お送りするレシピは「白和え二題」。冬菜の小松菜と、早春の山菜「蕗の董」の白和えです。白和え
と言えば、和え衣は豆腐と煎り胡麻と白味噌。具材は「ホウレンソウ」と「にんじん」と「こんにゃく」の
三種がつきもの・・幼いころ、良く食べさせられました。
今回の白和えには「ホウレンソウ」に代え「小松菜」を使いました。そのわけは栄養成分にあります。
茹でたホウレンソウ100gの成分は、熱量25kCal・たんぱく質2.6g・カルシウム69㎎・鉄分0.9㎎です。
これを同量の小松菜と比較すると・・熱量15kCal・タンパク質1.6g・カルシウム150㎎・鉄分2.1g・・と
たんぱく質以外で小松菜が優位・・特にカルシウムと鉄分に優れているのが分ります。
和え衣の栄養成分はレシピの左下に表示しましたが、数値は材料の総量なので100g換算しますと、
摂取熱量=156.4kCal。たんぱく質7.4g。カルシウム200㎎。鉄分2.4㎎。これを牛もも肉の赤身100g
の栄養成分と比べて見ます。牛もも肉赤身100gの成分は、摂取熱量=193kCal。たんぱく質21.3g。
カルシウム2.8㎎。鉄分2.8㎎。たんぱく質とカルシウムで一勝一敗、熱量と鉄分は牛肉がやや優勢。
ここでお伝えしたいのはそのコスト=原価です。牛もも肉の赤身は100gが税込で500円ほど。方や
白和えの和え衣100gのコストは100円前後で、栄養効果のコスト比は白和えの和え衣が圧勝です。
動物性のたんぱく質と植物性のたんぱく質の違いがあって、どっちを取るか一概にいえませんが
おもしろい比較ではあると思います。
今回気づいたことがもう一つ・・冷凍ホウレンソウ=茹でたホウレンソウの冷凍の成分は次の通り。
摂取熱量=22kCal。たんぱく質2.9g。カルシウム100㎎。鉄分1.2g。面倒でも上の生のホウレンソウ
と比べて下さい。熱量以外は冷凍物が優位・・これは新発見でした。
白和えは地味な料理・食材ですが栄養成分は優良でお腹にも優しい。体力をつけたい方にお勧め
の料理です。
白和えは安くて栄養満点、調理も簡単にできる優れ物の料理です。摂取熱量が低く蛋白質
とカルシウムが豊富・・その大宗は下の栄養成分表で見るように「和え衣」が占めています。
胃腸にも優しい言う事なしの白和え・レシピは時間をかけて丁寧なやり方で作ってみました。
材 料・A
小松菜 2株 30g ・・株の上半分(葉の部分)を使う
こんにゃく 1/4パック 60g ・・3㎜ほどにスライスして茹でる
人参 8cm 30g ・・同上
材 料・B
木綿豆腐 1/2丁 120g ・・重石をかけて水切りする
煎りゴマ 大さじ 2 14g ・・すり鉢で擂り潰す
白味噌 小さじ 2 20g
砂糖 小さじ 1 10g
和風だし 適宜
作り方
具材(材料・A)の下拵え
1.小松菜を熱湯で塩茹でし、ザルに揚げて冷ます。
冷めたら、5~6m巾に刻んでおく。
2.薄切りしたこんにゃくを茹で、冷めてから細かく刻む。
刻んだこんにゃくを鍋に戻し、和風だしで薄味に煮る。
3.人参も、こんにゃく同様に刻んで下味をつける。
材料・Bで和え衣を作る
1.水切りした豆腐を熱湯で茹でて冷ます。冷めたら網ザル
などで裏ごしする・・網ザルは目の細かいのがベター。
2.煎り胡麻をすり鉢で擂り、白味噌と砂糖を加える。
3.裏ごした豆腐を加え、ムラが無いように擂り混ぜる。
4.味見して、薄味の時は「和風だし」を適宜加えて調える。
和え衣に、下こしらえした具材を混ぜる
できあがった和え衣に具材・小松菜、こんにゃく、人参を加え
菜箸などでムラなく混ぜてできあがり。