内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

自転車を粗末にした罰 ―『他愛無記』(未完草稿)より

2023-01-20 23:59:59 | 雑感

 雨や雪の日以外、大学までの通勤にも買い物にも自転車を使う。ストラスブールに赴任して二年目の2015年に最初の自転車を購入してからずっとそうしている。私にとって自転車は移動のための大切な「足」である。今使用しているのは二台目(二代目?)。一台目も壊れたわけではなく、ガレージに置いてあるが、後輪が少し歪んでしまってとても走りづらくなったので二台目を購入したのが2018年の9月のことだった。
 一昨年半ばまで、通勤や買い物、市内の移動はほとんどすべて自転車だった。ところが、一昨年にウォーキングを始め、その二月後にはジョギングを日課にするようになってから、使用頻度が少し落ちた。重い荷物がある場合、急ぎの場合などは別として、自転車の代わりに歩いたり走ったりすることが増えたからである。それを理由にすることはできないが、大切なはずの自転車の手入れが疎かになってしまっていた。
 数ヶ月前に後輪のスポークが一本外れてなくなっているのに気づいた。すぐにもその自転車を購入した店に行って直してもらえばいいものを無精してそのまま乗っていた。それでも特に支障はなかった。今年に入って、もう一本、後輪のスポークが外れているのに気づいた。これはさすがに修理してもらわねばと思いつつ、数日間そのまま乗っていた。ちょっと心配ではあったが、走行には問題なかった。
 ところが、昨日大学に出講する際、後輪がぐらぐらする。まずいとは思ったが、そのまま大学にいかないと授業開始時間に間に合わない。だましだまし、ゆっくりと走りながら大学まで辿り着いた。
 講義を終えて、駐輪場に止めてあった自転車の後輪を確認して仰天した。二本どころではない、四五本スポークが外れてぶらぶらしている。これはとても乗れたものではない。自転車を押して自転車屋まで1,5キロほどの道のりを歩いた。
 自転車屋に修理を頼んで、歩いて自宅に戻った。二時間もせずに自転車屋から直ったと連絡が入った。すぐに取りに行く。スポークが外れたまま走ったから、フレームが少し歪んでしまっていて、それはもう完全には元に戻せなかった、もっと早く持ってきてくれればよかったのに、と修理を担当してくれた若い女の子からちょっと咎められてしまった。ごもっともである。
 それよりも問題なのはと、女の子は続けて、後ろブレーキのワイヤーがちゃんと動いていないから、これも何とかしないといけない、と言う。その場でまた修理をお願いすればよかったのに、自分でまず確認してみるからと、ひとまず帰ろうとした。すると途中でワイヤーが外れてしまい、後ろブレーキがまったく効かなくなってしまった。そらみたことか。でも、すぐに引き返すのはちょっと億劫だ。明日また修理に出すことする。
 というわけで、普段のメンテナンスを怠ったためにダブルパンチを見舞われたかっこうになってしまった。
 これからは私の大切な「足」をもっと丁寧に扱うことをここに誓います。