内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

この未曾有の繁忙期を、できるだけ頑張らずに、へらへらと乗り切りたい

2020-09-08 18:16:10 | 雑感

 今日は、ほんとうに誇張ではなく、午前五時から午後五時まで、ほとんど机の前から離れることなく、仕事し続けた。もちろん、プールにも行っていない。簡単に遅めの朝食を取っただけで、昼食は取っていない。
 何をしていたか。ほぼメールのやり取りに尽きる。いや、「やり取り」というのはあまり正確な表現ではない。私の方から相手に回答や意見や指示を与えることが圧倒的に多かったので、メールを書いては送りといことを一日繰り返していたと言ったほうがよい。
 朝、同僚の一人からメールがあり、この新年度の始まりは、やたらに学生からのメールが多いのは何故だろういう。彼女によれば、新入生の履修届がすべて電子化され、教務課に直接出向いてその場で質問できなくなり、しかも、オフィス・アワーも行われておらず、メールでアポを取ってからしか教員にも会えない。新入生のためのチューターたちもメールでの応対が原則だ。まだ右も左もよくわからない新入生たちは、ちょっとでもわからないことがあるとメールで問い合わせるしかないのだ。しかも誰に聞けばいいのかもよくわからないから、一年生の担当者である彼女のところに例年以上の件数のメールが届いているだろうという。
 たしかにそれが理由だろう。私のところに届くメールの件数も、これまで学科長を務めてきた過去三年間と比べると、少なく見積もって、三倍以上に膨れ上がっている。しかも、同じような質問が多い。学生たちにしてみれば、教務課やオフィス・アワーで直接聞ければ簡単に済むことなのに、一人一人個別にメールで問い合わせるしかなく、それに答えるこちら側にしてみれば、彼らを集めて口頭で説明できれば一度で済むことを個々に返信するという膨大な手間がかかる。
 それに加えて、学科の運営に関わる案件の処理にも追われた。日本語の全科目を私たちの日本学科で引き受けている別の学科の学科長とは、昨日私がメールでちょっと言い過ぎたこともあり、お詫びもかねて、電話で話した。予めお詫びのメールは送っておいたので、すでに彼は私のことを許してくれていたが、私のほうが気持ちの余裕を失い、事実に反し、しかも礼を失した内容のメールを送ってしまったことは誠に恥ずべきことだ。
 例年、新学年度開始から十月末までは、大学が一年で一番忙しい時期だが、今年は、そんなわけで過去とは比較にならないほどの忙しさだ。この未曾有の繁忙期を、できるだけ頑張らずに、へらへらと乗り切りたい。