飛騨地方は、真夜中に前線が通過して行ったようで、風がうなり、激しい雨がトタン屋根を叩いていた。
折れた小枝が屋根に落ちる音で、昨夜は度々目が覚めた。
今朝は雨も止んで風も収まったが、谷川は増水して濁流がほとばしっていた。
強い南の風と雨で、畑の雪も一夜にして、大半が解けてしまった。
今日は、お昼ごろからみぞれ交じりの雨が降り始め、間もなく本格的な雪となった。
昨日は春うららを楽しんだが、一転して冬に逆戻りした。
居間の障子が破れて気になっていたので、張り替えと折れた桟の修理をした。
物が当たって破れたわけではないが、部屋の乾湿の差が大きいので、乾燥したときに張力の限界を超して弾けるようだ。
薪ストーブを焚いている時は湿度が20パーセント以下になり、焚かない時は80パーセントを越してしまう。
ここに住み始めた頃は、お正月を前に張り替えていたが、冬を越す間に破れてしまうので、最近は春を迎える準備の一つとしてやっている。
張り替えも慣れてきたが、4隅をきちっと決めて、たるみ無く張るのは結構難しい。
古い田舎家は障子戸やふすま、畳、木製雨戸などが多く使われているので、張り替えや補修は欠かせない。
アルミサッシとカーテンは合理的で良いが、障子の感触が好きだし気分転換にもなるので、手間をいとう事は無い。
毎年お彼岸の頃から、東側の窓から朝日が差すようになる。
古家の破れ障子は様にならないし、くすんだ色では気分まで滅入ってしまう。天気が回復すれば、明日かは真っ白な障子越しの暖かい陽射しで、気分よく目覚められる。