江戸時代の庶民の生活・今回は一日の食事とそのコストと栄養成分を、時代小説[「居眠り磐音」
から考察してみたいと思います。
当時、壮年男子が一日に食べる米5合=ご飯にすると1750g(1合の米を炊いたご飯は350g)に
なります。因みに、ご飯だけで2940kCalになり・・そのうち糖質が2600kCalあります。朝のおかず
は納豆としじみの味噌汁。昼は、一膳めし屋で、切干大根と油揚の煮物とあさりの味噌汁。夕は、
家に帰って丼飯とひじきと油揚の煮物と鰯の煮付などを食べる・・これを「摂取熱量」「たんぱく質」
「カルシウム」の量を類推計算します。何をどれだけ食べるか・・は、アバウト計算です。
摂取熱量=3600kCal。たんぱく質=88g。カルシウム=740mg。摂取熱量3600kCalのうち、ご飯だ
けで2600kCal・・残り1000kCalが、味噌汁やおかずに含まれる糖分とたんぱく質・脂質になります。
これってかなりアンバランス?と思いますが、当時=江戸時代の庶民の一日の歩行数は30000歩
と言います。交通機関は自分の足だけ・・と言う時代、旅人の1日旅程は10里=今の40㎞・多人数
の参勤交代も一日10里歩いたと言います。
一日の歩行3万歩の消費エネルギー源は糖質=炭水化物・・この時代の米の消費量は、当時
の人々の運動量に比例していたことが伺えます。
一日の歩行3万歩=18㎞と仮定・・根拠は、当時の人の身長160㎝として、歩幅60cmと仮定すると
普通の速さで歩いて1時間の消費熱量は200kcal。1時間の歩行=約4Kmとして、1日の歩行時間
は約4.5時間・・200kCal×4.5=900kCalです。あと労働に伴う消費熱量があり、このエネルギーも
糖質が受けもつ・・一日の摂取熱量と消費熱量のバランスは、均衡がとれているように思います。
では、この食事のコストと一日の稼ぎを収支計算します。食事代の大部分は米代・・5合=50文。
あと納豆は1束4文。しじみ1升10文。油揚げ1枚4文と米以外は安価ですが、当時は味噌・醤油
が高価で味噌は6匁(22.5g)が100文・醤油1升100文(2500円)・・今の値段からは信じがたい値段
です。とくに味噌が高いのがビックリで、これはもっと調べてみたいと思います。
支出に対して収入です。物語の主人公は2時間70文(あとで100文に昇給する)・・これだけでは、
食べていくのも覚束ない状態ですが、両替屋の用心棒(今で言えば銀行の警備員)を1日200文
で請け負い、何とか糊口を凌いでいます。
でも、当時の庶民は、家賃と銭湯料はかかるが、諸税や社会保険料、教育費(寺子屋は安か
った)など必要ない「貯蓄」をする必要がない時代・・「宵越しの金を持たなくても」生活できる時代
でした。それを考えると、今の時代より江戸のころの方が過ごし易い・・かも知れません。
レシピは「鰺の開きを焼く」と「牡蠣の燻製・・オイル漬け」です。燻製作りは一般的でないかも・・
でも「鰺の開き」を焼くのは日常的・・焼く前の手続は・・一度お試し下さい。
干し魚をきれいに焼くのは神経を使います。小振りの開き鰺や目刺しを、黒焦げにしないよう
焼くのは至難のワザ・・レシピは「開き鰺を焼く」です。鰺にはぜいごという厄介なものがあって
食べる時ナンギします。今回は、前もってきれいに始末しから焼きました。結果はgoodでした。
材 料
鰺の開き 2尾 160g
日本酒 適宜
大根 適宜
レモン 適宜
鰺の下こしらえ・・ぜいごや鰭などをとり除く
1.頭を切り落とし、背びれに沿って切る。
2.背びれを切り落とす。
3.ぜいごを尾の方から胸びれ迄そぎ切る。
4.胸びれ・腹びれ・尾を切りとる。
5.腹骨・・中骨から腹に出る細い骨・・を毛抜きで抜き取る。
・・腹骨の両側にナイフを入れ、毛抜きで抜くときれいにとれる・・
中骨は取らずにそのまま焼く。中骨にくっついた鰺の身が
取られる・・中骨部分が焼けた身がおいしい。
下こしらえした鯵に、少量の酒を振るりかけて、しばらく置く。
鰺を焼く
焼くときの火力は炭火がベスト・・でもいまは現実的でない。
・・なので、ガスか電気のグリルで焼きます・・
ガス又は電気のグリルをしっかり温め熱してから鰺を
並べいれ・・具材の中心まで火が通るようにしっかりと焼く。
・・両面がきつね色にこんがりと焼き目をつける。でも黒焦げ
にしないように・・
・・干物を黒焦げしないよう、きれいに焼き上げるのは
なかなかに骨が折れる作業です・・
焼きはじめからは焼き上がるまで、グリルにつきっきりです。
焼きあがったら、器に移しおろし大根と薄切りレモンを添えます。
から考察してみたいと思います。
当時、壮年男子が一日に食べる米5合=ご飯にすると1750g(1合の米を炊いたご飯は350g)に
なります。因みに、ご飯だけで2940kCalになり・・そのうち糖質が2600kCalあります。朝のおかず
は納豆としじみの味噌汁。昼は、一膳めし屋で、切干大根と油揚の煮物とあさりの味噌汁。夕は、
家に帰って丼飯とひじきと油揚の煮物と鰯の煮付などを食べる・・これを「摂取熱量」「たんぱく質」
「カルシウム」の量を類推計算します。何をどれだけ食べるか・・は、アバウト計算です。
摂取熱量=3600kCal。たんぱく質=88g。カルシウム=740mg。摂取熱量3600kCalのうち、ご飯だ
けで2600kCal・・残り1000kCalが、味噌汁やおかずに含まれる糖分とたんぱく質・脂質になります。
これってかなりアンバランス?と思いますが、当時=江戸時代の庶民の一日の歩行数は30000歩
と言います。交通機関は自分の足だけ・・と言う時代、旅人の1日旅程は10里=今の40㎞・多人数
の参勤交代も一日10里歩いたと言います。
一日の歩行3万歩の消費エネルギー源は糖質=炭水化物・・この時代の米の消費量は、当時
の人々の運動量に比例していたことが伺えます。
一日の歩行3万歩=18㎞と仮定・・根拠は、当時の人の身長160㎝として、歩幅60cmと仮定すると
普通の速さで歩いて1時間の消費熱量は200kcal。1時間の歩行=約4Kmとして、1日の歩行時間
は約4.5時間・・200kCal×4.5=900kCalです。あと労働に伴う消費熱量があり、このエネルギーも
糖質が受けもつ・・一日の摂取熱量と消費熱量のバランスは、均衡がとれているように思います。
では、この食事のコストと一日の稼ぎを収支計算します。食事代の大部分は米代・・5合=50文。
あと納豆は1束4文。しじみ1升10文。油揚げ1枚4文と米以外は安価ですが、当時は味噌・醤油
が高価で味噌は6匁(22.5g)が100文・醤油1升100文(2500円)・・今の値段からは信じがたい値段
です。とくに味噌が高いのがビックリで、これはもっと調べてみたいと思います。
支出に対して収入です。物語の主人公は2時間70文(あとで100文に昇給する)・・これだけでは、
食べていくのも覚束ない状態ですが、両替屋の用心棒(今で言えば銀行の警備員)を1日200文
で請け負い、何とか糊口を凌いでいます。
でも、当時の庶民は、家賃と銭湯料はかかるが、諸税や社会保険料、教育費(寺子屋は安か
った)など必要ない「貯蓄」をする必要がない時代・・「宵越しの金を持たなくても」生活できる時代
でした。それを考えると、今の時代より江戸のころの方が過ごし易い・・かも知れません。
レシピは「鰺の開きを焼く」と「牡蠣の燻製・・オイル漬け」です。燻製作りは一般的でないかも・・
でも「鰺の開き」を焼くのは日常的・・焼く前の手続は・・一度お試し下さい。
干し魚をきれいに焼くのは神経を使います。小振りの開き鰺や目刺しを、黒焦げにしないよう
焼くのは至難のワザ・・レシピは「開き鰺を焼く」です。鰺にはぜいごという厄介なものがあって
食べる時ナンギします。今回は、前もってきれいに始末しから焼きました。結果はgoodでした。
材 料
鰺の開き 2尾 160g
日本酒 適宜
大根 適宜
レモン 適宜
鰺の下こしらえ・・ぜいごや鰭などをとり除く
1.頭を切り落とし、背びれに沿って切る。
2.背びれを切り落とす。
3.ぜいごを尾の方から胸びれ迄そぎ切る。
4.胸びれ・腹びれ・尾を切りとる。
5.腹骨・・中骨から腹に出る細い骨・・を毛抜きで抜き取る。
・・腹骨の両側にナイフを入れ、毛抜きで抜くときれいにとれる・・
中骨は取らずにそのまま焼く。中骨にくっついた鰺の身が
取られる・・中骨部分が焼けた身がおいしい。
下こしらえした鯵に、少量の酒を振るりかけて、しばらく置く。
鰺を焼く
焼くときの火力は炭火がベスト・・でもいまは現実的でない。
・・なので、ガスか電気のグリルで焼きます・・
ガス又は電気のグリルをしっかり温め熱してから鰺を
並べいれ・・具材の中心まで火が通るようにしっかりと焼く。
・・両面がきつね色にこんがりと焼き目をつける。でも黒焦げ
にしないように・・
・・干物を黒焦げしないよう、きれいに焼き上げるのは
なかなかに骨が折れる作業です・・
焼きはじめからは焼き上がるまで、グリルにつきっきりです。
焼きあがったら、器に移しおろし大根と薄切りレモンを添えます。