ムシアもまた「コスタ・デル・ムエルテ(死の海岸)」にある海沿いの小さな町。※場所はひとつ前の日記の地図をごらんください
教会を見下ろす丘の上にひと目見たら忘れられない石が置かれている↓
これはJESUS QUINTANALというアーティストの2003年の作品。 見ている時は何のことか分からなかったが、「船を難破させる嵐の海での、稲光を表している」という解釈があって、ナルホドと思った。
この場所に人々がやってくるのは、この作品があるからではない。上の写真の右下に見える教会にある。
十二使徒聖ヤコブは、布教にやって来たこの地でうまくいかなくて落ち込んでいた。すると、小舟に乗った聖母マリアが現れて励ましてくれたという伝説があるのだ。※ブルゴス近郊では同じように聖母マリアが柱の上に現れたという話がある
教会の名前は「小船の聖母教会」という。ロマネスクとゴシックの様式で建てられている↓
当然、船乗りがご加護を願って祈りをささげにくる。船にちなんだ品がたくさん奉納されている
★実はこの教会、2013年のクリスマスに雷が落ち、火事で屋根も主祭壇も丸焼けとなった。旅行前に検索していてびっくりした映像⇒※こちらのサイトからごらんください 稲光をデザインした彫刻作品が置かれてから十年後の事である。置かれた直後だったりしなくてよかった。
ムーロスに三十分ぐらい滞在した。
***小松がロマネスクの教会が好きだと分かると、ガイドのルイスさんがこの教会へ寄る事を提案してくれた。英語名で言えば「聖ジュリアン修道院」↓看板は当然のようにガリシア語で書かれている↓我々知識のない外国人から見ると、ガリシア語はほとんどポルトガル語のように見える↓
↓少し傾斜した狭い場所にぎっちり建てられている↓下の写真、右側の入口から入るとすぐに下への階段がある。もともとの入口だったのはロマネスクのポーチにちがいない↓
ロマネスクの建築にゴシックで追加構造を付け加えている。見事なロマネスクのポーチ↓だいぶん磨滅しているが、九百年近い年月であれば、こういう姿になるのが自然↓
全身が引き伸ばされた、なんとなくフランスのシャルトル大聖堂を思い出させる像↓だいぶん劣化しているけれど↓
扉は閉まっていたが、内部もきれいなロマネスクのヴォールト↓であるのがわかる。壁画もあるようだが…別の見られる機会がやってくるかしらん…↓
外側の壁にそって歩いていると、かつて開けられていた入口の跡を見つけた↓増改築はここでもいろいろあったにちがいない↓