※2019-02-03の記事を再編集
【実戦・直前】
傍線部に注目してみよう
17 いざ、店に行きて、この酒を飲み て む。
18 「金なむある。買はなむ」と言ふより船に乗り な むとす。
17 さあ、店に行って、この酒を(必ず)飲んでやろう(飲みましょう)。(「て」は下に推量系があるので強意=必ず)(「む」は意思か、勧誘(「いざ」があるので)
・参考「いざ=さあ!」「いさ=さあ?」
18 「金はある。買ってほしい」と言うとすぐに船に(間違いなく)乗ろうとする。
☆「なむ」の識別 (18の例文ごと丸暗記推奨)
・「なむ」係り結びで連体形になるので係助詞。
・「未然形+なむ」はあつらえの終助詞で「てほしい」。
・「連用形+な+む」の「な」は推量の助動詞が下にあるので、強意(ここでは「間違いなく」がそれにあたる)。
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【参考】
・ 連体形+より(するやいなや)
☆乱暴にまとめると「む(一単語)=むとす(三単語=助動詞+助詞+サ変動詞)=むず(一単語)
※「未然形+むず」の「むず」はサ変型活用をする助動詞。ここでの「ず」を打消にしないこと。
☆「未然形+む(ん・むず)」の意味の識別と訳の目安(あくまでも目安)(区別が明確でないこともあるし)
一人称・・・む=意思(う・よう・つもりだ)(たまに願望で「たい」と訳すことも)
二人称・・・む=適当(がよい)・勧誘(しましょう)(勧誘は「こそ・・・め」の形が多い)
三人称・・・む=推量(だろう)
★連体形の「未然形+む」
「係り結びの結び」
「む+は・に・には・体言」の{む}=仮定(としたら)
む+体言=婉曲(ような)
※婉曲は遠回しな言い方のことで訳出しなくてもよい。逆に言うと訳さなくても文意がかわらない「む」が婉曲とも言える。「む+体言」で迷ったらこれを基準に考えてください。
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