今朝十時に完成原稿を日本の編集者に送信した。七時間の時差があるから、先方にとっては午後五時になる。送信直前まで、いささか冗長に過ぎると思われる想い出話のところをすべて削除してしまうかどうかで迷った。結局そのまま送り、編集者の意見を聞くことにした。返事があるまで、原稿はもう見返さないことにした。
月曜日から右足裏中央やや趾よりに痛みを感じるようになった。火曜日には自宅の板張りの床の上を素足で歩くのに困難を覚えるほどに痛みがひどくなった。足裏を見て驚いた。土踏まずと趾の付け根のちょうど真ん中あたりに直径数ミリの円形状の固くなった赤みがあり、その中心に硬い芯のようなしこりがあり、そこが圧迫されると鋭い痛みを覚える。間違いなく鶏眼(俗称:魚の目)である。
鶏眼は、長時間歩行など、足裏の一定の狭い箇所に過度の負担が継続的にかかるとできる。特に靴が合っていないときにできやすい。先週まではまったく問題なかった。それどころか、体調はすこぶるよかった。先月末に購入したミズノの Wave Rider 25 も足によく馴染んでいた。それにもかかわらずできてしまった。
日曜日に十五キロ余り走ったときには何の問題もなかった。翌月曜日に十五キロ近く走ったあとに、若干の痛みを覚えたが、一過性だろうと高をくくっていた。火曜日午後も十キロ走った。足裏に痛みは感じたが、走れないほどではなかった。ただ、タイムはかなり落ちた。
自分の足によく合ったシューズが見つかったと喜んでいたが、実は足裏の一部に過度の負荷がかかっていた結果として鶏眼ができてしまったのだろう。かなりショックである。
ジョギング用のクッション性の高い厚底シューズを履き、かつ厚手の弾力性のある靴下を履くと痛みはかなり軽減する。鶏眼の芯の部分を圧迫し、その内側の先端が神経に触れるのを避けるようにすれば、痛みはほぼない。しかし、そのためにつま先立って歩いたり、あるいは踵に重心をずらして歩いたりすれば、脚の他の部分に余計な負担がかかる。そのような無理を続ければ、さらに重大な結果を引き起こしかねない。
今日はそれでも午後にゆっくりと二時間かけて十キロ森の中を歩いて、足の状態を確認した。落ち葉の絨毯に覆われた土の道を歩くときは、やはりそのクッションのおかげで楽に歩ける。しかし、アスファルトの上では痛みを我慢しなくてはならない。
結論として、明日から三日間ジョギングは休む。歩くのもできるだけ避け、大学への移動は自転車を使い、様子を見ることにした。