踊る小児科医のblog

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子どもたちの平均寿命は短縮していくのか

2005年04月26日 | こども・小児科
日本人の平均寿命は、女性は世界一、男性は第2位とされていますが、ある公衆衛生学の専門家の話によると、WHOなどでもいつ日本の平均寿命が頭打ちになるかということが話題になっているのだそうです。これには私もウンウンとうなずかざるを得ませんでした。

日本人の平均余命 平成15年簡易生命表(厚生労働省)
平均寿命、男性は78.32歳、女性は85.23歳-厚生労働省、「2002年簡易生命表」-(ふくしチャンネル)
日本人の平均寿命、2050年には90歳超-米民間人口研究所のマウンテンビュー・リサーチ社-(ふくしチャンネル)

上記のリンクの中には「平均寿命90歳」などという推測もありますが、このまま同じペースで死亡率が低下し続けることを前提にしています。ご存じの通り、平均寿命というのは生まれたばかりの0歳児の平均余命のことであり、平均寿命が80歳だからといって今80歳の方の平均余命が0年なんてことではもちろんありません。この辺の計算はどうやっているのか以前から疑問に思っていたのですが、こちらの「生命表諸関数の定義」を読めば何となくわかったようなわからないような。。まあ要するに、いま生まれた子たちが、今の各年齢の人たちと同じ確率で毎年死に続けるということで計算されているわけですね。

ですからポイントは「いま生まれた子たちがそのように死に続けるとは限らない」ということであり、そこから最初の「頭打ちになる」という推測に話が戻ります。考えられる要因は、、長くなるので今日は省略しましょう。