうねっていうのが私の基本的なスタンスであります。
 夏になると、虫たちの活動がひときわ活発になります。夏は暑いです(何この短文。アンタ、日本語初歩なの?)。それで、窓を開けっ放しにしています。そうすると、虫たちが、私に何の断りもなしに、室内にブンブン入ってきます。
 私は、内心、「っせーんだよ、こっちは仕事中なんだよ、早く出てけよ!」と毒づきながら、彼らの好きにさせておき、一通り室内を飛び回ったら、はいはい、もう気が済みましたか、じゃあ、出ていってちょうだいね、っていうのが基本方針です。つまり、無益な殺生はいたしませぬ(仏教徒じゃないけどね)。
 日中はそれでだいたいOKなのですが、夕刻以降が困るのです。外は暗くなります。多くの虫たちが明かりを求めて、日夜勉学と仕事に勤しんでいる私の仕事机の主光源であるハロゲンライトの付近に寄ってきます。
 あとはおわかりでしょ。ハロゲンはとても高熱になります。触れたら、やけどするほどです。そこに寄ってくるわけですから、彼らはひとたまりもありません。ジュッと音がして、即、焼死です。香ばしい匂いがあたりに漂います。彼らのご遺体の埋葬は私の仕事です(ナムアミダブツ)。
 そのたびに思うのです。なんで君たちは学習しないの?って。私は君たちに敵意はないし、ましてや殺意はない。でもね、人の家の中に勝手に入りこんで来て、ハロゲンライトに不用意に近づいて焼け死ぬのって、もうやめません? 仲間が即死するのを間近で目撃して、「アノ光ニハ近ヅクナ。即死ダゼ」って、どうして他の仲間に伝えないのだろう。
 彼らのために、光源をLEDに替えてやればいいじゃんというご意見もあるかと存じます。が、その出費は私の負担であり、しかも、そんなことをしたら、夜間も彼らは室内をブンブン調子こいて飛び回ること必定であります。
 器の小さきこと、おままごとキッチンの小皿のごとき私には、その選択肢はありえません。
 で、虫たちに一つお願いがあります。人間たちも生き延びるためにより賢くなろうと努力するから、君たちももっと賢くなっておくれ。