kotoba日記                     小久保圭介

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まるで宇宙のような日常

2016年03月16日 | 生活
うぐいすの鳴き声
名古屋市内の
堀川沿いから
聞こえて

朝の思いは
うぐいすの「ほーほけきょ」

法華経と聞こえたこと

重ねての思い
もう20年ほど前
中上健次の小説の冒頭で
蝉の鳴き声が
何妙法蓮華経と
聞こえる
とあって
素晴らしい書き出しだ
と思っていたと同時に
夏になって
蝉の鳴き声を朝に聞くと
刷り込みの効果
何妙法蓮華経と聞こえる不思議

そんな通勤の朝
自転車はまっすぐに
労働場へ向かう
市内でうぐいすの声が聞こえるなんて
うれしい気分で
けれど
うぐいすの声が
法華経と聞こえた
とは
誰にも話さず
胸に収める
話てしまえば
値打ちが下がり
こうして書くのでも
値打ちが下がる

話さず
出さず
こそ
その意味が
内の中で
純化されたまま
忘れてゆく
それが一番
正しいのかもしれない

しかし
性である
書かずにはおられまい

耳で聞こえたその音が
法華経と鳴る朝こそ
身に沁みてきた
思想となっているかもしれない

---

舞踏家の勅使河原三郎は
『夜の思想』
ということを言って
確か演目にしていた
ダンスは生でも何度か見たし
好きだった
彼がのちに
宮澤賢治を取り上げて
風の草原の中を舞っている姿

夜の思想
に反して
朝の思想
いや
二元ではない
実は
反してはいない
連鎖している
すべて
混沌の中
聖も邪も
すべて
含んでいるのが
日常だ
だから
楽しい




コメント
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