旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

ボローニャ産業遺産博物館 

2019-05-12 15:00:00 | イタリア
井上ひさしさんが見て感動したというボローニャの模型はこれだったのか↓

20世紀はじめまでのボローニャには水路が縦横に流れていた。
この模型はボタンを押すとぐぐぐっと持ち上がり、地下の水流を可視化してくれるのだ

動きはだいぶん遅いですが(^.^)

★井上ひさしさんのこの本に出会っていなければここを訪れることはなかっただろう

ボローニャ空港から十分ほどの場所にあるこの博物館ももともとレンガ工場で

目の前に運河が流れていた

かつて工場が稼働していた時代には公害もたいへんだっただろう


工場群が建てられるよりはるか昔の13世紀に、ボローニャはシルク産業の街として隆盛した。
水車を使った絹の紡績機械がはじめて町の記録に登場するのは1341年6月23日、ルッカ出身のボルゲザーノという人物が認可を得たのだそうだ。
それ以前にすでにこの機械化ははじまっていたのだろう

絹のベールは聖母マリアのベールのように、女性や貴族階級の優雅な品として珍重された。

ボローニャ周辺の主要運河の図↓


運河の水力を使った機械化という流れが、その後もボローニャを発展させていった。
やがて産業革命が起こり、動力が水力だけではなくなってからも。
紡績の機械は大規模になってゆく。


工業機械のなかでも包装紙の分野では世界で活躍しているそうな


↓これは何をつくるの?

パスタの生地からラヴィオリをつくっておりました

機械の横にそれがどんな風に稼働していたかの動画があって分かりやすい。

こういった工業の歴史が、マセラティ(1914年創業)やドゥカティ(1926年創業)につながっていったのか。


ものづくり産業を支える工場をつくる煉瓦がこの場所でつくられていた。
一階に降りるとその遺構が建物の中に残されていた


かつてここで働いていた様子も展示されている↓

↓鋳型も

↓煙突の跡


「未来は過去の中にある」と、この博物館の館長が言ったと、井上ひさしさんが前出の本に書いていた。
この博物館で過ごした一時間半で、その意味がじわじわと理解できた。

通常の観光のツアーに組み込むには華やかさに欠ける場所だけれど、今回の《手造の旅》ご参加の方からたってのご要望があり、五度目のボローニャ訪問にしてはじめてコースに入れました。


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ボローニャのゆるキャラに出会う、アジネッリの塔に登る

2019-05-12 09:15:51 | イタリア
雨の朝、プブリコ宮殿の下で

ピンク色の丸いのが飛び跳ねているのが見えた

ナニ者かとおもったら、ボローニャ名物のハム=モルタデッラのゆるキャラだった

イタリアでもこんなものをつくるようになったんですね
空港の売店でぶらさがっていたこのハムだ↓

↓朝食で出てきたところ

↓エミリア・ロマーニャ名産の食材地図にもど真ん中に載っております↓

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ボローニャのシンボル、二つの斜塔のうち高いほうがアジネッリの塔↓

1109から1119の間に建設された、日本の平安時代のものだが高さは97mもある
登ってみたくなりますよね?
しかーし、きのうの午後に行ってみると
「今日の入場券は全部売り切れー!」と叫んでいたので
翌日(今日)の16:15の分を予約したのだった。
もちろんエレベーターなどありません

こういった中世の塔の内部、多くはがらんどうになっていて、木製の階段がとりつけられている

まっくらになりそうなところに、ところどころ明り取りの窓

↑赤い屋根がきれいにみえる
ボローニャは「赤の街」とも呼ばれる

五百段弱をのぼりきると

吹きさらしの頂上に出た

***
市庁舎の二階は無料開放されている↓二階からの眺め
↓右手にペトロニウス大聖堂

雨だがきのうに引き続きジーロ・イタリアが開催中
市庁舎内でも関連した展示、イタリアの自転車レース伝説のチャンピオン、ファウスト・コッピをとりあげていた


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聖ドメニコ教会

ドメニコは母の胎内にいるときから松明を咥えた犬の姿になって世界を照らすために走り出ていたあという伝説

棺は15世紀に現在の姿に飾りたてられた↓

ミケランジェロが刻んだ天使の像もある

↓ボローニャの名家ペポリ家の墓碑↓
↓ファミリーのシンボルは市松模様↓

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お昼前、街角でパスタ作りの実演

セルフサービスのお店でちょっとだけランチ


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