韓国の朴模恵大統領がオランダ・ハーグでの日米韓3力国首脳会談に出席し、歴史問題を理由に拒んできた安倍晋三首相との対面に臨むことを決めた。
日本が従軍慰安婦問題での旧日本軍の関与と強制性を認めた河野洋平官房長官談話を検証すると表明し、韓国の日本への不信が頂点に達してから1ヵ月。
「日本が歴史問題で何もしない状態に変わりはない」(韓国政府関係者)との認識の中、仲介に乗り出した米国と日本に押し切られた事実上の外交敗北だが、韓国側からも「会えば変わることもある」と、関係修復の契機になることを期待する声が出ている。
「日本の一部政治家の言行を見れば、態度変化どころではない。 (韓国が)やるなと言うことを選んでやっている」。
日本が河野談話の検証方針を打ち出して4日後の2月25日、韓国外務省の趙泰永報道官は「こんな中でどうやって韓日関係の改善を話せるのか」と厳しいロ調で語った。
朴大統領は3月1日の演説で河野談話の維持を求め「日本が談話に手を付ければ韓国も後に引けない」(韓国政府筋)状況に。
そこに、4月のオバマ米大統領のアジア歴訪で北朝鮮と中国をにらみ日米韓3力国の協調をアピールしたい米国が、オランダーハーグで開かれる核安全保障サミットの場での3力国首脳会談開催へ向け、今月上旬から韓国の説得を始めた。
ソウルの米韓外交ルートを通じた打診に続き、米と呼吸を合わせた日本も3月12日の日韓外務次官協議で3カ国の会談開催を要請。
安倍氏が3月14、18日に相次ぎ国会で河野談話は見直さないと表明するなど「韓国が会談に臨める環境づくり」(日韓外交筋)を進めた。
3者会談の途中でオバマ氏が「2人で話し合ってはどうか」と席を立ち、日韓の首脳が残される巣悪のシナリオまで想定し、警戒した韓国は「(安倍氏の)言葉を行動に移すには時間がないのではないか」(大統領府当局者)と今週初めまで開催に否定的だった。
しかし米国の強い求めを受け、北朝鮮問題で日米韓が協調できない姿をさらすことも問題だとの声も高まり、公の発言を避け続けた朴氏が受け入れを決めた。
韓国政府関係者は「日韓間の懸案を徹底して排除し、北朝鮮問題という大きな議題を形式的に扱う会談」に持ち込みたいとロにし、会談は日韓関係前進の証しではないと強調。
ただ、同時に「会うことには意味がある。双方の関係がどうなるか、 今後を見なければ」とも話した。
日本も米国に負け、韓国に対してバカな譲歩までして会談を行わねければならないのか。