劇場で映画、ずいぶん観てないです
洋画、特にハリウッド映画はほとんど上映されなくなってしまって、
寂しい限りですが、生徒さんに勧めて頂いて以来、もっぱら
動画配信サイトで次々と海外ドラマを観まくっております
不時着を皮切りに、韓国、イギリス、アメリカのドラマをじゃんじゃん
観てしまって…
だめ人間にならないように気を付けています
昨日、車の中で聴いていたJ-Waveで、女性パーソナリティーがお勧めしていた
ドキュメンタリー映画が耳に留まり、Netflixで配信されているとのことで、
今日早速観てしまいました。
ドキュメンタリーなのですが、登場人物が一人しかいないドラマのような映画です。
映像作家のクレイグ・フォスターは、やりがいはあるけど過酷な仕事に疲れ果て、
鬱のような状態に陥ってしまいます。
カメラや編集機材を見るのも嫌になってしまい、眠れず、家族や息子とも心が
通わなくなってしまった彼は、子供の頃に過ごした南アフリカの美しい海に戻り、
毎日海に潜るようになりました。
そんな時に美しい海の底で出会った1匹(1パイ?)のタコと出会い、まるで恋に落ちたかのように
このタコに魅了されます
タコは心も、感情もあります。
最初は警戒していた(当たり前)タコが、徐々にクレイグに心を開いていく様は
驚きしかありません。
ちなみにクレイグは酸素ボンベを背負わず、海女さんのように素潜りで海中深く潜り、
撮影しながらタコと交流を深めていくので、長時間は追い続けていられません。
一定時間ごとに水面に出て息継ぎをしなければならない中での映像や撮影にも
驚愕します
海藻が森のように生い茂った美しい海中で、様々な海の生き物たちが
無数に泳ぎ、生きている様は色鮮やかな宇宙のようでもあり、神秘的としか
言いようがありません。
けれど美しいばかりでなく、自然の摂理とも言える残酷な現実も目の当たりに
しなければなりません。
ネタバレになってしまいますが…
タコが天敵のサメに襲われるシーンがあり、クレイグは思わず助けようと
するのですが、それは生態系の秩序を乱す行為であることに気が付き、
ただただ息が続く限り撮影することに徹します。
その時のことを涙ながらに話すクレイグは、既にタコとの間に絆が存在し、
約1年に及ぶタコとの交流の中で、自らの人生を見つめ直し、再生しているのでした。
今年のアカデミー賞のドキュメンタリー賞を受賞した作品。
まさかタコのドキュメンタリーで泣くとは思いもしませんでした