今週の金土日の三日間にわたって、法政大学国際日本学研究センター、日文研国際日本研究コンソーシアム、アルザス欧州日本研究センターの三者の共催で開催される若手日本研究者のワークショップは、今回が四年連続四回目で、私は毎回オブザーバーとして参加している。
今年のテーマ「日本研究とトランスナショナリズム」である。いろいろな分野・時代について様々なアプローチが可能であり、その核になる概念がはっきりしていて、いいテーマだと思う。実際、九つの発表はそれぞれ異なった分野と時代を対象としていて、そのタイトルを見るかぎりそれぞれになかなかに興味深そうである。ただ、今のところ私のところに送られてきているのは、発表のタイトルとポスターとタイムスケジュールだけで、要旨が送られてきていないので発表の中身はわからない。
それに、今週の金曜日から始まるというのに、いまだにコルマールのどこが会場なのか連絡がない。ストラスブールとコルマールは電車で三〇分、駅から徒歩で行ける範囲に会場はあると聞いているし、私は単なるオブザーバーで、ワークショップの運営には関わっていないから気楽なものだが、準備がちゃんとできているのか、ちょっと心配である。
日本からもアメリカからも遠隔参加なのだから、ヨーロッパ在住の発表者とオブザーバーだけ現地参加という中途半端なことはやめて、昨年同様、全部遠隔にすればよかったのにと私は思っている。そうすれば、会場確保やロジスティクスの負担も減って、裏方の苦労もそれだけ軽減できたのにと、その大変さを仄聞しているだけに同情を禁じ得ない。